
夏野菜と言えば、ナス、トマト、ピーマンなどが思い浮かびますが、かつて、「幻の野菜」と呼ばれた、なにわの夏の伝統野菜があります。
それが、「毛馬キュウリ」です。
江戸時代に「天下の台所」といわれた大阪では、多くの特有の野菜が栽培されていました。「毛馬キュウリ」は、江戸時代の終わり頃から毛馬村、現在の大阪市都島区毛馬町付近で栽培されていました。
しかし、戦後になると品種改良や西洋野菜の普及が進み、特有の野菜は姿を消していき、昭和30年頃には生産されることもほとんどなくなり「毛馬キュウリ」は「幻の野菜」となってしまいました。
その幻となってしまったキュウリを復活させたのが、当時の大阪府農林技術センターでした。「素材の美味しさ」を味わってもらいたいとの願いから、他の土地で栽培されていた
「毛馬きゅうり」を里帰りさせ、平成10年に復活させることができました。
今では大阪市都島区だけでなく、大阪府内で普及活動が行われ、学校などの各所でも毛馬キュウリが栽培されています。
ちなみに、毛馬きゅうりの特徴は長さが30センチで、味はゴーヤーのような苦味があるのが特徴です。
一度は失われてしまった、大阪の在来品種野菜。
今では、伝統と食の文化を守り、未来へと引き継がれています。

