三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2023.11.14

香りとITでワクワクする世界を創造する

株式会社コードミー
代表取締役CEO
太田賢司さん
「香り&テクノロジー」で新しい香り社会を描くベンチャー企業



ONE MORNING「 The Starters 」
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして
そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。

今週と来週のゲストは、
株式会社コードミー 代表取締役CEOの太田賢司さんです。

太田賢司さんは、北海道大学 大学院を卒業後、
最大手の香料会社でフレグランスの開発に10年携わり、
2017年にコードミーを創業されています。

今週は事業についてうかがいます。
創業される前にフレグランスの開発に10年も携わっていたとのことですが、
これは大学院でも香りの研究をしていたんですか?

「大学院では特に香りにフォーカスした研究はしていませんでした。ただ化学・科学を専攻していて、世の中にない新しい化合物を作ろうという研究をしていて、電気を流すと色が変わるとか光を発するみたいな、そういう世の中にないものを作ろうっていう研究をしてたんですけれども、実際に仕事しようといったときに、世の中にないもので、何か人の心を揺さぶる素敵なもの何かな、あっ、フレグランスって面白いなってことで、そういう形で香りの世界に入っていったという経緯ですね。」

香料の会社にもいらっしゃったとのことですが、
そこではどんな研究や開発に携わっていたんですか?

「日本の最大手の香料会社でフレグランスの研究開発をしていたんですが、皆さんが日常生活の中で身の回りにある香水シャンプー、柔軟剤、入浴剤、ルームフレグランス、といった商品の香料、香りを実際に開発するという仕事を10年やっていました。」

独立して自身で会社を創業しようと思われていたんですか?

「大体入社して5年ぐらい経って、20代も後半に差し掛かったときに、世の中のそのベンチャー起業家というものにすごく興味を持って、そこから自分のバックグラウンドを活かして、香り×テクノロジーでスタートアップを立ち上げたいなっていう思いが30手前ぐらいから沸々と湧いてきたという感じですね。」

コードミーの具体的なサービスを伺いたいんですが、
まずD2Cのサービス、これは何でしょうか?

「これは協会で初めてデータに基づいてあなただけの香りを作りますという香りのパーソナライズというものを2017年から始めているんですが、具体的には個人のストレス課題に対応して、あなたのコンディションを最大化するための香りを処方して、アロマスプレーという形でご自宅に届けるというサービスを行っています。」

パーソナライズってなかなか難しいと思うんですが、
どういった診断を行うんですか?

「ウェブ上で香りの診断をするんですが、基本選択式の設問に答えていくもので、今最も抱えている意識するストレス課題は何ですかとか、香りを嗅いでどういう気持ちになりたいですか、集中したいのか、リフレッシュしたいのか、リラックスしたいのか、またどういう香りが好みですかなど、画像を選んだりとか色のイメージを選んだり、そういった診断によってどんどんカスタマイズしていくというような形で、3000パターン以上から調香していくというものになります。」

アロマ空間デザインのサービスというのは何でしょうか?

「これは企業の目的やシーンに合わせて、最適な香りをオーダーメイドで作って、空間を演出するという事業を行っています。」

香りが出るものって最近いろんなものがあると思うんですが、オフィスに置くものはどういうものになるんですか?

「オフィスに置くものは広い空間に流すので、業務用の特注のディフューザーというものがあって、そこから加湿器みたいなイメージで出すものになります。定期的にきちっと出るので、強さもコントロールできます。」

会社はいろんな方が集まると思うんですが、会社での香りはどのように作るんですか?

「会社の香りについてはクライアントさんによって様々なんですが、我々は科学的なデータを重視していて、例えばリラックスする空間を作りたいと言っても単純にいい香りを作るのではなく、脳波データの分析も行って、実際にこの香りを嗅いでいるときに脳波がどういう挙動をするのかみたいな研究もしていて、その研究の知見を生かしてですね、例えば従業員さんが休むスペースにはリラックスできる空間でリラックスできる香りで空間を演出したり、逆に執務スペースにおいては仕事により集中できやすいような環境を集中と脳波の分析データから演出したりそういった機能別に作っています。」

もう一つPOCというサービスがあると伺ったんですが、こちらはどんなサービスなんですか?

「POCは簡単に言うとテストマーケティングみたいなイメージなんですけど、まだ誰もやったことのないような実験的な取り組みをいろんな業界とコラボしてやるということですね。例えば音楽のアーティストさんと一緒に、曲をコンセプトにした香りを作って、ライブ会場で演出をして、空間のそのときの感動の記憶を持ち帰れるように、それを物販にして広げるみたいなことを行なっています。これまでシンガーソングライターの方とか、あとは大きいところですとソニーミュージックさんと連携して国民的アイドルのライブをやらせていただいたりとか、映画の完成披露試写会でも特徴的なシーンを香りで演出するみたいなことも行なっています。」

最後に、これまで乗り越えてきたハードルを教えてください。

「3年前にコロナ禍がやってきて、体験型のイベントというものがなくなっていったときに、先ほど説明したライブの香りなど、そういった事業が一気になくなってしまったんですよね。この先本当どうなるんだろうというときに、息苦しいマスク生活で少しでも心が華やぐように、マスク用のフレグランスをデータに基づいて作るということがあって、それが一気にヒットして、事業が何とかハードルを乗り越えた、そういう経験があります。」

株式会社コードミー 代表取締役CEOの太田賢司さんでした。ありがとうございました!


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