コロナ禍で自転車の売り上げが好調のようです。
信用調査会社大手の帝国データバンクによると、
昨年度の自転車販売市場は過去最高を更新しました。

運動不足解消のため自転車に乗る人が増えた。
公共交通機関の密を避けるため自転車で通学・通勤するようになった
といったことが、あるのでしょう。

今、自転車に関して指摘されているのがヘルメットの重要性。
今週は自転車ジャーナリストの遠藤まさ子さんにお話を伺い
「自転車利用時のヘルメット着用について」お伝えしました。





警察庁交通局もWEBサイトで注意を喚起しています。
自転車乗用中の交通事故で亡くなった人の約6割が頭部に致命傷を負っている。
また、自転車乗用中の交通事故においてヘルメットを着用していなかった人の致死率は、
着用していた人に比べて、令和2年中だと約3.0倍高くなっている。

間違いなく自転車に乗る時は、
ヘルメットをかぶったほうがいいということがわかります。





愛知県は先月から自転車に乗る時のヘルメットの着用が条例で“努力義務”としました。
今年9月までの5年半に自転車事故で165人が死亡。
そのうち160人がヘルメットをかぶっていませんでした。
そこで、今回の着用義務化となったわけです。
同時に県内でヘルメット購入補助を始めた市町村もあります。

全国的にも自転車の安全利用についての条例は浸透し始めているそうです。
最も多いのが保険加入についてで、次がヘルメットの着用義務。
このヘルメットの着用義務化は学生を対象にする自治体が多いのですが
愛知県は全年齢層を対象にしたこと、また愛知県のように人口が多い行政で
条例が施行したことは大きな出来事だと遠藤さんはおっしゃっていました。





自転車用のヘルメットを購入する時に気を付けるべきことは
何よりも安全基準マークがあって安全品質を担保しているものを選ぶこと。
安全基準には以下のようなものがあります。参考にしてください。


【国内基準】

S G - 一般社団法人製品安全協会による製品安全認定基準

JCF - 日本自転車競技連盟の安全基準


【国際基準】

C E - 製品をEU加盟国へ輸出する際の安全基準

G S - ドイツ製品安全法に基づく基準

CPSC - アメリカ合衆国消費者製品安全委員会が定める安全基準





安全基準認定の次にチェックするべきはサイズ。
自分にフィットするものを選ぶことが大事。購入時に試着しましょう。
欧米人と日本人の頭の形状は違うそうで海外製品は西洋人の頭向き。
海外製を購入しようと思った時は特に注意しましょう。

ヘルメット使用はかぶり方が間違ってしまえば意味がありません。
多い間違いは顎紐が緩んでいることと斜めに被ってしまっていていること。
ともに衝撃が与えられた時にズレてしまい頭の保護に役立たない恐れがあります。





以上、自転車に乗る時には、いかにヘルメットが大切か? 
わかっていただけたと思います。
番組を聴いているリスナーの皆さん自身も着用するべきですし、
子どもがいる方は、持っていないならば、
お子さんのヘルメットも買いに行きましょう!
国土が狭くて山が多い日本。
坂道もたくさんあり、例えば東京だけでも名前がついた坂が800以上。
そんな坂道を運転していてヒヤッとした経験がある方もいるかもしれません。
坂道は平坦な道と違った注意が必要。
今回は「上り坂の運転」にフォーカスして注意点をお伝えしました。
お話を伺ったのはJAF神奈川支部 事業課 交通環境係長 高木 孝 さんです。




平坦な道と登り坂を運転している時の違い。
それは何と言っても視認性の差。
坂の傾斜角度が高いほど前方が空しか見えません。
対向車の有無や障害物の有無が分からないことさえあります。

いないはずの自転車が突然現れるかもしれません。
しかし、実際にはいきなり出てくるわけではなく
その前から走行はしていて道路の構造上見えなかっただけ。
だから、いつも自分に向かってくる交通参加者の存在を予測する必要があります。





高木孝さんによると上り坂には3つの注意点があるといいます。
それは「速度」と「日差し」と「頂上についた安心感」。

上り坂では「速度」がどうしても落ちるため
アクセルを踏み込んで一気に登ろうと思いがち。
しかし、スピードが出ているほど対向車や街路から出てくる車
自転車や歩行者の認識が遅れることになるので
できるだけ速度を落とした運転が求められます。

また、上り坂では太陽が高い位置にあっても「日差し」が差し込むことがあり
サングラスをかけるなど何らかの対策を取る必要があります。

最後に坂の頂上に近づくと視界が開けてくる。
その安堵感からいつよりも注意力が落ちるかもしれません。
交差点で自分が優先であっても過度な優先意識を持たないこと。
一時停止を見落とした車や自転車が交差点に進入する可能性もある。
そういった可能性を意識するようにしましょう。





坂道の中には道幅が狭く、すれ違いが難しい箇所があります。
そんな時は坂道を上って来た側が道を譲ろうとすると
下り坂をバックで下がるということになり危険を伴うので
坂道を下ってきたクルマが譲るということを覚えておいて下さい。

また、坂道での駐車についてですが、
車両は坂の頂上付近や勾配の急な坂では一時停止等の指定がある場合を除いて、
道路交通法で駐停車が禁じられています。そのことも覚えておいて下さい。



      
「自動速度取締装置」= 通称オービス。
この「オービス」という言葉を聴いて、
あまり快く思わないドライバーがいるかもしれませんが、
スピード超過していなければオービスに引っかかることはありません。





オービスには、いろいろなタイプがありますが、
最近、全国に増えているのが、
以前と比較して容易に持ち運びや設置が出来るようになった移動式のもの。
今週は交通問題を中心に執筆しているジャーナリスト 中島みなみ さんにお話を伺い
「移動式オービス」をテーマにお届けしました。





オービスはスピード違反を捕まえるための測定器とカメラを組み合わせた機材。
設置と広い場所と高額の費用がかかります。
しかし、いちど設置して場所を知られてしまうと
スピード違反の抑制効果が時間とともに薄れる問題点がありました。

また、最近の事故傾向を見ると幹線道路の事故よりも
通学路や生活道路での無謀運転による歩行者の被害が目立ちます。

国土交通省によるデータ「道路の種類別の交通事故件数の推移」を見ると
幹線道路は平成16年の72万件が令和2年には22万件と7割減。
生活道路は同じ期間で21万件が8万件、6割減と減少幅が小さいのです。





そこで、警察庁は速度に対する考え方を鮮明にしています。
高速道路の一部では最高速度が100キロが120キロに変更されたように
危険の少ないスピードを上げられる幹線道路では制限時速を引き上げる。
一方で生活道路でスピードを出すような危険行為を積極的に取り締まっていく。
そこで、小回りの利く速度取り締まり装置、
新しい移動式オービスが全国に登場しているのです。

警察庁の調査によると道路で車と衝突した際の歩行者の致死率は、
車が時速50キロ台だと16.6%ですが30キロ未満だと0.9%まで減少するからです。










警察庁「速度違反自動取締装置について」より



新しい移動式オービスは限りなくコンパクで少人数で扱えます。
1つは記念写真を撮影するような三脚の上に機材を取り付けるだけのもの。
生活道路など簡単にいろんなところに移動ができます。
そして、「持ち運び」という意味ではなく、
簡単に設置と取り外しができるというタイプもお目見えしました。
歩行者用信号のような形状で小学校につながるような横断歩道などに設置します。
単に三脚に立てるものだけではなく、いろんな形に変化を遂げています。

ドライバーの皆さん、
これから生活道路に移動式オービスが増えていくだろうということについて
どう受け止めたでしょうか。

万が一、ネガティブな感情を持った方がいるとしたら、
ハンドルを握る時の意識をあらためた方がいいでしょう。
スピードを取り締まるのは歩行者や自転車に乗る人の命を守るためなのです。

日本の交通事故数は年を追うごとに減っています。
それは高齢ドライバーが起こす事故も同じ。
     
そして「原付以上免許保有者10万人あたりの第一当事者となる事故件数」を見ると
高齢ドライバーとされる最も下のカテゴリー『65歳から69歳』は、
『16歳〜19歳』『20歳〜24歳』『25歳〜29歳』『30歳〜34歳』より少ないんです。
高齢者世代で最も事故件数が多い『85歳以上』でさえ、
『16歳から19歳』『20歳から24歳』よりも少ない。

それでも、問題視されてしまうのは、
少子高齢化で高齢世代の人口が増えているので、
世代別に見ると高齢ドライバーの事故数が多いから。

さらに、他の世代の事故件数も減っているため、
交通事故全体に占める高齢ドライバーが第一当事者の事故の割合が、
高くなってしまうから。

まずは、このことをお伝えしつつ、これまで問題視されてきた
高齢ドライバーの「認知」「判断」「操作」する力の低下の他に
新たにクローズアップされている「有効視野」を今回は取り上げました。





電話でお話をお聞きした東京 江戸川区にある二本松眼科病院 
副院長:平松 類さんによると、認知機能の衰えは事故に関係しますが、
それ以上に「有効視野」、見える範囲の方が重要であるということ。

有効視野は「周辺視野」とも言われ、
人が動いているとか信号が赤から青に変わったことがしっかりと分かる範囲。
これは加齢とともに狭くなります。

有効視野が狭くなれば、当然に交通事故を起こしやすくなる。
特に多いのは右折左折など交差点による事故です。
右折左折をする時には人の動き、信号の状態、相手方の車の状態、
判別しないといけないことが多いですが、
どれかを見落として事故に繋がることが多いとさています。





ただ、この有効視野が狭くなるのは高齢者だけには限りません。
若くても個人差で視野が狭い人がいますし、
ストレスや環境によって視野が狭くなってしまう状況があるとか。

疲れていて運転する時や、心配事がある時、
それから人と話しながら運転すると視野は狭くなります。
集中して運転できるように環境を整えることも大切。

ちょっと心配になるかもしれませんが、
有効視野の測定は眼科など病院で検査することが出来ますし、
日々の訓練で視野が広がることもあるそうです。

年齢を重ねると視野が狭くなる傾向があり、
安全運転に支障をきたすかもしれないということを覚えておきましょう。

70歳以上の免許更新時に受講義務がある齢者講習では、
3つの目の検査が行われます。
「動体視力検査」「夜間視力検査」「視野角度範囲検査」。
高齢運転者になった時に、これらの結果が芳しくない時は、
免許返納も考えたほうがいいかもしれません。