
今からざっと30年前、中国地方最高峰1,709mの国立公園・大山山頂は、登山者の増加で高山植物が踏み荒らされ、土壌がむき出しの悲惨な光景になっていました。
このままではいけない…と、地元の自然保護団体、山岳関係者、行政などによって1985年に『大山の頂上を保護する会』が結成され、失われてしまった山頂の緑を取り戻す『一木一石運動』が始まりました。
登山者に一人ひとつずつ崩落した石を持って山頂に登ってもらい、その石で雨水に浸食された溝を埋め、植物の苗を植え、コモをかぶせ、木道を整備して、踏み荒らされないよう取り組んできました。
こうした30年間の努力によって、植生が復活。
さらに驚いたことに約1年前には山頂付近で体長5〜9mmという小柄なヒメボタルが生息しているのが、専門家の調査で確認され大変なニュースに!
1,700m級の山頂周辺でホタルが活きて見つかったのは初めて。しかもその数は、1000以上も!
今年も7月11、12日の両日、山頂周辺で2回目のヒメボタル生態調査を行ったところ山頂の木道脇で、蛍の幼虫が食べる餌とされる巻き貝が見つかり、生息環境がしっかりあることが裏付けられる発見となりました。
現在、保護する会発足当時を知るメンバーは80歳前後。人間によって破壊してしまった自然をここまで回復させたことをニュースに終わらせず、この宝物を守って行ってくれる若者や研究者が一人でも多く加わって貰いたいと、偉大な先輩たちは切望しています。
(問)自然公園財団 鳥取支部 大山事業地


