今日スタジオにお迎えしたのは、世界でただ一人の「夕日評論家」、油井昌由樹さん!
以前、黒澤作品を中心に活躍され、映画『影武者』では徳川家康役でご出演なさった、
と言うだけあって、そのたたずまいはどこか時代劇風!?


(そして何より、声が素敵!お腹の底から響く低音に、すっかりヤラれてしまった、
ハチドリ高柳だったのでした♪)

秋になって、空が高く澄んでくると、夕焼けもとてもキレイに見えるようになってきますよね。
ハチドリ高柳も、先日お墓参りに行った鎌倉で、赤・ピンク・オレンジとグラデーションに光る、
素晴らしく美しい夕焼けに出会いました。
なんだか、人間ってやっぱり自然に生かされてるんじゃないか、なんて、
神妙な気持ちになってしまったひと時でした。

そして油井さんは、その夕日の評論家でいらっしゃいます。
これまで、さぞかしたくさんの夕日をご覧になってきたのだろう、という予想の元に、
「いままでで一番キレイだと思った夕日は、どこの夕日ですか?」という、
ベタな質問をぶつけてみました。
すると、とっても意外な答えが!
「あー、西麻布の夕日かな。」

・・・・・・・・・・?
私はてっきり、アフリカのサバンナとか、ハワイの離島とか、
自分なんか行ったことがないような、偏狭の地で見る夕日が、
すごく美しいのではないかと思っていたのですが、ちょっとビックリするようなお返事。
その心は?と目で問うと、楽しそうに笑いながら油井さんは答えてくださいました。

「だってね、今僕の事務所は西麻布にあるんですよ。
そこから見る夕日ってね、どんなことがあっても、1日として同じものはないんですよ。
それに、絶対誰にでも、自分が小さい頃から見慣れていた夕日ってモノがあるはずなんですよ。
だから、その自分の心の中にある夕日が、一番美しいはずなんです。」

おぉ・・・。
なんと深いお答えなんでしょう。
もちろん、トークの合間には油井さんは、アフリカで見た夕日や、それこそハワイで見た夕日や、
鎌倉の海で見た夕日のお話をしてくださいました。
でも確かに私も、小さい頃に住んでいた部屋の窓から見えた、
西の空のビル越しに沈んでいく夕日と富士山のシルエットが、一番心に残っているかも・・・。

美しい夕日を見るために、と言って、どこか遠くへ旅する必要なんかないんですね。
美しいものは、いつも自分の心の中にある。
そんな大切なことを教えていただいた、ハチドリ高柳だったのでした。