「東平安名岬(ひがしへんなみさき)の絶景にパワー全快!!」
沖縄本島と言えば、石垣や赤瓦屋根の家並みとともに感じる首里の古都、美しい珊瑚礁に囲まれた慶良間諸島、太古の自然が独自の文化が息づく久米島など、島々によって表情を変える。そして宮古島は、沖縄の中でも海が美しいとい言われている。「とにかくここは見せたい!」とうボスに連れられ到着したのが、沖縄を代表する景勝地といわれる「東平安名岬(ひがしへんなみさき)」。宮古島の東端に位置する岬で南に太平洋、北に東シナ海が広がり、琉球石灰岩の奇岩が林立し、その風景は日本百景や日本都市公園のひとつなのだ。先端への途中に大きな岩を発見。近づくと「マムヤの墓」と刻まれている。
マムヤとはその昔、岬近くの村に住んでいたといわれる絶世の美女の名で、断崖の洞窟に隠れて住み機を織って暮らしたが、やがて妻子ある男性との恋に破れ、絶望して東平安岬の断崖から身を投げて命を絶った。この悲哀物語はアヤグ(民謡)の中で後世に伝えられている。両手を合わせるとその絶望感に胸が痛くなる思いがした。岬の先端には灯台があり、階段で上ることにする。ぐるぐると狭い階段を登りながら、人生苦あれば楽があると言い聞かせる。到着!目の前に広がる青い空と海、きらきらと光る波しぶき、空で自在に形を変える雲が自分の「もの」になった気分。同時に出会ったことのない大きなエネルギーを感じた。両手を出来る限り広げそのエネルギーを思い切り吸い込む。パワー全快となった私の下りの足取りは軽快となっていた。(続く)