あなたは『ゆっくり地震』という言葉を聞いたことがありますか?
近い将来、必ず発生すると言われている
東海・東南海・南海地震でいま、
この『ゆっくり地震』の存在がとても注目されています。
少し難しいかもしれませんが、とても大切なことなので
分かりやすく説明しますね。
 
まず、四国沖から静岡県の駿河湾にかけての太平洋沿岸の地域には
陸側のプレートの下に海側のプレートがもぐりこむ部分
=駿河トラフと南海トラフがあります。
 

駿河トラフ.jpg
 ※気象庁より画像をお借りしました

この地域は、昔理科の授業などで習ったと思いますが、
海側のプレートが陸側のプレートにもぐりこむときに、
陸側プレートを引きずり込んでしまいます。
そして、それが限界に達したときに、陸側のプレートが一気にずれて
跳ね上がることで、津波を伴った大きな地震が起きてしまいます。
ここでの地震は100年〜150年間隔で繰り返し発生している中、
いままさにまた繰り返される時期に来ているので
国を挙げて大きな警戒をしているんですが、
そんなエリアで、これまで知られていなかったタイプの
体に感じない、ゆっくりした地震がおきていることが分かりました。
ずばり・・・『ゆっくり地震』。
(これは正式名称なんです)
 
およそ20秒の周期で、最大マグニチュード3.5を観測したこの地震。
ゆっくり、弱くゆれるので、実際に私達が体に感じることはありません。
そして、実はすでにこれまでもゆっくり地震は2種類観測されていて、
今回新たに分かったゆっくり地震は3つめ。
場所は愛媛県の宇和島市の沖から、愛知県の豊田市周辺、
つまり東南海地震の震源域に当たっています。
3つのゆっくり地震は半年ごとに数日間続いているということです。
 
でも、体に揺れを感じないし、その揺れで大きな被害が出ないんだったら
何の問題もないじゃないか、と思う方は多いと思います。
でも、実はこれ、揺れの大きさ自体が問題ではないんです!
何故か・・・ 
ゆっくり地震の活動は、このエリアでの大地震の震源になると考えられている場所に
ひずみが逆にどんどん溜まっていることを表すという、とても怖い証拠なんです!
その3つめが観測された・・・
=いかに、四国から東海地方で大地震が迫っている可能性があるか、
分かっていただけるでしょうか?
 
21世紀前半には東海・東南海・南海のエリアで
必ずと言っていいほどの確率で
大地震が発生するといわれている事実が
さらに明確な裏づけをもってしまった現状・・・
すぐそこに迫る危機から、どうか目をそらさないで下さい。
 
あなたの災害への備えは万全ですか?