2025.08.26
最高の技術で世界中を健康に
ONE MORNING「 The Starters 」
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして
そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。
今週のゲストは先週に引き続き、株式会社理学ボディ 代表取締役の木城拓也さんです。
木城拓也さんは、理学療法士の国家試験に合格後、整形外科のクリニックに入り、プロスポーツ選手や箱根駅伝選手などの施術を数多く担当。その後、パーソナルトレーナーとして独立し、2017年には「理学ボディ」を開業、翌年に株式会社理学ボディを設立。またピラティススタジオも展開されています。そして、シンガポール、インドネシアなど海外展開もされています。筋膜(きんまく)整体という特殊な方法で、体の痛みなどを和らげる、「通わせない整体」がコンセプト。1回の施術が18,000円と少々高額ですが、現在全国に100店舗を達成されています。今回は木城さんのこれまでをうかがいます。まず、木城さんが理学療法士の資格を取ったきっかけを教えて下さい。
「高校時代、野球をやっていたんですが、最後の夏の大会前にヘルニアになり、野球ができなくなって、試合に出られなかったんですね。その時に整体や、整形外科、整骨院などに通う中で、この理学療法士という仕事を知りました。自分のような怪我をして、スポーツできなくなってしまう選手を良くする仕事がしたいなと思ったので、理学療師になろうと思いました。」
理学療法士になってから整形外科のクリニックに入られ、さらにパーソナルトレーナーにもなっていらっしゃるんですよね。この経緯もぜひ教えてください。
「学生時代にフィットネスクラブでバイトをしていまして、その時にパーソナルトレーナーという仕事を知りました。そこでパーソナルトレーナーの人たちと話していたのですが、正直病院で働いている理学療法士の先輩たちの話を聞いている方が、体のことに対して詳しく、より専門的だなと感じました。そこで、専門的な知識をつけた状態で、ジムでパーソナルトレーナーをしたら、かなり通用するんじゃないかというのを感じたので、理学療法士の勉強をしながら、パーソナルトレーナーをしていました。」
では、理学療法士になるために専門学校に通いながら、パーソナルトレーナーの資格も取得されたんですか?
「パーソナルトレーナーは民間資格で試験を受ければ受かるので、理学療法士の勉強していた範囲の中で学んだことで受かりそうだったので取ったという感じですね。」
実際、ご自身が想像されたように「どちらの知識も生かすと需要があるな」というのは実感されましたか?
「そうですね。かなりそこは役に立ったなと思います。」
痛みを和らげることにフォーカスしたのはいつ頃からなんですか?
「それは病院に就職してからですね。理学療法士の就職先は、まひの人を見るような病院か、老人ホームのような高齢者の方を見るところか、スポーツ関係の痛みを取るところが多いのですが、僕はもともと学生時代にスポーツ選手をよくするということをしたいと思っていたので、スポーツ選手が来るようなスポーツ整形外科に就職しました。」
理学療法士の資格を就職した当時、そこから今、100店舗以上持つ「理学ボディ」を立ち上げて社長になるというのは、ご自身でも想像していましたか?
「最初に就職した病院が、スポーツ選手もたくさん来ますし、先輩たちもずっと夜中まで残って勉強しているようなところだったので、これだけ熱心にやるんだったら、最終的に独立しないと報われないなっていうのを感じ、1年目から独立したい気持ちはありました。」
病院で経験を積む中で、どのタイミングで独立に踏み切ったんですか?
「3年はやろうと決めていたんです。整形外科のいいところって、患者さんがどんどん来るので、一番場数を踏めるところなんです。そういった環境で、初めに3年間は経験を積む期間と決めて、独立しました。」
独立してみてどうですか?それまでは使ってもらう側だったのが、自分が経営者になると、人を使う側に回らなきゃいけない。うまく皆さんに指導もしなきゃいけない立場に立って苦労しなかったですか?
「最初はやはり苦労しました。マネジメントのやり方について知らなかったので、淡々と詰めるみたいなことをやってしまっていました。それによってスタッフの仲間内でも喧嘩になってしまうことがあり、これじゃいけないと思って、マネジメントについて勉強するようになりました。今では徐々に改善していっています。」
ちなみに、この理学療法士というお仕事に対する思いは何かありますか?
「恐らく理学療法士についてあまり知られてないのかなと思っていて、僕が昔いた病院の理学療法士の先輩や土日に行った講習会の先生って、すごい職人の技術を持っていて、
本当に痛みを改善することできる人たちなんです。しかし、世間的には知られていなくて、僕の周りでも頑張っている人が多かったので、これをもっと世の中に出していくべきだと思い広げようと決めました。」
はやり給料面の課題などもあるんでしょうか?
「国の財政的に、医療費をリハビリ分野に割けないために、診療報酬が上がらないまま、お給料もあまり貰えていないというのが現状です。しかし、そこもビジネスとして、保険外かつ自費で、ある程度の単価を取ってやれるシステムを作れば、うちで働いている理学療法士にもそのまま還元できると思うので、ビジネスをしっかり勉強して、ちゃんといいものを広げていきたいという気持ち でやっていますね。」
店舗を出す場所も大切だと思うんですけれども、この辺りはいかがですか?
「商圏分析チームがいて、そこでいろいろとデータを取りながらやっています。」
そういった分析チームの人材集めも、かなり重要な分、すごく大変だと思うのですが、そこはどのように集めているんですか?
「現在、うちの商圏分析チームは全員理学療法士なんですね。もともと現場でやっていたメンバーで、優秀な人や希望者をオフィス勤務に切り替えてやっています。知識がない部分は商圏分析をやっている他の会社の人に聞いたり、コンサルの人に入ってもらったりしながら経験を積んでいきました。」
元々理学療法士だった人が商圏分析をやっているというのは驚きですね。現在、社員さんは全体で何人くらいいるんでしょうか?
「250人ぐらいです。整体のスタッフは全員業務委託契約でやっていて、1件で○円という報酬体系でやっています。ピラティスとバックオフィスが社員で、全部合わせて250人ぐらいになります。」
すごい数ですね。なにか次の展開は何か決まっているんですか?
「今は、国内は整体とピラティスタジオをもっと増やして、両方300店舗ぐらいまでは増やしたいと思っています。加えて、僕自身、現在シンガポールに住んでいるのですが、それは東南アジアにも店舗を広げるために移住しています。東南アジアでも日本のサービス業は通用するという感覚を感じているので、これに関しても、もっと広げていきたいなと思っています。」
もう視野を日本だけじゃなくて世界にも広げているんですね。
最後にこれからの夢を教えてください。
「僕らはこの「理学ボディ」を理学療法士のメンバーで創業し、現場もほとんど理学療法士でやっているので、この理学療法士がいい仕事なんだということが、もっと世の中に広がり、世界中をもっと健康にしていけるようになりたいなと思っています。」






20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、





