福山雅治 福のラジオ

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放送後記

母ちゃんと食べたステーキ(3月20日放送分より)

2021/3/24
若かったあのとき、
母ちゃんや父ちゃんに言ってしまったきつい言葉、やってしまったひどいことを懺悔する【母ちゃん、ごめんね】のコーナーに、こんなメッセージをいただきました。
勇吾くん(42歳会社員)
僕は高校時代のことで、「母ちゃん、ごめんね」と言いたいです。

僕の通った高校は県内でも結構な進学校でした。
そこで僕は成績が下位。
中学までは上位だったのに、って焦ったことが、高校一年の頃の記憶として今もはっきり覚えています。

高校一年の二学期のことです。
定期テストの時、僕は極度の不安から
隣の席の子の答案用紙を覗き込んでしまったことがありました。
カンニングです。

即座に監督の先生に呼ばれて、教室から退場を命じられ職員室行き。
放課後、母が呼ばれました。
その時、先生から事情を聞かされた母が
僕に「ゆうごう、本当にあなたカンニングしたの?」と聞いて来ました。
僕は思わず、「してない」って言いました。
そしたら「先生、してないって言ってます。」と僕を庇ってくれました。
そこから先生たち6〜7人を相手に、
一人で何時間も戦ってくれました。
必死に戦ってくれてる母を見ながら、
「本当は見た。」と言えませんでした。

そして最終的に証拠不十分となり、お咎めなしとなりました。
その帰り、だまって母の後ろを歩いていると、
母が突然
「ああ、しゃべりすぎてお腹すいちゃった。
 ステーキ食べに行こうか。」
と言い、二人でステーキチェーンで食べて帰りました。
食べながら申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
今もそのステーキチェーンの前を通るたびに思い出します。
ごめんね、母ちゃん。
あの時、嘘ついたのに庇ってくれて本当にありがとう。


母ちゃんえらいなあ!!!
母ちゃん強え。
息子の「してない」と言う言葉を信じ切った、
「してない」って言ってるんだから
「してない」んだって。

母ちゃんの勝ち方、守り方としていいと思います。
なぜかというと、
本当のことは本人に聞かないと分からないのと、
本当のことは本人しか罪は償えないですよね。
結果として母ちゃんが守ってくれたから、
より罪深くなったよね。

人生生きていると、
大きい嘘、小さい嘘、いっぱいあります。

だけど一番人生の中で罪深い嘘は、
カンニングをしてないと言ったことなわけです。
母ちゃんを巻き込んじゃったわけだからさ。

その一番罪深い嘘を母ちゃんが教えてくれたし、
母ちゃんが守ってくれたんだよね。

2つを守り切るということで母ちゃんはやったんだね。

今もあるんでしょ、そのステーキチェーン。
母ちゃんと行って、
一番いいステーキ、母ちゃんに食べてもらおうよ。
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何があろうと、子を守り、
そして、子に考えさせる母ちゃん。
こんな【母ちゃん(父ちゃん)、ごめんね】エピソード、
引き続きお待ちしています。

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