2025年05月11日Flow 第三百五十四回目「拓哉キャプテン × ロバート 秋山竜次」Part1
今月のマンスリーゲストは、お笑いトリオ、ロバートから秋山竜次さん!
どんなトークセッションになるのか!? お楽しみに!
木村:すげー、目の前にいる…。
秋山:いや、もう全く逆です、木村さん。それ僕が今言いたいっす。「目の前にいるよ、木村拓哉が。」っていうのを言いたくて仕方ないけど。ちょっと緊張します。何か次元が違いますわ。
僕のこと知ってくれてるんですか?
木村:だって、最近終わっちゃいましたけど、「ロケ(秋山ロケの地図)」。俺、あれTVerでお気に入り登録しましたからね。
秋山:いやマジか(笑)!
木村:あとびっくりしたのが、映画に主演されている役者さんがゲストにいらっしゃって、ひたすら色々コーナーを…。
秋山:「秋山と映画」っていう。テレビ朝日です。
僕本当に変な番組ばっかで。月1の映画番組とか、あと3分で好きな歌を歌うとか。あと番組終わった後に1社提供の2分番組とかあるじゃないですか。あれめちゃくちゃやってるんですよ。
木村:いやだから、そこをできる人が誰もいないからですよ。楔(くさび)みたいな存在なんだと思う。「秋山じゃないと、ここ止めらんねーよ。」っていう。
秋山:いや、それでしたら嬉しいですけど。
木村:確実な楔ですよ。秋山くんと組んでるスタッフ…、要は出演者が、「手を抜いてると、多分そこを完全に秋山くんの方から指摘されるな。」って感じてるのはあると思う。だから、(秋山くんが)絡んでる番組は全部、スタッフの手抜きがない。それはすごい感じる。
秋山:マジっすか(笑)。僕も1カロリーやりたいんですよね。そういう芸風ですから、やれる箇所がないと。
木村:そうじゃなかったら、「クリエイターズ・ファイル」とか絶対に作らないよね。
秋山:「クリエイターズ・ファイル」も知っていてくれてるんですか。もう100人以上やっていて、ちょうどこの間で10年だったんですけど、本当に趣味みたいな感じで楽しくて仕方なくて。
木村:やっぱ、あれ趣味ですか?
秋山:あれは本当にもう、月1回のお楽しみでずっとやってて。元々はフリーペーパーなんですよ。本を買った時に、たまに冊子で付いてくるやつがあるんですけど、そのフリーペーパーの3ページ4ページ、「自由にしませんか?」って言われてやってたんですよ。キャラクターに扮して、「ロバート秋山」というのを出さずに。
出さずに、普通に真面目にインタビューに答えてたら誰も気づかなくて。2年間ぐらいした時に、やっと誰かが「何だ、このウェディングプランナー。秋山みたいじゃないか。」みたいな感じで、やっとSNSで広がったみたいで。それまではずっとYouTubeで回してたんですけど、そっからやっと広がったんです。
あれ、楽しいんですよね。
木村:あれだけ引き出しの数があると、絶対に好きな引き出しが見つかるもんね。
秋山:そうっすね(笑)。もう事務所みたいです。子供系が来たら、「あ、上杉みちくんをお出しします。」とか、全職あります。
「劇団えんきんほう」って言って、遠近が生きる状況じゃないと仕事を受けない。もう40何歳なんですけど。
木村:同じ小学校の教室の中でのロケは、大変そうだなと思ったけど。
秋山:Netflixのやつですね(笑)。観てくれてるんや(笑)。それまでですか(笑)。自分が教室の中で引きでいて、遠近法でクラスメイトと同じサイズ感に。
木村:あれは、ロケ大変ですよね。あと、透明過ぎる新人?
秋山:はい。藤原采ちゃんですね。透明感ありすぎて、逆に見えなくなっちゃう。サーモグラフィーでしか見えない(笑)。
木村:そうそう(笑)。あれはちょっとドキッとしましたね。
秋山:マジっすか(笑)。
木村:あと個人的に「あーこれ好きだな。」って思ったのは、職業…。
秋山:「TORIMAKI」ですか?
木村:そうそう、TORIMAKI! 取り巻きを仕事にしたのすごいと思う。
秋山:本当ですか。TORIMAKIは世界初のプロの取り巻きで。歌姫さんとか、とにかく取り巻きが多い人の取り巻きを育成するために、専門学校を作って、フォーメーションとか「とにかく歌姫を囲め。」とか。1列とか。で、話題もちゃんと持ってなきゃ駄目だから、「沈黙の時に、歌姫様に振れ。」とか。
TORIMAKI知ってくださってるんですか(笑)。
木村:今配信されてるやつは、全部知ってます。
秋山:マジっすか。
木村:うん。ホテルの従業員さんも、ちょっとベテランすぎて…。
秋山:ホテルって、あの「カンペリーザホテル」の。
木村:はい。そん時、自分も若干ホテルマン系の作品に携わったりしたので、「あ、なるほど。こういう捉え方が、こっちの角度もあるんだな。」って。
秋山:いやいや、僕で学んじゃ駄目です。あんなやつ(笑)。
木村:学ぶよ。だって学びいっぱいあるもん。
秋山:あれめちゃくちゃですよ。「温泉じゃない。」とか言っておならしてるんですから(笑)。お客さんが「温泉の部屋が良かった。」って言ったから、わーって行って、「あれ? お客様、ここ温泉ですよ。」とか言ってぷーっておならして、「あ、硫黄の匂いが。」みたいな感じで、その場で片付けていくんですから。
木村:そう、対処。あれはもう、大体学びになりますよ。
秋山:いや学びには…。本当に適当に言ってるだけなのに、僕も途中でおかしくなっちゃって。映像を撮ってる時とかも、嘘のことだけで固めて言ってるじゃないですか。
木村:でも、あの現場にはきっと、技術さんも含め、色んなスタッフ、色んな出演者の方達がいるけど、「楽しんでやってそうだな。」っていうのがすごい伝わってくる。
秋山:楽しいです。クスクス笑ってます。「なんだ、これは?」っていう(笑)。
木村:本当はね、この番組は「ゲストがどういう人生をFlowしてきたのか」聞く番組なんですけど、そこをスキップしちゃったなぁ。一応原点に戻るね。
今日のゲスト、ロバートの秋山くんなんですけども、フルネームは秋山竜次。1978年、北九州出身。
秋山:福岡県の博多とかじゃない、北九州ってところがあって、そこです。博多弁でもないし、その昔炭鉱があったりとか、工業の感じでしたね。
木村:だから、割とパワフルですね。
秋山:パワフルです。親父もそうですし、周りも皆パワフルでしたね。
木村:同じロバートの山本くんが、今現在プロボクサーでもあるんですけど。
秋山:山本博ですね。そうなんです。
木村:あと馬場(裕之)ちゃん。
秋山:料理ですね。変なんですよ、このトリオ。
木村:このトリオ、どういうトリオなの?
秋山:いや、本当に僕が一番聞きたいんです、この2人に。僕が一番変なやつのつもりなのに、結局、僕が一番ベーシックみたいになっちゃって。
だって何なら、相方も今もうボクシングのライセンスどころか、試合はやったんですけど、それも試合で勝ったんですよね。(芸人を)やりながら。
この間たまたまテレビを見てたら、井上尚弥さんの試合の時に先輩方とか色んな人からすごいLINEが来て、「なんで博がいるんだよ?」って。で、ネット見たりして探したら、井上尚弥さんの横の方であいつがベルトを持ってるんですよ。協会のジャンパー着て、本当に姿消して。「お前、何やってんの?」って聞いたら、「いやいや、前からやってたし。今急に言われても、ずっと俺はこれをやっていたよ。」ってLINEが入ってきたんですよ(笑)。
木村:(笑)。
秋山:協会に入って、インスペクターという仕事なんですかね? ちゃんと選手のことをケアして、ついて行ってトイレを見て、とか。要は、選手がドーピングとかやっちゃいけないこともあって、それもあり、とにかく全部世話をする協会の人らしいんですけど。あいつが、それをジャンパー着て普通にやっていたんです。皆、「何であいつがいるんだ?」みたいになってて。
木村:だから、竜次が気づかなかった職種だよね。
秋山:僕、本当にそこに気づかなかったです。何なら、わざわざコントやるために衣装を発注して、「リアルに(見えるには)どうしよう?」ってやって近づいてるのに、「自然にリアルなやつが周りにいた。」っていう。それは勝てない。
木村:「自然にリアル」っていうのはもう最強だからね。
秋山:最強です(笑)。
木村:で、馬場ちゃんは料理。
秋山:今、宮古島でお店やったりとか。飲食店をやってますね。
木村:じゃあ3人の活動って全然してない?
秋山:正直、ここ2年ぐらい(3人で)動けてないですね。本当に個人活動が多いです。
木村:今は動く予定もないですか?
秋山:いや、僕はやりたいですよ。僕はコントやったりとか、もうそれが一番やりたかったんで。ですけど、馬場も地方に行ってたりとかするんで、ちょっと今は「そうする時間にしようか?」って、「好きにやったら?」っていう感じの時間ですね。
木村:自由時間。
秋山:自由時間ですね。皆年取って来ると、「俺やりたいんだけど。」みたいのが出てくるんでしょうね。
木村:でも逆に、やりたいことを…。だって竜次がちっちゃい頃は、水泳頑張ってたんでしょ?
秋山:僕は水泳…スイミングスクールですね。いやでも、そんなに僕は…。
木村:ちっちゃい頃、なりたいものとかはなかったの?
秋山:ちっちゃい頃なりたかったのは、本当に泳ぐのが好きだったんで、「南国の海の近くで働きたいな。」と思ってただけです(笑)。
木村:ちっちゃい頃に? ちっちゃい頃、既に「南国」って思ってたの。
秋山:親父が一時期、サイパンで仕事してた時があって。
木村:え、お父さんは何やってんの?
秋山:今は飲食なんですけど、ずっと転々と色んな仕事してて。外国に行ったり、サイパンでリムジンとかそういうのを借りて、ロケーションみたいな…。
木村:ああ、ロケーションサービス?
秋山:昔、一時期、サイパンが結構よく使われてたらしくて。
木村:サイパン、グアムは多かったですね。
秋山:はい。その時に会社を作って、そっちでCMとかのコーディネートをしてたりとか。あと、最初は俳優さんもちょっとやってました。
木村:へー! お父さんが?
秋山:はい。一番最初は、とにかく北九州から出てきて、高倉健さんとかに憧れてて、名前はないですけど大部屋俳優みたいなとこの斬られ役と言うか。
木村:じゃあ、太秦とかいたのかな?
秋山:太秦も行ってたみたいです。東映って言ってました。
木村:へー!
秋山:僕も中学ぐらいの時に(お父さんが)映画に出てたんで観たんですけど、全部包丁で突き刺されてたんです(笑)。1個すごかったのは、山城新伍さんにふすま越しに槍で突き刺されてる親父がいて。もう口がカクカクってなって、トラウマになっちゃいました(笑)。映画であろうが、親父が山城新伍さんに槍で突き刺されてるのが頭に残っちゃって。作品を観たら、全部死んでるんですよ。
名前も、僕に嘘ついてたんですよ。「ジョーっていう名前だよ。」みたいなこと言って。ほんで、蓋開けたら、実際は芸名もなかったんですね。
木村:でも、斬られる方、槍で刺される方がいなければ、その作品はできてないですからね。
秋山:もちろんそうです。
木村:だから出演者としては嘘はついてないですよね。刺されちゃうっていうのは竜次には言ってなかったかもしれないけど(笑)、出てるっていうのは本当だから。
秋山:本当に衝撃でした。でも「親父は映画を目指してたんだ。」っていうのは思って。
だから、数年後、僕が梅宮辰夫さんの芸をやってそこで繋がった時に、親父はその時代の俳優さんを崇拝してるんで、「なんて芸ををやるんだ、お前は!」って思ってたみたいですけどね(笑)。
木村:やっぱりお父さんのDNAが半分入ってるんだよね。間違いなく。 その「転々とされる」っていうのも、多分「クリエイターズ・ファイル」のあの100種類に等しいと思うし。
「留まらない」と言うか。その留まらないっていうお父さんのスタンスと、今の竜次の、色んなところに目が行く、アンテナの周波数を合わせる、っていう感じが、多分完全にマッチしてるんじゃないですか?
秋山:なるほど。ちょっと血を引いてるんですかね?
木村:いや、引いてるでしょ! 引いてなかったら、絶対そっちじゃないと思うもん(笑)。
秋山:(笑)。
[OA曲]
なし