今日スタジオにお迎えしたのは、「麻・ヘンプ研究家」というちょっと変わった肩書きをお持ちの、
赤星栄志さん!
実は、オンエア当日は8月8日=葉っぱの日(非公式らしいですが・・・)ということで、
お越しいただきました。
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(そして様々なヘンプ製品を持ってきてくださった赤星さん、実はハチドリ高柳、
ヘンプが入ったビールをいただいておりまする・・・!)

まず気になるのは、ヘンプ=大麻、という世の常識。
やっぱり、違法なものなんじゃないの?という疑問がむくむくと首をもたげます。
まずはそこをクリアにしなきゃ!とうかがうと、赤星さんはあっさりとこう答えてくださいました。
「ヘンプはね、日本語に訳せば確かに大麻なんです。
でも、大麻にも何種類もあって、薬効のあるもの(=違法のもの=マリファナ)と、繊維用のものと、
はっきり別れていて、これは全く別の種類なんです。
だから、繊維用のものに関しては、全く薬効はないですよ。」
・・・なるほど!ハチドリ高柳の腕に巻きついているミサンガもヘンプのものだけど、
それは違法の大麻を使ったものではなくて、別種のヘンプだったのね!
番組の冒頭に、とても安心してしまったのでした。


それがわかってからうかがうと、確かにヘンプの使い勝手はかなり良いようです。
まず、害虫や気候の変化に強く、農薬や化学肥料をまく必要もないので、土壌を汚しません。
そして、日本では「100日草」と呼ばれている通り、(ちょっとずれますが)110日で成長し、
食用、繊維用、オイルや、今流行のバイオ燃料など、様々なものに活用できるようになります。
また、一般的な植物の2〜4倍の二酸化炭素を吸収して、酸素を生み出すそうなのです。

日本でも、古来から「存在する植物で一番強い」という性質上、様々なものに使用されていました。
例えば、ぞうりの鼻緒。そして神社などのしめ縄。
お相撲さんのまわしも、かつてはヘンプだったのだとか。
また食用としては、おそらく皆さんも召し上がったことがあるのではないでしょうか。
七味唐辛子に入っている「麻の実」、あれは、ヘンプの種なのです!
でも、この麻の実、ビタミンやたんぱく質、必須アミノ酸などが豊富で、
非常に栄養価の高い食材なのだとか。
日本人はこのヘンプ、昔は上手に使っていたんですねー。

では一体なぜ、ヘンプってマリファナ(=違法なもの)と認識されるようになってしまったのでしょうか?
そううかがうと、赤星さんは、
「それはね、アメリカで使用が禁止されたからなんです。」と教えてくれました。
何でも1930年代には、このヘンプ、クルマの燃料などとして使用できる可能性が、
非常に注目されていたのだそうです。
でも、そこで台頭目覚しく登場したのが、石油。
結局、ヘンプは石油との争いに敗れ、アメリカ政府はヘンプ=マリファナとし、
その栽培や使用を、禁じたのだとか。
それ以来、薬効のないヘンプも、違法なマリファナと混同されてしまい、
なかなか一般市民の使用に結びつかなくなってしまったんですって。
なるほどねー。そんな歴史があったんですか。
でも、今の日本でも、きちんと免許さえ持っていれば、薬効のないヘンプは栽培可能だとか。
とすれば、110日で成長し、繊維として様々なものに活用でき、バイオ燃料にもなり、
実は食べられるヘンプって、確かにこれからとても有用な植物になるかも!
麻の実が入ったビールもおいしかったし(ベルギービールみたい!)、
合法なヘンプ、これから要注目、かもしれません!