2023年11月05日Flow 第二百七十五回目「拓哉キャプテン × 冨永愛」Part1
11月のマンスリーゲストは、2019年のテレビドラマ「グランメゾン東京」で共演したモデルの冨永愛さんです。
どんなトークになるのか、お楽しみに!
木村:愛さんとは、2019年のテレビドラマ「グランメゾン東京」で共演させていただいたんですけど、その時に愛さんが演じてくれたのが、世界のレストランに影響力があるグルメ雑誌『マリ・クレール ダイニング』の編集長、リンダ・真知子・リシャールっていうね。
冨永:懐かしいですね(笑)。
木村:リンダですよ、リンダ。リンダが僕の目の前に座ってますよ。今日もほんとに「これ、リンダなんだじゃねーの?」っていうような出で立ちで現れましたね。
冨永:そうですか?(笑)。
木村:もう登場の仕方がね~、冨永愛ちゃんの…何て言うんだろうな、期待を裏切らない感じの。
冨永:ほんとですか?普通に入ってきたんですけどね。
木村:その普通さも相まって、“冨永愛”なんですよ。
冨永:そうなんですか?(笑)。
木村:そうなんです。愛さんって呼ぶの堅苦しいんで、愛ちゃんでいいですか?
冨永:いいですよ。
木村:愛ちゃんが、「おはようございま~す!」ってスタジオに入ってきてくれた時に、一度楽屋に入られてガウンに着替えてきたよね。
冨永:はい。
木村:膝下丈の、ちょっと長めのバスローブってあるじゃないですか。あれだったらまぁ、「あ~、バスローブか。おはよう。」っていう感じのリアクションですんだんですけど、あれ何であんな短いんですか?あのバスローブ(笑)。
冨永:違うんですよ(笑)。そう言うと、聴いてる皆さんはめちゃくちゃミニを想像すると思うんですけど…。
木村:いや結構、でもミニでしたよ。
冨永:そうですか?多分あれは普通丈のバスローブなんですけど、私が着ると短くなっちゃったっていう。
木村:嘘だぁ!
冨永:(笑)。ほんとですよ。
木村:いやいや、そしたら標準サイズおかしいだろ。「標準のバスローブって、そんな短いのかよ!」っていう話になっちゃうじゃないですか。
冨永:いやいやいや、そんな短くなかったと思いますけど。
木村:愛ちゃんのいつものルーティンなのか分かんないですけど…。
冨永:そうです(笑)。ごめんなさいね、ほんとに。普通なんですよね。
木村:あれが普段?
冨永:はい。
木村:雑誌の撮影だったりとかすると、「おはよう」って私服で現場に行って。
冨永:すぐ着替えちゃうんですよ。着替えてから、全部支度を始めるんで。ドラマの時も楽屋に入ってすぐ着替えて、「どのぐらい進んでるのか様子を見に行こう。」みたいな感じで見に行った時のあれがそれだったっていう。すみません、本当に(笑)。
木村:(笑)。いや、あれ衝撃的だったんですよ。でも実際に、あの役を引き受けてくださいまして。
冨永:ありがとうございます。
木村:いやいやいや、ほんと決まらなかったんですよ。リンダって、独特なキャラじゃないですか。
冨永:そうですね~。
木村:だから、“居てくれるだけでワールドワイド”っていう空気間がないとつまらないキャラクターになっちゃうなと、本を読んで僕は思っていたので。どなたかいないかなぁと思って、引き受けてくれるかな?でも引き受けてくれたら嬉しいなと思って、ダメ元で「冨永愛さんとか聞いてもらっていいっすか。」って言ったら、「なるほど~」ってプロデューサーも理解してくださって、それで愛ちゃんのところにお話しが行ってくれて。で、引き受けてくださって。いやもう、ドンピシャでしたね。
冨永:いや~、嬉しかったですね。お話をいただいたときに、まさかと思いましたもん。
木村:なんで?
冨永:いや、まさかですよ。地上波のドラマはまだやったことが無かった時期だったんで。え?みたいな。大丈夫かなって。
木村:でも、お芝居の経験はあるって伺ってたので。
冨永:はい、あるんですけど。木村さんもそうですし、キャストの皆さんも豪華な人達だったんで、ヤべーと思って(笑)。
木村:でも、ヤベーっていう現場に登場一番バスローブでは、なかなか来ないと思うんですけど(笑)。
冨永:(笑)。
木村:僕らって、脚本に描かれているものを具現化する作業じゃないですか。なんかね、愛ちゃんがやってくれているリンダ・真知子・リシャールがレストランの客席にパッていてくれた時に、久々に「来た!」って。
冨永:嬉しいな!ほんとに楽しかったですね。
木村:今日こうやってラジオゲストに来てくれたという事で、愛ちゃんの人生どうFlowしてきたのか、色々トークしていくわけなんですけども、まずはプロフィールをご紹介させていただきます。
神奈川県で1982年に生まれて、15歳でモデル活動を開始。15歳?
冨永:です。
木村:これは自分から?
冨永:姉に勧められて。雑誌の読者モデルオーディションを受けたんですよ。
木村:お姉ちゃんも愛ちゃんみたいにスラーっとしてるの?
冨永:3姉妹なんですけど、私。真ん中なんですよね。姉ちゃんも妹もわりとスラっとはしてるんですけど、私が一番背が大きいですね。
木村:へー。カッケーだろうな、その3姉妹。ヤバそうだね。
冨永:どうなんですかね(笑)。
木村:超迫力ありそうじゃないですか。
そして17歳でNYコレクションにてデビュー!
そのあと、世界的なトップモデルとして活躍という。モデルの他、テレビ、ラジオ、イベントのパーソナリティ。そして女優さんとか、様々な分野でも活躍してるんですけど、ちびっこの時ってどんな子だったんですか?
冨永:ちびっこの時は、割とやんちゃではあったみたいなんですよ。何をしでかすか分からない、木があったら登っちゃうとか。そういうタイプの子ではあったみたいなんですけど。それでもギャーとかワーとかしてるタイプではなくて、静かなタイプなんだけどやんちゃっていう。
木村:なんか習い事とかしてた?
冨永:勉強好きだったんですよ。私、小っちゃい頃(笑)。
木村:珍しいね。
冨永:で、幼稚園の時から塾行ってました。
木村:それは、オールマイティな学習?
冨永:算数の方ですね。
木村:え~?(算数)が好きなの?
冨永:そう。算数の勉強好きで。
木村:へー。何でそのスイッチ入ったんだろうね?
冨永:小っちゃい頃に、紙に書いてある迷路あるじゃないですか。母親が、時間がある時にそれを渡してたんですよね。その迷路をやるのがすごく好きで。だんだんレベルアップしていくんですよ。最初はね、線と線の間が広い簡単な迷路だったんですけど、どんどんどんどんその間が狭くなって、A4の紙にびっしり線が描いてあるみたいな迷路になっていって、それをずっと解いてて…からの算数が好きになったみたいな。
木村:迷路から算数に行くんだ。
冨永:うん。っていう記憶はありますね。
木村:勉強が好きで、でも木があると登っちゃって。木から降りると、また学びたい、何かを解きたいっていう。すごい子だったんだな~。
お姉ちゃんの「やってみなよ!応募してみなよ!」っていうので、読者モデルに応募したら、「是非、是非」という事になり。15でモデルという事は中3?高1?
冨永:中3ですね。
木村:高校3年生の時に「VOGUE JAPAN」っていう雑誌で表紙を飾って。その中に掲載された1枚の写真が世界へと飛躍する大きなきっかけになったらしいんですけど。ここに今、小っちゃいんですが、これ制服?
冨永:そうですね。高校の制服ですね。
木村:実際に通ってた高校の制服?これ、制服にルーズソックスでローファー履いて、制服のワイシャツの上から羽織るニットとかあったじゃないですか。そのポケットに両手をズボッて突っ込んでる愛ちゃんの写真があるんですけど、この子が通学してたんですよね。
冨永:(笑)。このまんまの恰好でね。懐かしいですよね、そのファッションね。
木村:僕が制服というものを身近に感じていた時は、女子は割とこういう着方をしていたんですが、こういう着方はしてたけど、このバランスではなかったな。
冨永:(笑)。このスカートめちゃくちゃ短いんですけど、高校の入学式の時に一発決めていこうと思って、制服のスカートを自分で切ったんですね。切ってアイロンがけして裾上げしたんですけど、切りすぎちゃったんですよ(笑)。短くしすぎたの。
木村:それは、フィッティングというものをしなかったってこと?
冨永:そうそう。すっごい適当に、このぐらいだろうなって。
木村:目分量で行ったんだ。
冨永:目分量でバツって切っちゃったら、すごい短くなっちゃって。もうこれ、セーターでスカート隠れてるんじゃないかな。
木村:うん。だって、スカートが見えないもん。
冨永:そう(笑)。オーバーサイズのカーディガン着てるから。短くなっちゃって、うわ、失敗した!って思ったのを3年間着てました(笑)。
木村:それは通したの?
冨永:通しました。
木村:入学から卒業まで?
冨永:うん。
木村:うわ~。気合入ってんなぁ。
冨永:(笑)。気合入ってる時代ですよ。
木村:先輩とかから、「あいつ何調子のってんの?」っていう事になったりしなかった?
冨永:なるなるなる。
木村:「ちょっとおいで~。」っていう。
冨永:1回だけ、夏に言われましたよ。
木村:なんて?
冨永:「調子のってんじゃないの?」って(笑)…言われた。こわ~い。
木村:(笑)。で、それに対して?
冨永:「別に!」って。
木村:(笑)。それは会話終わるわな。「学校の友達や先輩に目付けられてて」みたいな相談もたまに来ますけど、愛ちゃんの返し方が100点かもしれないですね。
「お前調子のってんじゃねーぞ!」「別に!」早いですね、切り返しが。
冨永:昔から背が大きかったんで、中学校入るぐらいからは人よりかなり大きい身長だったんですね。だから電車とか乗ると目立つんですよ。人から目線が来るのは結構慣れていたんで、もうここら辺に行ったらどうでも良かったっていうか。
木村:どうでも良かった(笑)。
単身ニューヨークに渡り、17歳でNYコレクションでデビューなんですけど。18歳でパリコレにも出てるんですけど、NYに行こうって思った経緯はどういう経緯だったんですか?
冨永:この頃、既に日本でも仕事をしてたんですけど、東京ファッションウイークをやらせてもらってて、その時に周りの大人の人たちが「絶対、海外行った方がいいよ。」って言ってくれてたんですよね。当時の私はこんな感じだったんで、あんまり深く考えてなくて、「皆がそういうふうに言うんだったら行ってみよっかな」ぐらいの軽い気持ちで、一番最初はNYに行ったんですよね。
木村:英語とかは?
冨永:全然喋れなかったです。
木村:じゃー、どうしたの?向こうに行ってからのコミュニケーションとか、自分の意志を相手に伝えるとか。
冨永:ねー。
木村:ねー(笑)。自分の事だからね。
冨永:ねー(笑)。ほんっとに喋れなかったんで、学校の勉強では、すごく英語が苦手だったんですよ。
木村:好きなの数学だからね。
冨永:はい(笑)。しょうがないから、行って、ほんとに行き当たりばったりで。
木村:行き当たりばったりで行けた?
冨永:行けましたね。若かったから、スポンジみたいな感じだったのかな。2年ぐらいかかりましたけど頑張って喋れるようになって。だから最初の方、結構大変でしたけどね。ワーって言われても自分が言いたいことも言えないから、すごいフラストレーションありましたけどね。
木村:NYで、次の年パリだよ。
冨永:パリね~、フランス語なんか、ほんとにチンプンカンプンですからね(笑)。
木村:すごくないですか?サバイバルと一緒ですよね。
冨永:(笑)。そうかもしれないですね~。
木村:生きるという事はなんとなく出来るかもしれないけど、人だからさ、動物じゃないから色んな欲もあるし、それが満たされないとストレスになるけど、いやすごいな。
冨永:多分、この制服の写真みたいな感じだったんで、「何とかなるっしょ!」っていう感じの気概だったんだと思いますよね(笑)。
木村:(笑)。「何とかなるっしょ!」つえーな!
冨永:強かったですね、この頃。
木村:いやいや、この頃って。そこを通ってきてるからね。
冨永:うん。不安はあるんですよ、もちろん。こんな感じでも。不安に思ってることはあったんですけど、でも負けん気の方が勝ったっていう感じですね。
木村:負けん気です、皆さん。覚悟と負けん気です。何とかなるっしょっていう。で、自分に対して圧力が来た時には「別に!」っていうね。
[後TM]
M.One and Only/木村拓哉