ON AIR REPORT オンエアレポート

ベートーヴェン プラスVol.4 直前スペシャル3

17/09/24


ベートーヴェン プラスVol.4 直前スペシャル第3弾、9月17日は演奏会の後半のテーマ「幻想曲」を予習しました。

「幻想曲」と一言でいっても、作曲家によってその捉え方は微妙に変わります。バッハやモーツァルトはまさに即興演奏という感じですし、ショパンやシューマンはソナタなどの形式に収まらない自由なスタイルの作品となっています。
当日はその変化をじっくり楽しんでいただけたのではないでしょうか?


<PLAY LIST>
M1バッハ 《半音階的幻想曲とフーガニ短調》BWV.903より / チェンバロ・曽根麻矢子
M2 ショパン 《幻想曲 へ短調》op.49 / ピアノ・横山幸雄 「入魂のショパン2014」ライブ録音より
M3 シューマン 《幻想曲ハ長調》op.17/ ピアノ・横山幸雄、ニューアルバム「ファンタジー」より

1720年から30年ごろ作曲された「半音階的幻想曲とフーガニ短調」は、バッハの鍵盤作品の中でも最高峰の一つ。
「幻想曲」はきわめて自由な形式になっています。バロック時代「幻想(ファンタジー」は形式ばらずに自由に即興風に書かれた作品を意味しています。
ベートーヴェンもこの楽曲の研究をしたことでも知られています。

ショパンは「幻想曲 へ短調」について、1841年10月20日、ジョルジュ・サンドの別荘、ノアンからパリにいる友人のフォンタナに「今日、「ファンタジア」が終わった」と手紙を書いています。この作品はショパン自身が「幻想曲」と読んだ唯一の作品です。

シューマンの「幻想曲ハ長調」は、3楽章からなる一見ソナタ風幻想曲。30分の大作です。
シューマンはこの曲を1836年から38年に作曲。ベートーヴェンの記念碑建立募金に寄付するために書き始め、曲中にベートーヴェンの作品が引用されています。

ベートーヴェンにじっくり取り組むのは横山さんにとっても20年ぶりのこのベートーヴェン・プラスのシリーズ。
収録のときは、まさにラストスパート、新鮮な気持ちで準備、勉強しているとおっしゃっていました。

当日は、たくさんのお客様にお越しいただきありがとうございました!

9月24日は、スペイン、カタルーニャ地方出身の作曲家、グラナドスとアルベニスに注目します!