２０２０年６月のアース・モンダミンカップからスタートした
２年にわたる長いシーズンも残すところ２ヶ月となりました。
今週の試合を入れてあと９試合と大詰めを迎えていますが、
今ツアーで大きな注目を集めているプレイヤーがいます。
植竹希望（うえたけのぞみ）プロです。




１９９８年生まれの黄金世代。プロ入りは２０１７年。
２０１９年までは目立った結果を残すことはできませんでしたが、
２０２０年は、アース・モンダミンカップで３８位タイ。
ベスト１０入り１回、ステップアップツアーで初優勝を果たしています。

そして、２０２１年になると上位進出が目立ちます。
アース・モンダミンカップで１８位タイ。ベスト１０入り６回。
特に最近は３位タイ、４位、２位タイとファンはもちろんメディアからの
注目度も高くなっています。

上位成績が注目の理由の一つですが、もう一つ理由があります。
それは、ゴルフと向き合う姿勢がとてもユニークで面白い！ということ。

実は植竹プロは専属のコーチがいません。多くの女子プロはコーチに
指導を委ねていますが、「一人のコーチの考え方に縛られるのではなく、
自由に多くの人の意見を参考に自分を磨きたい！」ということで、
ゴルフについては友人の男子プロにスマホで動画を送ってアドバイスを求めたり、
アメリカPGAツアーの一流選手のYOU TUBEを視るなどして、
独学でスイングを日夜研究しているそうです。

今年は、より自分のスキルの実力を知ることで、「無理に攻めない」
などのコースマネージメントを徹底、ショットの良さも加わり、
目に見えて成績が上がってきたということです。








植竹プロのスイングは非常にシャープです。
特にダウンスイングの「ため」などは男性選手のようにすごくて、
「女性版ベンホーガン！」とも呼ばれているほど。
スイングが美しいだけではなく、スタッツも素晴らしく、
パーオン率3位、トータルドライビング2位、ボールストライキング1位と
ショット力に高い数字を示しています。

上手な人とラウンドして技術や考え方を学ぶ！
いろんな人の意見を積極的に聞き、いいものだけを残す！
時にはゴルフオタクの人の知識にさえ学ぶ！
こんな植竹プロ方式の上達法はアマチュアにもオススメです。

黄金世代１０人目の優勝者となることを期待しましょう。

この秋はステップアップツアーも盛り上がっています。
９月は３試合が開催、そこで注目を集めたのが
６月にプロテストに合格したばかりの、
「岩井ツインズ」と呼ばれる双子の新人プロ、
岩井明愛プロ、千怜プロです。

カストロールレディスでは、２人揃って優勝争い、
妹さんの千怜プロが初優勝。
続く山陽新聞レディースカップでは、お姉さんの明愛プロが優勝。
双子で連続優勝という偉業を達成しています。
「ツインズには見えない引き寄せ合うパワーがある！」
と言いますが、まさにこの連続優勝がそれを証明しました。


今回インタビューは２人の練習場所である埼玉県、
嵐山カントリークラブで収録させていただきましたが、
ちょうどインタビューの前日が妹の千怜プロが優勝を飾った日でした。

最終日、首位スタートしたのはお姉さんの明愛プロでしたが、
千怜プロはフロントナインで猛チャージ、首位に立ちます。
しかし、バックナインで上野菜々子プロがスコアを伸ばして
一時は３打差をつけられますが、15番で9メートル、17番で6メートル、
最終18番では6メートルという、ロングパットを決めまくる怒とうの快進撃！
プレイオフになり、２ホール目で勝負を決め、
見事プロ初優勝を果たしています。

また、続く明愛プロの初優勝もドラマチックでした。
最終日、１８番ホールで池に入れたボールをウオーターショット！
１打差で逃げ切り優勝と、自らドラマを演出。
ワクワクドキドキのプレイはまさに、プロならではの魅せるゴルフでした。！

２人は２００２年の７月５日生まれ、１９歳。埼玉県出身。
武蔵丘短期大学に在学中です。
お姉さんの明愛プロは、高校ゴルフ選手権などで優勝。
去年の日本女子オープンでは１４位タイ。
今年のパナソニックレディースでは３位タイなどと、
アマチュア時代からプロも顔負けの活躍。
妹の千怜さんは、中学生全国ゴルフ選手権など多くのジュニア大会で優勝。
ともに、今年２０２０年度のプロテストに合格して、
７月のいい部屋ネットレディスで一緒にプロデビューを果たしています。




お姉さんの明愛プロのアピール点は「ドライバーショット」。
妹の千怜プロは「強気のパッティング」と
魅力的な若手女子プロがまたまた登場です。

２人ともゴルフをプレイしているときは、すごいオーラを持っていますが、
素顔はとても可愛い１９歳。
インタビューしていて特に感じたのは２人の絆の強さ。
性格はちょっと違うということですが、とにかく前向き。
「双子でレギュラーツアー、最終日最終組が夢」ということですが、
この夢はかなり早く実現するような気がします。

今後の出場予定は、ステップアップツアーの残り３試合に揃って出場。
明愛プロは今月末のメジャー日本女子オープンに出場します。！
「レギュラーツアー、双子で最終日最終組」に期待しましょう！

９月９日から１２日まで茨城県、静ヒルズカントリークラブで
行われたメジャー、日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯は、
稲見萌寧プロが１９アンダーという驚異のスコアで優勝を果たしました。
この１９アンダーというスコアは、日本女子プロゴルフ選手権の優勝最小スコアを更新、
今シーズン８勝目、そしてメジャー初制覇となりました。



今朝は、４日間の大会を振り返り、この女子プロゴルフ選手権が
どれほどスペシャルな大会なのかを特集しました。

女子プロゴルファーにとって特別な大会、それが日本女子プロゴルフ選手権。
１９６８年から開催されている、女子プロゴルファーナンバー１を決める
伝統ある大会です。



優勝カップには歴代の名プレイヤーの名前が刻まれています。
今回も新人からベテランまで、１３７人が出場して試合を盛り上げました。

まず、２日間の予選ラウンドでトップに立ったのが勝みなみプロでした。
初日６アンダー、２日目２アンダー、トータル８アンダーとして首位で予選通過。
実は今まで、この大会ではいい成績を残せていませんでしたが、
体をしっかり鍛えたことで飛距離に自信が持て、
見事メジャーセッティングを攻略しました。

続く決勝ラウンド初日は、まさにMoving Saturday。
スコアが大きく動きました。
この日６アンダーを出した西郷真央プロが首位に立ち、
５アンダーを出した大山志保プロ、
そして、７アンダーを出した、稲見萌寧プロが２位タイに並び最終日を迎えます。

西郷真央プロがメジャーで初優勝を飾るのか！？
大山志保プロが４４歳でメジャー制覇となるのか！？
稲見萌寧プロが初メジャー制覇するのか！？
３人のラウンドが注目を集めました。






１９歳の西郷真央、４４歳の大山志保、オリンピック銀メダリストの稲見萌寧。
初めは３人とも緊張していましたが、大山プロがムードメーカーに
なって最終日とは思えない笑顔の溢れるラウンド。



ただ、３人ともオンとオフの切り替えがすごくてショットやパッティングに
ついてはまさに選手権！という素晴らしいプレイがいくつも飛び出しました。



勝負が見えたのが９番ホールからサンデーバックナイン の出だしの１０番、１１番ホール。
ここで稲見プロは３連続バーディー。
大山プロは９番を池に入れて、西郷プロは１１番をボギーと徐々に差が開きます。
終わって見ればこの日、大山プロ、西郷プロは３アンダーと伸ばしましたが、
稲見プロは８アンダーと絶対的な強さを見せつけました。



稲見プロのフェアウエイを必ずとらえるドライバーショット、
ピンを刺す正確なショット、勝負所で必ず決めるパッティング、
全てが噛み合っていました。


「ここは難しいコース、予選をまず通ることが大事。
絶対に油断をしないように慎重に！
でも、予選を通ればあとはどんどん攻めるのみでした」
と優勝インタビューで語った稲見プロ。
その意思が、１ラウンド７０、２ラウンド７０、３ラウンド６５、
ファイナルラウンド６４という数字に表れています。
まさに、これぞ稲見プロの優勝の方程式です。



今回もトッププロの言葉からいろいろな気づきをいただきました。

「 オンオフの切り替えの大切さ」

「常に謙虚な気持ちで試合に臨み、でもチャンスが来たらしっかり掴む」

「先輩へのリスペクト、後輩への思いやり」

優勝争いをした3人だけではなく、選手それぞれを成長させた充実のメジャーの４日間でした。

今週は今年２試合目のメジャー、日本女子プロゴルフ選手権大会、
コニカミノルタ杯が茨城県の静ヒルズカントリークラブで開催中です。

この試合で海外から国内戦に復帰した渋野日向子プロ、原英莉花プロなど
メジャーならではの話題が本当に豊富ですが、やはり一番の注目はこの方です！



稲見萌寧プロ！今シーズン７勝、そして初メジャー大会制覇に挑みます。
８月、北海道の難関コースを制覇！今シーズン７勝目をあげた稲見萌寧プロ。
その次の試合で「虫刺され」という不測の事態が発生、
大事をとって棄権しましたがが、今週は元気に出場してくれています。
今朝はこの稲見萌寧プロのスペシャルインタビューをお聞きいただきました。

一つがオリンピックが教えてくれたゴルフの素晴らしさ、
そして、背中を押してくれるお気に入りの音楽です。

東京オリンピックで稲見プロはリディアコ選手と銀メダルを競うプレイオフ
を戦いますが、そこで気がついたのが世界のトッププレイヤーのマナーの素晴らしさです。
いいプレイをすればみんなで盛り上げてくれ、惜しいプレイがあったら
一緒に悔しがってくれる。そして、励ましてくれる。
そんな選手と競い合うことの素晴らしさや喜びを感じたことが、まさに夢舞台にふさわしい、
素晴らしい体験と語っていただきました。



そんな稲見プロに元気をくれる大好きなアーティストが清水美依紗さん。
清水美依紗さんの歌声を聞くことが、稲見プロの元気の源となっています。


さて、日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯、
予選ラウンド２日間を終えて首位の立ったのが勝みなみプロです。



メジャーでの勝利はプロゴルファーにとっては一回り大きな勲章ですが、
勝プロはこれまでこの大会では予選さえも通ったことがないとのこと、
初のメジャー制覇に向けて決勝ラウンドに臨みます。

今回はメジャーならではの難しいセッティングで、プロにも我慢が求められます。
特に「グリーン傾斜」を読む力と「飛距離」をしっかり出していくことが
上位のポイントになると言われています。
注目選手のアグレッシヴなプレイを楽しみたいですね。









来週の放送ではこの大会の優勝プロのインタビューや
４日間のドラマをお伝えします。