今日スタジオにお迎えしたのは、私のあこがれ、国連広報センターの幸田シャーミンさんです!
ちょっと前に、六本木ヒルズで行われていた『人間の安全保障』写真展のレセプションで、
お目にかかってはいたのですが、じっくりお話をうかがうのは今日が初めて。
もうドキドキでお待ち申し上げておりました♪


(やっとゲストに来ていただけました♪・・・にしても編集長、その顔!!)

今日お話いただいたのは、『人間の安全保障』の問題。
ちょっと難しそうに思えますが、最近よく聞く単語でもありますよね。
そもそも『人間の安全保障』って何?っていう基本的な質問にも、
シャーミンさんは優しく答えてくださいました。

「そもそもは、1994年に国連開発計画(=UNDP)が提唱した、新しい概念です。
つまり、環境破壊や人権侵害、難民、貧困など、人間の生存・生活・尊厳を脅かす、
脅威に対する取り組みを強化しようとすることなんですね。
簡単に言えば、世界中の様々な場所で、困難な状況にある人々が、
自ら立ち上がることが出来るように、お手伝いをすることだと思います。」

なるほど。
日本は今、とても恵まれた環境にあるけれど、世界中にはまだまだ、
今日の夕食さえ食べられないで亡くなっていく人たちや、
生まれたときから紛争に巻き込まれ、明日の命もわからない人たちがたくさんいます。
その方たちを、何とか自立できるように支援していこう、ということなんですね。

そのために、今私たち日本人が出来ることは?と言う問いには、
「まずはやはり、世界でどんなことが起こっているか知ることだと思います。
例えば、途上国にはDVで夫から暴力を受け続けても、それが人権に反しているということを、
知らない女性たちがたくさんいます。
そういう人たちが「存在するのだ」ということを、まずは知ること。
そしてその次に、その人たちを支援するためにはどうしたらいいか考え、
それを行動に移すこと、だと思いますね。」とおっしゃっていました。

ホントにそう!私もまだまだ、知らないことがあまりにもたくさんありすぎて、
勉強をしてもしても追いつかない、と感じることがよくあります。
すると、シャーミンさんは10月5日に東大で行われる、
『パレスチナ難民と人間の安全保障』という、パブリック・フォーラムを紹介してくださいました。
「行ってみると、色々勉強になると思いますよ。」と。

ということで、もちろんお邪魔しました!

初めて間近で見る、『東大教養学部』の文字。
この門をくぐった瞬間、「あ、私、東大に入っちゃった!」と、
限りなく頭の悪い妄想に酔ってしまいました。


あぁ、なんと威厳のある建物でしょうか。
フォーラムに参加、と言う形とはいえ、東大に足を踏み入れたのが初めてのハチドリ高柳、
ちょっと興奮してしまいました。

ちなみにフォーラムでは、パレスチナの現状を、
わかりやすくビデオや写真でたくさん見せてもらい、
視覚的にその問題をとらえることが出来ました。
爆撃を受け、穴だらけになったボロボロのビルの、今にも崩れそうな1階にあるガレージに、
家族15人で暮らす人々、
「襲撃を受け、家族全員裸足で逃げてきた」と、目を潤ませながら語る男性、
地区を分ける、コンクリートの高い壁と、その壁の中の世界しか知らずに育つ子供たち・・・。
実際の現場を、映像で見るのはやはり衝撃度が違います。心が痛みました。

国連パレスチナ難民救済事業期間の事務局長、カレン・アブザイドさん(女性!)も来日し、
今のパレスチナの問題を、率直な言葉で語ってくださいました。
カレンさんも、シャーミンさんと同じことをおっしゃっていたのですが、
「大切なのは、まずは難民である彼らの存在を知ること。
彼らは、もうイスラエルの建国から60年もたってしまい、
世界が自分たちのことを忘れてしまったのではないか、と、それをとても恐れています。
だから、世界中の人々が意識を向け続けることが、まずは何よりも大切なのです。」
と、優しくも力強いスピーチを聞かせてくださいました。

本当に勉強になった今回のフォーラム、この後も、機会があったらどんどんこういう場に行って、
勉強をしていかなくては、と心に誓った、ハチドリ高柳だったのでした。