
八戸市とその周辺地域の製材業や工務店などで組織する「三八地域県産材で家を建てる会」では、八戸市市川地区で津波を受けて、塩害のため、枯死した海岸防災林のクロマツを活用してベンチを製作しました。
市川地区には約8mと推定される津波が襲来、漁協や水産加工施設、水田、いちご栽培用ハウスなどに大きな被害が出ました。
一方で、海岸に設置した防災林のクロマツが漂流した船やトラックなどを捕捉、また、市川漁港付近の民家は、3m程度浸水しましたが、流失はせず、防災林が被害を軽減させたと言われています。
この海岸防災林の重要性や被災状況などを記憶に留め、後世に伝えるため、「三八地域県産材で家を建てる会」では、防災林のクロマツをベンチとして再生しました。
作業は7月から開始、立ち枯れしたクロマツに感謝の思いを込めながら伐倒、伐倒されたクロマツは製材、乾燥後、ベンチの材料に加工され、組み立て、塗装され、「津波と戦ったクロマツのベンチ」として生まれ変わりました。
樹齢70年から80年のクロマツ約15本を使用し、長さは約180センチ、大人3〜4人座れるベンチを9台が完成。
そのうち1台が先日、青森県庁のロビーに被害状況の写真パネルとともに設置されました。
「三八地域県産材で家を建てる会」の田中会長は、「防災林のおかげで、津波による人的被害もなく、被害が軽減できた。命を守ってくれた森の恵みの大切さを再認識してほしい」と話していました。


