あなたは福山歌はじめ、日頃、どのくらい音楽を聴いていますか？
１曲の長さって、どのくらい気にしたことがありますか？

長い曲、短い曲、いろいろありますが、先日、福山さんが気になった記事にこういうものがありました。
『長い曲はもう売れない　世界のヒット曲が「どんどん短く」なっている理由』
（クーリエ・ジャポンさん　6/8配信）　

記事の概略としては、
１９９０年の世界のヒットソングの平均時間は４分２２秒だったのが、２０２４年に３分３４秒と１８％も短くなっている。
ストリーミングの時代、曲が短いほど再生回数が増えて売り上げに影響しやすい、というものです。

この記事を読んだ福山さん、曲の長さについて考えていること、お話してくれました。

・・・短くしようとすると思えばできるかもしれないけど、もともと４分とか５分で構成しようとした曲を２分半にすると、すごくさっぱりした曲になってしまう。
なので、最初から２分半くらいの曲をイメージして作らないと、密度が高まらないと認識しています。
考え方を変えなきゃとは思うのですが、９０年代にデビューしたアーティストとしては４分くらいが落ち着きます。
もちろん聴かせ方、というのもあって、たとえ２分台でもたっぷり聴いたっていう楽曲もあります。勉強になります。

僕の曲で一番短いのは『もっとそばにきて』（アルバム『LION』に収録）が１分５８秒。
９１年リリースということは“最先端”というか、フライングです笑
ただこの曲、ライヴでやるときは、コール＆レスポンスや時にはトークもあったりして、なんだかんだで１０分くらいやってます笑

曲尺って、ものすごく考えます。
テレビ番組に出演する時も２分台でお願いします、と言われたりすることがあるんですけど、体感的にどうしてもこぼれちゃう。
昨今の曲は音符も短くなっていますよね。
ヒップホップ以降１音１音の情報量がつまっていて、密度が濃いんです。

僕は音符の長い世代のアーティストですが、何が当時大事だったかというと、行間の情報量。
一言一言表記されているというよりは、書かれていない行間が重視されていました。
あえて短くしようとするときもあるし、言葉の情報量を詰め込もうと思ったんですが、そういうのが上手でない、というのもあるんです。
泣ける系の曲、たとえばバラードはかつても今も一音一音の音符が長い。その方が沁みますよね。
今も昔も考えているのは、楽曲の長さなんです。