
今も豊富な海の幸に恵まれていそうなんですが、ほんの数十年の間に漁獲量はぐっと少なくなったんだそうです。
鳥羽市にある「海の博物館」では今、名古屋市で開催中の生物多様性条約・第10回締約国会議・COP10に合わせて特別展「伊勢湾は豊かな海だった」を開催しています。
展示室では伊勢湾でとれる魚のレプリカを並べた魚屋さんの店先のようなディスプレーが目を引きます。
砂浜や干潟、またアマモが生い茂る藻場などの環境が大きく変化したため、以前は当たり前のように生息していた魚が殆ど観られなくなったりしている現実を知ってほしいとの思いからこの特別展になったそうです。
環境の変化は埋め立てなどの土木工事以外でも、たとえば陸地で使った除草剤が海に流れ込んだことで水草が枯れてしまうといった具合。伊勢湾は随分いじめられてしまったんですね。
学芸員の平賀さんは、だから「アクションを起こして」というのではなく、まずは現実を知ってほしいと話していました。
この特別展は12月12日まで開催です。


