
福岡市東区にある和白干潟は野鳥達の飛来地として有名です。
自然な状態を保ち、豊かな生態系の維持に地元の市民団体や行政が取り組んでいます。
しかし、中には明治時代から使用されている古い護岸もあり、修復工事が必要です。
新たな護岸を整備する為には、いくつかの問題がありました。
まず、これまでの護岸は積み石を利用していてスキマがいっぱい。そこに沢山のカニたちが棲んでいました。ところが、新たなコンクリートの護岸には生物が棲めるスキマがないんです。
さらに、工事の為に工事期間中、干潟の一部を埋め立て、工事用道路を敷くというんです。
そこで、市民団体は提案しました。まず、生物のお引っ越しをしよう。そして、新しい護岸の前に、これまで使っていた積み石を置いて新たな棲み家にしよう。
普通でしたらそんな手間、工事の邪魔になるし、聞き入れてもらえません。しかしそこは、干潟への熱い思いで一生懸命お願いしました。
すると工事業者の方も納得し、引っ越し作業も手伝ってくださったそうです。作業をすると、実際に石の周りにたくさんの生き物が付いている事に驚きの声が上がったと言います。通常廃棄する古い石積みも再利用できて、コストカットも図れて、一石二鳥だった今回の取り組み。
少しの工夫で、自然へのダメージを減らす事ができる事を皆さんに示せた、良い事例となりました。


