１０月最後の週末です。
今月の女子プロゴルフツアーは、とても盛り沢山な話題がありました。
今週はそんな１０月の女子プロゴルフツアーを振り返ってお送りしました。


まず、９月３０日から１０月３日まで行われたのが日本女子オープン。
勝みなみプロが念願のメジャー初制覇です。
中学生時代からこの大会での優勝を目指してきた、という勝みなみプロ。
その目標をついに実現させました。

そして、翌週はスタンレーレディース。渋野日向子プロが涙の復活優勝です。
アマチュア選手も含むなんと４人でのプレイオフ。
海外メジャーを獲った勝負強さを発揮して、約２年ぶりの優勝を掴みました。



続いての試合は最終日が悪天候のため中止、２日目まで１２アンダーで並んでいた
勝みなみプロと古江彩佳プロの３ホールのみの変則的なプレイオフが行われました。
そして、そのプレイオフを制した古江彩佳プロが優勝しました。

続く試合でも古江彩佳プロが２週連続の優勝。
子供の頃からこの大会に観戦に訪れていたという古江プロ。
見事地元でファンの前で優勝を果たしました。
プロ転向後、古江プロが有観客で優勝を飾るのは初めて。
これで生涯獲得賞金が2億円を突破。
21歳150日という若さは、歴代2位というスピードです。

間も無く１１月。女子ツアーはシーズン最終戦のメジャー。
ツアーチャンピオンシップに向けて、まさに最終コーナーです。


昨年の優勝は原英莉花プロ。

さて、１１月１日月曜日には女子プロの羽ばたきを応援する
プライベートトーナメント、OKトーナメントが行われます。
１６回目の今回は千葉県の名門鷹之台カンツリークラブで開催されます。

前回は佐藤靖子プロが優勝、アース・モンダミンカップへの
出場権を獲得しましたが、堀琴音プロの活躍も印象的でした。
掘プロはこの大会をきっかけに見事に復活。
８月には初優勝、まさに堀プロの羽ばたきを応援する大会になりました。


また、OKトーナメントは出場選手だけではなく、中継解説やラウンドレポートを
女子プロの皆さんが担当して大会を盛り上げます。
インターネットテレビABEMA SPORTSチャンネルにて、
LIVE中継が行われますのでぜひご覧ください。
第１６回OKトーナメントは１１月１日の午前７時４５分スタート予定です。
ぜひ、ご覧ください。

JLPGAツアー今週は、武蔵丘ゴルフコースで、女子プロのレジェンド、
樋口久子さんのお名前が大会名となっています、樋口久子三菱電機レディスが開催中です。
ディフェディングチャンピオンは西村優菜プロです。

そして、１１月には最終プロテストが開催されます。
こちらは１１月２日から１１月５日まで。京都府の城陽カントリー倶楽部が会場。
４日間はまさに自分との戦い。
約２０名の新たな女子プロゴルファーが誕生の予定です。

また、アース製薬DREAM　SHOTゴルフクリニック。
１１月はリスナーの皆さんからの質問に菊池明砂美プロがお答え！
特別レッスンを予定していますが、その質問を大募集中です。
菊池明砂美プロへのたくさんの質問をお待ちしています。

すでに大きなニュースになっていますが、
キム・ハヌルプロが今週の試合でツアーを引退します。
多くの女子プロファンが、この突然のニュースに、
ショックを受けているのではないでしょうか。
現在の賞金ランキングは７９位、このまま行くと
来年のツアーの出場権をかけたQTにチャレンジとなりますが、
それを選ばすに現役引退を選びました。




こちらがキム・ハヌルプロの引退のコメントの一部です。

「多くの応援をしてくださったファンの方々、心を開いて接してくださった
日本の選手たちのおかげで、この7年という歳月を過ごす事ができました。
とても感謝しております。　 引退を残念だと思われるかもしれませんが、
私にとってはベストなタイミングだと考えております。
これからはたくさんの物事に触れ、新しい分野に挑戦することへの不安はありますが、
また日本の皆様にお会いできる事を楽しみにしております」

日本ツアーでは優勝６回、うちメジャー２勝という素晴らしい成績。
アースモンダミンカップでは２０１６年に４位タイと活躍しました。



コメントに、「新しい分野に挑戦することへの不安はあります」
とありますが、キム・ハヌルプロの新たな挑戦、
第２の人生を応援したいと思います。



そして、先週開催された富士通レディースは、古江彩佳プロが優勝。
ツアー通算５勝目をあげました。

最終日は悪天候のため競技は中止、この日まで１２アンダーの首位で並んでいた
勝みなみプロと３ホールのプレイオフだけが行われ、
古江彩佳プロがそのプレイオフを制しての優勝です。
１８ホールの予定が３ホールとなったわけですが、
古江プロは「非常に充実感のあった優勝！」と涙を浮かべて
この優勝を喜びを語りました。

実は古江プロは2年前のこの大会で、アマチュアで優勝しています。
自分をプロへと導いてくれたこの大会で、再びホステスプロとして優勝することに
こだわって、見事その目標を達成しました。
アマとプロで同じ大会を制したのは、史上3人目という快挙です。

古江プロはどんな時も落ち着いたプレイが特徴です。
笑顔を絶やさず、いつも穏やかな表情ですが、
ゴルフに関しての内に秘めるハートはとても熱いものを持っています。
来年のアメリカツアーに向けて１２月には、現地でQTにも
チャレンジするということ。世界に羽ばたく女子プロがまた一人
夢に向かって動き出しています。

では、気になる現時点の賞金ランキングです。

１位、稲見萌寧　　\214,486,649 。一人２億円越え。

２位、小祝さくら　\174,618,583

３位、西村優菜　　\167,787,056

４位、古江彩佳　　\156,397,575

５位、西郷真央　　\129,021,691

この中では黄金世代の小祝さくらプロが２３歳で一番年上と、
とにかくベスト５の顔ぶれが若いことが目立っています。
今年のツアーを象徴しているランキングかもしれません。
強い若い選手の活躍が、キム・ハヌルプロの引退の決意を
早めたのかもしれません。


放送を聞き逃した方はこちら
アース製薬 Dream Shot 〜輝け！ゴルファー | TOKYO FM | 2021/10/23/土 07:30-07:55

先週の女子プロゴルフツアーは、静岡県でスタンレーレディスが
開催されました。４人によるプレイオフとなり、渋野日向子プロが
２０１９年の大王製紙エリエールレディス以来の約２年ぶりとなる
優勝を果たしました。JLPGAツアー5勝目です。



勝負は10アンダーで並んだ4人によるプレーオフ。
２ホール目で渋野プロが勝負強さを見せてバーディー奪取、優勝を決めました。

いつも笑顔の渋野プロですが、優勝を決めた後号泣、大粒の涙が頬を伝わっていました。
無観客でしたが、優勝の感動は離れたところから応援していた
たくさんのファンの方にしっかり届いたことと思います。

2年間にわたる苦しんだ時間。優勝会見では「もう、勝てないのでは。
そんな気持ちがめちゃくちゃありました」、
「この年齢でいうのもおかしいけど、女子ゴルフ界は世代交代がとにかくはやい。
私も置いて行かれる」。「でも、プレイオフは２年間やってきたことを全て出し切れた！」
と前を向いて語りました。





世界メジャーで勝っているからこそ結果を求められて、
強い時とのギャップに苦しんできました。
でも、そんなゴルフの辛く長いトンネルを抜けて、
ついに出口の希望の光を見つけました。

この日は１０月１０日、なんと優勝スコアも１０アンダー。
１０点満点が３つ並んだ見事な復活V。
自分を信じて前に進むことの大切さを、この優勝で
メッセージしてくれたと思います。

稲見萌寧プロは優勝した渋野日向子プロにインスタグラムを通じて
こんな言葉を贈っています。
「もう最高！　おかえり！　あなたが一番似合う場所。かっこよすぎる！」

２０２０−２１年の長かったJLPGAツアーは、今週を入れて残り７試合です。
渋野プロの復活Vでまた盛り上がりそうです。



そして、ステップアップツアーも終盤です。
先日、かねひで美やらびオープンが沖縄で開催されました。

優勝は後藤未有（みゆ）プロ。
９月２９日に２１歳の誕生日を迎えたばかりのルーキー。
２０１９年の最終プロテストでは1打差で涙をのみ、
今年６月に見事合格を果たしました。

今週はうどん県レディースゴルフトーナメントが開催中。
この試合が終わると１１月の京都レディースオープンで
２０２１年のステップアップツアーは幕を閉じます。

（写真はJLPGA女子プロゴルフ選手権より）

先週行われた国内メジャー、日本女子オープンの結果はもうご存知ですね。　
優勝は勝みなみプロ、メジャー初勝利。
２位に６打の大差をつけての圧勝でした。



１ヶ月前、日本女子プロゴルフ選手権で一時首位に立ちながら、
決勝ラウンドでスコアを伸ばせず、メジャー制覇を逃しています。
「メジャーで勝ちたい！アマチュアの時から日本女子オープン優勝は夢」
と語る勝みなみプロ、まさに今回夢を実現させました。

初日の首位は上田桃子プロ、５アンダー。
勝みなみプロは３アンダーで４位タイ、優勝に向けて絶好の位置でスタートです。

２日目は雨、土曜日に順延となります。

その２日目、勝みなみプロは４つスコアを伸ばして７アンダーの２位タイ。
西村優菜プロがこの日８アンダー、トータル９アンダーとして首位に躍り出ます。
２位タイは勝みなみプロ、上田桃子プロ、西郷真央プロが並びます。

異例の日曜から始まった決勝ラウンド、上位選手のスコアが伸びない中、
勝みなみプロは２アンダー、トータル９アンダーとしてついに首位に立ちます。
２位が西郷真央プロ、西村優菜プロ。渋野日向子プロがこの日の
ベストスコア６６を出して、５打差の６位につけて最終日を迎えます。

月曜日最終日は、勝みなみプロ９アンダーの首位でスタート。
１打差２位に８アンダー西郷真央プロ、３位に７アンダーの西村優菜プロ、
４位タイ５アンダーには上田桃子プロなどが続きます。

今回も混戦か！？と誰もが予想しましたが、
勝みなみプロがフロント９で３バーディー、バックナインでも
３バーディー１ボギーの２つスコアを伸ばし、
この日ベストスコアの５アンダー６６、トータル１４アンダーと、
２位の上田桃子プロ、西郷真央プロになんと６打差をつけての圧勝となりました。


日を追うごとに難しくなるメジャーのセッティング。
最終日にアンダーで回ったのはたった５人、
勝みなみプロの６６はもちろんこの日のベストスコアです。

ラウンド後半には、夢の実現を確信して途中で涙がでそうになった！
というコメントがありました。
アマチュアで出場した２０16年の日本女子オープンは、12オーバーで予選落ち。
5年間の努力を思い出していたのかもしれません。

これで日本とつくタイトル！日本ジュニア、日本女子アマ、日本女子オープンの
ローアマ、そしてプロとしての優勝と史上3人目の4冠を達成しました。


優勝会見では「来年のUSLPGAのQスクールを受験します！」と宣言。
２０１４年、高校1年でJLPGAツアー制覇を果たして、
２０１７年にプロ入り、レギュラツアー５勝目をメジャー制覇で飾りました。



「世界で最も愛されるプロゴルファー」を目指す勝みなみプロ。
まさにその世界の舞台に向けて大きな一歩を踏み出しました。



（写真はすべてJLPGA 女子プロゴルフ選手権大会より）