明日からは新年度。
もうすぐ小学校に入学する新入生は全国でおよそ100万人います。
子どもたちの未来を守るため、ドライバーの皆さんはこのタイミングで
あらためてクルマで走行している地域のスクールゾーンをチェックしましょう。



日本の交通事故死者数がピークに達したのは1970年(昭和45年)。
警察庁の発表によると、去年2022年に交通事故で亡くなった方は、
統計スタート以来最少の2,610人でしたが1970年当時は1万6765人に上っていました。

当然、被害に遭ってしまう子どもも多い。
子どもを守ろうという機運が高まったのでしょう。
1972(昭和47)年の「春の全国交通安全運動」から
スクールゾーンの運用が開始されたとされています。





今回、お話を伺った自動車コラムニストの山本 晋也さんによると
スクールゾーン設置は、学校や教育委員会・自治体などが行う子どもの安全を確保するための施策。
基本的に法的な権限はなく、全国統一の規則もありません。

つまり、スクールゾーンの規制内容は、地域によってさまざま。
ただ、自治体によっては条例でスクールゾーンについて何某かを定めているところもあり
当該地域で運転するドライバーは、そのルールに従う必要があります。

スクールゾーンの対象は、基本的に小学校から半径500mぐらいの通学路。
しかし、幼稚園・保育園の通園道路も対象としている地域、自治体もあります。
その点、注意して下さい。

スクールゾーンのエリアでは標識や路面標示があり、
ドライバーに対して注意喚起をしています。

路面表示は上の2枚の写真にあるように
道路上に「スクールゾーン」と記されたもの。
歩道部分の安全性を強調する緑が塗装されていることも多いです。





標識は上の写真のように黄色いひし型プレートに2人の子どものシルエットが描かれたもの。
下の写真のように「通学路」と書かれた補助標識もセットのケースもあります。





誕生から半世紀が経ち、スクールゾーンを知らないドライバーはいないでしょう。
とはいっても、やはり自宅近く、職場の近く、よく利用する生活道路、
いちど歩きながらどこにスクールゾーンがあるのか確認しつつ、
そこではどんな規制があるか認識するということをやっておきたいものです。

なぜなら小学校低学年の子供は唐突な行動をとります。
交通の世界では7歳児は交通事故に遭う確率が高いというエビデンスがあるほど。
そのことを踏まえて通学路やその近辺ではハンドルを握りましょう。

また、特に小学校低学年の子どもがいるお父さん、お母さんは
お子さんに機会あるごとにクルマや二輪、自転車への注意を促して下さい。

子どもたちの、この春からスタートする新生活が、
楽しく、充実したものになるように
ドライバー、保護者ともども気をつけましょう。
全国的に春を迎えて、
これからは家族で、あるいは友人やパートナーと
クルマで出かける機会が増えることでしょう。

そんな時に安全運転を考えるのがドライバーだけではダメ。
同乗者も安全運転への配慮が必要です。
今回はカーライフジャーナリスト まるも亜希子 さんにお話を伺い
同乗者が注意すべき事をお伝えしました。





まずは助手席。
運転の邪魔になる。ドライバーの集中を妨げる。
ドライバーの立場になって考えれば、それがいかに危険か判ると思います。
こうした振る舞いは避けなければいけません。

運転する上で大事なことの一つが視界。
ドライバーは前方はもちろん、斜め、後ろを見て安全確認しています。
話が盛り上がって助手席の人の身振り手振りが大きくなりサイドミラーが隠れてしまう
膝に抱えた大きな荷物が邪魔でミラーが確認できないといったことは避けましょう。
また、スマートフォンをいじって目的地情報などを「ほら、見て!」と
やってしまいたくなるかもしれませんが、運転中にスマホ画面を見ることは禁止。
そのあたりを注意して助手席に座るようにして下さい。





カーナビの普及以前は助手席に座る人が地図を見てナビゲートすることが
ある種のお決まりのようになっていました。

カーナビが広まり、スマホもカーナビ替わりに使えるようになりましたが、
搭載されている機種によっては道路情報が最新のものでない時もあります。
ドライバーは情報の間違いに気づきにくいので助手席の人がフォローしましょう。
カーナビがフリーズしてしまったら自分のスマートフォンでサポートすると助かります。





安全運転に配慮したいのは助手席に座る人だけではありません。
後部座席に座る人も同じ。
運転に集中しているドライバーに気を使わず、
当然、大騒ぎすることはやめるべきです。

例えばクルマに持ち込んだペットボトル飲料。
下に落ちて前に転がってブレーキの下に入り込み
ブレーキを踏めないなんていうことがないようにしましょう。
事故に繋がりかねません。





そして、やはり滅多に起きないことですが、
今の時期に気をつけなければいけないのが花粉症のアレルギー反応。
ドライバーがくしゃみをした影響で交通事故が起きたケースが報告されています。
同乗者は車に乗る前に髪の毛や洋服についた花粉を1回払ってから乗り込む。
そうすることによって車内の空気が綺麗に保たれます。

最後に、訪れた花見シーズン!
お酒を飲んだらハンドルを握ってはいけません。
飲酒運転が重い罪になることはご存知だと思いますが、
罪に問われるのはドライバーだけではなく同乗者も同罪です。
ドライバーが事前にお酒飲んでることを知っていたら必ず止めましょう。

同乗者の立場にある時もドライバーの安全運転に配慮して、
春のドライブを楽しんで下さい!





4月1日からは道路交通法の一部改正によって、
すべての自転車利用者に乗車用ヘルメット着用が努力義務化されます。
今回は警察庁 交通局交通企画課 川 薫さんに話を伺い
自転車に乗る時のヘルメットをかぶる事の大切さを伝えました。





これまで乗車用ヘルメットは、児童等の保護者に対して
13歳未満の児童や幼児を自転車に乗車させる時に
着用させるよう努めることとされていましたが
4月からは全ての自転車の運転者に着用の努力義務が課せられます。

交通事故の統計からヘルメット着用で致死率が大幅に減ることが明らか。
しかし、着用率が一定程度向上している13歳未満と比べると
高校生や65歳以上をはじめ、多くの年齢層で着用率が低いことを踏まえたものです。

自転車の乗車中に怪我した人の怪我の箇所は腕や脚が多い一方で
亡くなった方については頭部に致命傷を負った割合が多くなり
去年、令和4年中では5割以上でした。

平成30年から令和4年までのデータからは
自転車乗車中の交通事故においてヘルメットを着用していない場合の
死傷者数に占める死者の割合は着用していた場合に比べて約2.1倍。





では、自転車利用時のヘルメット着用率がどのくらいかというと
令和4年中では交通事故で怪我をしたり亡くなった人のうち
小学生は25.0%、中学生は39.1%、高校生は7.5%、65歳以上は3.6%、全体だと9.9%。

ヘルメット着用率を平成24年からの10年間の推移で見ると
小学生・中学生は増加傾向にありますが、他の年齢層ではほぼ横ばい。
高校生は平成30年以降に若干ながら増加傾向にあって
令和4年は平成24年と比較して4ポイント増加しています。





自転車乗車中の交通事故の被害を軽減するためには頭部を守ることが重要。
13歳未満の子どもがいる保護者は子どもに着用させることはもちろん
自分自身も乗車用ヘルメットを着用するようにして下さい。

また、警察はSGマークなどの安全性を示すマークの付いたヘルメットを使い
あごひもを確実に締めるなどして正しく着用することを推奨しています。
乗車用ヘルメットには様々な種類・色・形があるので
自転車スタイルに合わせてお気に入りのヘルメットを選んでみてはいかがでしょうか。




月曜日に啓蟄を迎え、今週は全国的に気温が上昇。
すっかり春めいてきました。





冬への備えだった愛車のスタッドレスタイヤを
そろそろノーマルタイヤにしようかと思っている方も多いでしょう。
ただ、まだ寒の戻りがあるかもしれず、タイミングが難しいところ。

そこで今回は日本自動車ジャーナリスト協会 会長で
日本自動車連盟交通安全委員会委員も務める菰田潔さんに
アドバイスをいただきました。





日本では一般に「雪が降ったらスタッドレスタイヤ」
「雪がなければノーマルタイヤ」と考える傾向にあります。

しかし、菰田さんによると欧州で常識になりつつあるのが
外気温が7℃以下だと冬タイヤ、7℃以上だとノーマルタイヤ(夏タイヤ)という考え。

ノーマルタイヤは気温が下がるとゴムが硬くなってグリップが落ちていきます。
一方でスタッドレスタイヤは気温が高くなるとゴムが柔らかくなってグリップが悪い。
気温7℃を境目としてグリップが逆転するわけです。

100km/hでブレーキをかけた時の制動距離を比べると
7℃を超えると夏タイヤの方が短く、7℃以下だと冬タイヤの方が短くデータもあるそう。
タイヤの交換をする1つの基準が「気温7℃」。覚えておいて下さい。





ただ、この時期は三寒四温。
思いがけず、雪が降ることも考えられます。
その度に履き替えるのは現実的に無理。
菰田さんのお薦めは「もうここまできたら雪は降らないだろう」という
タイミングまでスタッドレスタイヤを利用すること。

雪が降らないのにスタッドレスタイヤだとゴムが減ると思うかもしれませんが、
実は気温が低くなるとノーマルタイヤのほうがゴムが硬くなって消耗します。
スタッドレスタイヤは雪がない所を走っても損ではありません。





そして、スタッドレスタイヤのままでいるにせよ、
ノーマルタイヤに変えるにせよ、それぞれの特性を考慮して運転することが大切。
スタッドレスタイヤであれば、乾いた路面や路面ウエット路面ではノーマルタイヤよりグリップが低く
ノーマルタイヤなら7℃以下になったらゴムが硬くなって路面をしっかりグリップしません。
そのことを頭の片隅においてハンドルを握りましょう。





これからノーマルタイヤに替えずに夏になってしまった!
という方も出てくるかもしれません。
    
菰田さんは夏のスタッドレスタイヤを試しにやったことがあるそうですが
ハンドルがしっかりせず、カーブで安定性に欠けて不安があったといいます。
雨の時期はノーマルタイヤよりもハイドロプレーンが起きる可能性が大。
やはり、どこかのタイミングでしっかりノーマルタイヤに交換して下さい。





履き替えが面倒な人には、今「オールシーズンタイヤ」が流行しているとのこと。
ただ、すべての時期を網羅している分、
スタッドレスタイヤの冬性能とノーマルタイヤの夏性能には及ばないので、
その点を注意して下さいと菰田さんおっしゃっていました。

お住まいの地域の気温・天候に合わせて
以上の情報を参考にしつつ、ノーマルタイヤへ履き替えて下さい


全国の警察では交通事故を減らそうと様々な施策を行なっています。
その成果もあって交通事故による死亡者数は年を追うごとに減少。
3千人を下回るまでになりました。

今回は各都道府県の取り組みの中で
千葉県警察の「ゼブラ・ストップ」について伝えました。





千葉県警察本部 交通部 交通総務課 課長補佐の高戸敦さんによると
ゼブラ・ストップは本来守られるべき横断歩道での歩行者保護意識の醸成を図るもの。
横断歩道の和製英語であるゼブラゾーンのゼブラにかけて

「ゼ」⇨「前方」…前方をよく見て運転、横断歩道に十分注意

「ブ」⇨「ブレーキ」…横断歩道の手前ではブレーキ操作で安全確認

「ラ」⇨「ライト」…横断歩道でも3ライトで交通事故防止


以上をドライバーに強く意識してもらい
横断歩道手前での確実なストップ、一時停止を徹底させるものです。





「横断歩道でも3ライト」というのはゼブラ・ストップ」以前から
千葉県警が取り組んでいる「3・ライト運動」のこと。
これは「ライト」という言葉にかけた3つの注意喚起です。


ライト(前照灯)
  クルマのドライバーはライト点灯 / そして、ハイビームとのこまめな切り替え

ライト・アップ(目立つ)
  自転車利用者・歩行者の反射材、LEDライト等の活用

ライト(右)
  国内ではクルマは左車線の通行で
  左からの急な歩行者・自転車の急な横断には気づきやすいけれど
  右からの横断に注意!






3・ライト運動を続けてきた中で横断歩道での重大事故が後を絶たない。
そこで千葉県警察がスタートしたのがゼブラ・ストップです。

この番組では何度もお伝えしていますが、
信号がない横断歩道で渡ろうとしている歩行者がいる場合
車両には一時停止する義務があります。

しかし、全国的に実際の停止率は低い。
千葉県もその例に漏れず、JAFによる令和4年の調査では全国平均39.8%のところ27.2%。
この数字を上げて、同時に交通事故も減らすことを目指したのです。





ドライバーは「本当は停まらないといけないのかもしれない」
「でも、一時停止してしまうと時間のロス」
「自分のクルマがサッと通過すれば、そのあとすぐに歩行者も渡れる」
という思うのかもしれません。しかし、これは完全な間違い。法律違反です。

道路交通法 第38条 第1項 後段には「車両はその進路の前方の横断歩道を横断し、
又は横断しようとする歩行者があるときは、
その横断歩道の直前で一時停止しなければならない」と
規定されていて、反則通告制度に基づくいわゆる青切符の場合、
違反現場で反則切符を告知された場合は
普通車ですと反則金9000円で違反点数は2点となります。





信号がない横断歩道は、その存在をうっかり見逃してしまうことも、
あってはいけないですが、起こりうるかもしれません。

信号機がない横断歩道には青色と白色で子供や大人の姿が描かれた標識の他
30m手前と50m手前には路面に白色ペイントでダイヤマークがあります。
ダイヤマークを見たらその先には横断歩道があるということ。
これを覚えておき、減速して横断歩道付近に歩行者がいないか安全確認をして下さい。

信号がない横断歩道に、渡ろうとしている歩行者がいたら、
必ずクルマは一時停止して、歩行者が渡るのを優先する。
これが徹底されれば、さらに交通事故死亡者は減っていくでしょう。







      道路標識から、その合図を見落とさないようにしましょう。