
岩手県住田町は、県庁所在地 盛岡市からおよそ90キロ。県の東南部 気仙郡にある人口6千人ほどの町で、森林面積はおよそ9割。「気仙杉と気仙大工の里」とも言われています。
そんな町の特性を生かし、住田町では「森林・林業日本一のまちづくり」を掲げ、地元産木材の利用を進めています。
沿岸地域に隣接した町でもあることから、東日本大震災直後、国内では初めて、木造の仮設住宅を建設し支援を行いました。
また昨年には、第一回「全国木のまちサミット」もここ住田町で開催され、全国から森林・林業、木材利用の推進に熱心な自治体の首長が集まり熱い議論が交わされました。
そんな木の町 住田町では、昨年、57年ぶりに役場庁舎を新しく建設しました。、2階建て、延べ床面積およそ2900平方メートルという建物全体に地元の杉やカラマツがふんだんに使われており、鉄筋コンクリートから木の庁舎へと生まれ変わりました。
大型の公共施設の木造建築は大変珍しく、全国各地から、また海外からも、視察者が訪れるなど、注目を集めています。
ただ木造の建物というだけでなく、格子状で光と風を取り入れる国内初採用のラチス耐力壁や大空間の天井を支えるトラス梁りなどのすぐれた最先端の木材加工技術を用いることで、デザイン性はもちろん、耐震性、加えて、開放的な広々とした空間、自然光や自然換気を取り込むことができ、夏は涼しく、冬は暖かく、省エネルギーにも役だっています。
実際に役場内で働いている方に話を伺いましたら、音も吸収してくれるんでしょうか。大勢の職員が働いているにもかかわらず、建物内がとても静かなんだそうですね。
また空気も澄んでいて、木の香りがリラックス効果をもたらして、気持ちよく仕事ができる環境だとおっしゃっていました。
また庁舎の冷暖房の燃料には、かんなくずなどで作った固形燃料、木質ペレットを使用していて、森の恵みはここにも生かされています。
大きなホールや交流スペース、木育の遊具をそろえたキッズコーナーなども完備されていて、木造の新庁舎は森林・林業日本一を目指す町のシンボルとして、これからも大いに活躍しそうです。


