
今日は山の恵みを活かした循環型産業のお話です。
福岡県内随一の森林面積を誇る八女市。その多くを占める八女杉は粘りがあり、質のよい建築材として人気です。
杉を栽培することで出る大量の杉の葉を使って出来るのが、「杉の葉線香」です。乾燥させたスギの葉を粉にして行くのは、直径5.5mの大きな水車です。そこから15本の杵を動かし、24時間かけて葉を粉にしていきます。
林業の副産物として生まれた杉の葉線香は山から生まれる木の恵み、川の恵みを利用した循環型産業でした。しかし、近代化の流れとともに、電気式、機械式に変わって行き、40軒あった水車小屋は今では2軒程に減ってしまいました。
水車小屋を活用するには、流れて来る障害物の除去、天候によってかわる水量の調整など手間ひまがかかります。
「それでも」と、水車場のご主人は言います。
「水車の改修やメンテナンスをした方が電気を使うより長い目で見れば経済的だし、環境にいいでしょ。身体が動くうちは、山の恵みを最大限に活用させていただきます」。
そうして出来る天然素材100%の杉の葉線香は本当に優しい森の香りがします。自然が与えてくれた恵みで成り立つ産業、周りを見渡せば、まだまだ発見出来そうですね。


