
標高500m以上の急勾配の谷を、小川の上流にむけて仰ぎ見るように石垣が登ってゆきます。その様は、森を縫う「万里の長城」のよう。
また、森の植生は、わさびのゆりかごとして四季に応じて絶妙のバランスを見せます。
午前中は、東から朝日がたっぷりと注ぎ、昼から午後の直射日光は広葉樹がやわらげ、冬に散った葉は、天然の栄養を水にあたえる。そのどれが欠けても良質なわさびは出来ないそうです。しかも、このわさび谷がダムの役割を果すおかげで下流では集中豪雨の際も水害を防ぐというのです。
わさび作りにこめられた先人の自然との寄り添い方と智恵に改めて驚かされました。
「上流に暮らすものには責任がある。」
案内してもらった三葛地区の生産者、齋藤さんご夫婦の言葉です。


