今週はクイズ形式で冬に気をつけたい
交通安全についての情報をお伝えしました。

【出題1】

雪道のドライブ
前のクルマとの車間距離は道路が乾燥している晴天時の時と同じでよい
◯ か X か?


<正解> X 

道路は滑りやすい状態。
ふつうの状態よりも車間距離をとる必要があります。    
車間距離が狭いとスリップした時に追突の危険が増します。


【出題2】

雪道に撒かれる凍結防止剤がクルマに着いたままにしておくと
クルマにどんな影響が出る可能性があるでしょう?


<正解> クルマが錆びたり、シミができたりする  

凍結防止剤には塩分が含まれているので
車体に付着したままだと錆びやシミの原因になります。
早めに洗い流すことが大事です。


【出題3】

寒冷地でクルマを運転しているあなた。
駐車する時にブレーキに関して気をつけたいことは何?


<正解>パーキングブレーキを引くと凍結して戻らなくなることがある 

サイドブレーキ、ハンドブレーキのパーキングブレーキは、
寒冷地での冬に凍結して戻らなくなる恐れがあります。
そうなるとクルマは動かせなくなります。
寒冷地ではオートマ車はPレンジに入れて停めましょう。
必要であれば「輪止め」しておくこと。


【出題4】

雪が積もった坂道をクルマで上っているあなた。
・・・と、タイヤが滑って止まってしまいました
発進するためにアクセルを思いっきり踏み込むのは正しい? 間違い?



<正解> 間違い

雪道の上り坂でアクセルを踏みすぎるとタイヤがスピンするかもしれません。
摩擦で雪が溶けてもっと滑りやすくなる可能性もあります。
こうしたケースでは傾斜が緩やかな場所まで下がってゆっくりアクセルを踏んで発進すること。


冬の環境はちょっとしたことがクルマの安全な走行に影響しかねません。
充分に注意して下さい。


子供たちの交通安全に対する意識向上のため、
JA共済では小・中学生全国交通安全ポスターコンクールを開催しています。

昨年末に平成28年度の結果が発表されました。
今回はコンクールを担当する地域活動支援部
地域貢献運営グループ 岸智貴さんをゲストに迎えて受賞作を紹介しつつ
45回を数えたこの催しから見える子供たちの交通安全への意識を探りました。



交通安全ポスターコンクールの大賞作は12点。
内閣府特命担当大臣賞・農林水産大臣賞・警察庁長官賞・文部科学大臣賞の4部門があり
それぞれに小学校低学年・高学年・中学生から1人の作品が選ばれて12点です。

結果は同時開催されている書道コンクールの結果とともに
こちらの特設サイトから見られます。

http://social.ja-kyosai.or.jp/contest/winner_top.html

いずれの作品もポスターとしてのクオリティが高い。
交通安全についてのコピーはもちろん絵やデザインもとても上手です。
詳細は上記サイトで見てほしいのですがいくつかご紹介すると・・・

⭐️ 「明日へ結ぶ 命 シートベルト」

  ・命の字がシートベルトで描かれています


⭐️ 「やめられるよね おとな なら」

  ・おとなは赤文字
   背景の絵は群像劇のように多数の大人のシルエットが
   スマートフォンを持って歩いたり自転車に乗って行き交う姿

⭐️ 「だめっ!! あかしんごう」

   ・文字はみな赤文字 !は飛ぶ血のように描かれています
    信号は赤が強調され その隣には静止するかのような大きな掌


第45回に関して多かったのはスマホや自転車にまつわるもの。
第1回の頃は交通事故死者数が1万5千人を超えていた時期。
車に関するものが多かったそうです。

岸さんによると、交通安全ポスターコンクールに描かれるテーマは
その時々のニュースで伝えられている内容が大きく反映されているとのこと。
子供たちなりに考え、反応した結果が現れています。

車の運転をする立場にある方はコンクールの結果をご覧になり
交通安全への意識をさらに高めるようにしてください。
交通事故を起こす立場にあるのは大人。
子供は犠牲者になってしまう立場に置かれているのです。


このところ頻繁に報道される高齢者ドライバーによる交通事故。
死亡者が出るケースも多く、免許証の「自主返納」を求める声も出ています。
今週、追跡は「高齢者による交通事故」を追跡しました。

警視庁によると・・・
   
平成18年から27年の交通事故発生件数は、
7万4千件から 3万4千件と年を追うごとに減少しています。

一方で同じ期間の交通事故の発生件数に占める
高齢者ドライバーが関わった事故の割合は
11.6% から21.5%と年を追うごとに増えています。

警察庁が去年11月に公表した統計では、
2016年の交通事故死亡者は10月末の時点で3,134人でした。
その事故を起こしてしまった加害者ドライバーの年齢層を見ると

◾ 65歳以上 29%

◾ 40〜49歳 18%

◾ 50〜59歳 14% 

と続きます。
10年前に最も多かった加害者ドライバーの年齢層は「30〜39歳」。
その「30〜39歳」や、他に多かった「16〜24歳」「50〜59歳」は、
現在までにほぼ半減しました。でも「65歳以上」は1% 増えています。

数字というのは見方や切り取り方によって大きく変わるもの。
上記のデータを見ると「高齢者の運転はやはり危険だ」ととらえる人が多いでしょう。
でも、ちょっと待ってください。

実は少子高齢化が進む日本社会。
若年層のクルマ離れもあって自動車免許を持つ年齢が上昇しました。
高齢者で免許を持つ人数が増え、免許を持つ人の中で高齢者の占める割合が増えました。
その結果、高齢者が起こす交通事故の数と、
全体における高齢者による交通事故の割合も増えているのです。

実は「免許を持っている1万人あたりの事故数」を算出すると
「高齢者よりも10代、20代のほうが多い」という指摘もあります。

高齢者が他の年代よりもクルマの運転に関して
著しく危険な存在というわけではないのです。
どの世代であってもおしなべて危険は孕んでいること。
それは認識してください。

その上で高齢者の何がしかの特徴が交通事故に繋がっているのも事実。
その部分はどうすれば解決するのか。交通事故減少へと繋がるのか。
考え、取り組んでいくことが大切でしょう。

自動車運転工学研究所 代表 細川一夫さんによると
高齢者ドライバーが起こしやすい事故のタイプはあります。


🚗 信号交差点の右折

信号が青で直進してくる対向車が途切れるのを待っている時
「いける」と思って右折したところ 実際には直進車と接触してしまうケース
いわゆる「右直事故」と言われるもの



🚗 一時停止が必要な交差点

一時停止が必要な交差点
高齢者がいったん停止した
他の車が来ていることも認識している 充分な距離もある
でも動き始めた時に他のクルマとぶつかってしまう

いずれの場合も人間は経年によって認知・判断・操作の能力が低下。
自分がイメージしていることが現実に起こることとずれてしまうから。

自動車運転工学研究所 代表 細川一夫さんによると
高齢者は下の世代と比較して自分は交通事故にあわないという
自信を持っている割合が多いのです。

高齢者ではないドライバーは高齢者の運転する車が
予測しない動きをする可能性があることを認識しておくことが大切です。

歩行者の立場なら車には細心の注意を払うこと。
子供たちにも、そのことを伝えること。

身近に運転する高齢者がいる場合には、
日々の運転についてコミュケーションをとり
何十年運転してきたことに慢心しないよう注意を促すことが大切でしょう。

解決が難しい高齢者による交通事故の問題。
この番組ではいずれまた追跡します。


2017年の第1週は昨年と同じように「日本カー・オブ・ザ・イヤー」を追跡しました。
1980年にスタートした日本・カー・オブ・ザ・イヤー。今年で37回目を数えます。

日本カー・オブ・ザ・イヤーの対象となるのは、
前年11月1日から10月31日までに日本で発表された乗用車。
予め10台が選考対象に絞られて60名を上限とした選考委員の投票で決まります。
 
各選考委員には持ち点は25点。
それを10台のうち5つのクルマに配点しますが、
最も高く評価する1台には10点をつけることになっています。

ちょっとユニークなのは、選考委員はそれぞれ、自分の考えで投票すること。
クルマに乗った感じで選ぶ人あり、デザインで決める人あり、新技術を評価する人あり、
いろんな評価の仕方が総合ポイントとなって表れます。

そんな日本・カー・オブ・ザ・イヤーの第37回        

第37回の日本カー・オブ・ザ・イヤーに輝いたのは、
420点を獲得したスバル インプレッサスポーツ/G4。
自動車評論家で選考委員の1人、こもだきよしさんによると・・・

インプレッサスポーツ/G4には、ほとんどの人が高い点数を入れたとのこと。
色んな新技術がたくさん入り、衝突安全もかなり評価されています。
例えばいま指摘されているのが交通事故で亡くなる人の中に歩行者が多いこと。
インプレッサスポーツ/G4は国産車で初めて、
交通事故時に歩行者がボンネットに頭をぶつけるのを防ぐため、
ボンネットのフロントウィンド近くに歩行者用エアバックをつけました。
この機能を比較的安い車に付けたことが評価され、スバル独特の走る楽しさも備わっている。
そして、スバルは今年創業100周年。
富士重工業株式会社からSUBARUに社名を変える年。
記念すべき授賞となりました。

そして「2016-2017 日本カー・オブ・ザ・イヤー」を
インプレッサスポーツ/G4と競ったのがトヨタ プリウス。

こもださんによるとトヨタも新しいプラットフォーム、
トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャーを開発しました。
その第一弾としてつくったのが4代目となったプリウス。
ハイブリッド車の普及に大きな貢献を果たしたプリウスは、
トヨタが力を入れて燃費を良くし、CO2排出削減を目指したクルマ。
それが進化を重ね、新しいプラットフォームに新たなシステムを乗せ、
凄い車として熟成された車に仕上がってるといいます。
トヨタが作り慣れてきたということもあり、かなりの完成度。
最後まで、プリウスがカーオブサイヤーが1位になるか、
インプレッサスポーツ/G4が1位になるか、分からなかったとのこと。
最終的には49点差でインプレッサスポーツ/G4が授賞しましたが、
横綱同士の良い勝負だったと感じたというお話でした。

こもださんのような専門家の話を聞いていると、
ここへきて車の性能は格段に向上して、
環境や安全といった社会のニーズに応えるようになっていることを感じます。
これからのクルマの進化も楽しみ。

今年の暮れには、どんなクルマが、
日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するでしょうか。