三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2022.03.01

"宇宙に行くより地球でやることはまだ残ってます"

株式会社レボーン
代表取締役
松岡広明さん
世界で唯一「香り」の独自開発に挑む会社


ONE MORNING「 The Starters 」。
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。


今週と来週のゲストは、世界で唯一「香り」の独自開発に挑む、株式会社レボーン 代表取締役の松岡広明さんです


松岡広明さんは、1990年生まれ、現在31歳。
13歳の時、ポルトガルで行われたRoboCup世界大会に参加し、準優勝。
大学では主にドローンなどを使った災害時におけるシステムを研究。
大学院在学中に、株式会社レボーンを創業されています。

先週は主な事業内容を伺いました。

香り・匂いを分析できる独自のセンサーやデータベースを使い、
様々なシーンで活用されていると。
匂いというまだまだ未開拓のビジネス分野で革命を起こすかもしれないチャレンジをされています。

今週は松岡さんが起業するまでのお話から伺っていきたいと思います。
まず、松岡さんお父様は会社を経営されていたということで、
どんなお父様でしたか?

「基本的に朝3時に帰ってきて7時ぐらいに出社してました。」

かなりハードスケジュールですね。
そんなお父様の背中を見て、何か思っていたことはありましたか?

「レゴが好きで、毎日レゴを作って、それを見せたくて玄関で寝てましたね。それを飾ってくれましたね。」

結構大作を作ったのですか?

「大作作ってましたね、すごい懐かしいなと思い出したのは、
レゴで映画を作れて、ムービーシアターのキットが売っていて、レゴが動くと面白いなと思いまして、
北九州出身で、北九州はロボットが盛んだったのですが、
北九州市ロボカップ会に参加し始めたのがロボットの入り口でした。」


ロボッ大会はいつ頃から参加するようになったのですか?

「小学3年生くらいでしたね。」

ロボット大会での実績、手ごたえを感じ始めたのはいつ頃からだったんですか?

「中学2年生ぐらいだったと思います。そもそも世界大会は中学2年生ぐらいからなんですけど、
九州大会と全国大会でずっと1位になってて、世界大会に行きました。
でも、大きな違いが
ロボットは、タイヤが二つあり、
ロボカップなのでワールドカップみたいにサッカーをします。
普通、前とか後ろとか斜めにしか動かないのですが、それに真横に動くような機能をつけたのが圧倒的に強かった理由だったと思います。」



タイヤがついてる以上制限がありますが、それを覆した。

「そうなんです。その年からそれが世界の標準になりました。」


中学2年生での参加は、周りの年齢層から見ると若い方なのですか?


「その時は高校生までいました。
“お前が作ってねえだろう”ってお兄ちゃんにメチャメチャ怒られましたね。」



それほど優秀なものを作られたのですね。ポルトガルでの世界大会はどうでしたか?

「大変でしたね。
隣でサッカーのユーロカップがありまして、確かポルトガルは負けたか何かがあり、フーリガンがすごくいて我々はマシンガンで撃たれました。
お母さんは腰抜けてしまい、中学生にながら引っ張ってタクシーに連れて行ったのですが、
タクシーはフーリガンで誰も使えない状態で、
地下鉄乗ったら今度は地下鉄封鎖されていて、、2時間かけて帰りました。」



大変!お怪我はなかったですか?
「怪我はなかったです。」


そこから工学系の大学に進学されると。
そこではどんな勉強や研究をされたのですか?

「当時は、長崎大学って大学で、
私は全く勉強ができなかったんですね。国立大学で、情報学だからみんなすごいプログラミングができるんだろうと思って入学しました。
そしたらパソコンの使い方がわからない方がいっぱいいたんですね。
それなんでみんな入学したの?聞くと良い大学だからと。
ちょっと寂しくて、結局そこでもロボットをずっと作っていました。
当時、大震災が起きて、災害があった時に何かこうできることはかなと思った時に、ドローンの災害時の研究をし始めました。」


ドローンなどを使った災害時におけるシステム研究を大学在学中にされたということですね。


「さらに、今の事業に関係してるのですが、ドローンで人を探すとき、温度で探します。
でも、匂いでわかるんじゃないかなとその時思ってました。
でもテレビでは、犬を使って探したりしてますよね。
ロボットにはカメラとマイクがあるのに、鼻がないのがおかしいなと。
そこに繋がってきて、私にはこの事業以外選択肢がない状態ですね。」


今、ご自身がやられている株式会社レボーンでは代表取締役をやられている。
経営の方もやらなくてはいけないですが、
経営と技術者である自分、どっちの方が比重が多いですか。


「これは難しい質問でして、
例えば、今の話して言えば研究をするべきだと思っています。
大学の先生になるべきなんですけど、大学の先生になっても、研究費を稼がなければいけません。
研究と技術を理解してもらうことと、お金を集めることは全てセットです。
どっちが大切というよりも、全て一緒のものである。
つまり技術を作ることは経営の一部だと思っています。
きちんと売上を立てて、皆様の給料を出して、社会に必要なものを作っていく。
それはすごく重要だと思っていまして、
パラダイムシフトじゃないですけど、ITができた時代に技術がわからなかったら、経営者であろうと経営判断を失敗するわけです。
我々は社会が変わるはずだと思ってるわけですから、そこのお金のかけ方、技術の開発の仕方って一体化するべきであると考えています。」



最後になりますが、これからの夢教えていただけますか?


「シンプルなんですけど、小学生の教科書にカメラとマイクな理屈は書いてありますが、それと同じように匂いについてのことを載せることです。
匂いの理屈がわかったらノーベル賞ものです。
なので、宇宙に行くより地球でやることはまだ残ってます。」

良い言葉をいただきました。
本当にこの臭いのセンサーっていうのがこれからいろんなビジネスシーンで使われていくんじゃないかなという未来を感じました。
本当に貴重なお話を伺いました。
ありがとうございました。

株式会社レボーン代表取締役松岡広明さんでした。






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