「トリックアート」を見たことはありますか?
本当は平面(二次元)なのに立体(三次元)的に見えてしまう。
あるいは見る角度で見え方が変わる、不思議で、楽しい創作物です。

例えば、下の写真。
道路に穴が空いていているように見えるでしょう。
でも、これは路面に描かれた絵。


 
このように時に人間の目は勘違いし、
トリックアートは視覚の錯覚を利用しているのです。

そして、トリックアートを生かして
交通事故を防ごうという道路環境が世界にはあります。
日本でも15年ほど前からお目見えしています。
それがこちら






イメージハンプといいます。
路面に描かれている絵は立体的に見えますよね?
ドライバーは危ない!?と感じてスピードを落とします。
その結果として事故の発生を防く可能性が高まります。

このトリックアート的な手法の交通安全施策、
いま海外の横断歩道でも増えています。

中国やインドには白の縞模様のまわりに着色して、
立体ブロックに見せる横断歩道があります。
最近はアイスランドや台湾でもこの技術が導入さました。





交通安全について、道路空間の安全性を高めるため、
錯覚効果を利用した路面表示のデザインを行っている
拓殖大学 工学部 デザイン学科
 永見 豊 准教授 が、
大学の構内にある横断歩道を立体的に見えるようペイントし、
ブロック正面に「歩行者優先」という文字を入れました。





大学の構内を運転するバスの運転手4名にヒヤリングしたところ
全員が横断歩道が目立ち「歩行者優先」の文字が読みやすいと高評価。
2名が「初見では驚いたが、すぐに慣れた」という回答だったそうです。

心配なのが、立体的に見える横断歩道に驚き
急ブレーキをかけたりアクセルをブレーキと間違えてしまう危険性。
      
ただ、特定の視点でトリックアート横断歩道を見た時には
写真で撮った時のように、とても立体的に見えるのですが、
その位置に入らなければ「なんだろう?」という感じに見える程度なので、
急ブレーキをかけるほど危険ではないとのこと。

永見准教授らは現在、こうしたものを逆走対策に適用できないか検討中。
逆走しているドライバーには立体的な障害物に見えて、
正常走行のドライバーには単なる平面のペイントに見えるというものです。

人間の目の錯覚を利用した交通安全システム。
安全に留意しつつ、さらに効果的な利用へと繋がるかもしれません。


地域の交通安全や防犯に協力している
市民ボランティアは全国にたくさんいます。

警察の職員だけが呼びかけるよりも、
問題が身近に感じる効果があるでしょう。

何より、同じ地域に住む人が協力して、
事故や犯罪を無くそうという結束も生まれそうです。

今回は交通安全に関わる一例を紹介しました。
滋賀県の東近江警察署とびわこ学院大学がタッグを組んだ
「ビワガク・セイフティ・リーダー」通称BSL。





東近江警察署の交通課と生活安全課が
平成24年から委嘱を開始して今年で7年目。
先日、新たな5人のメンバーが発表されました。
5人は教育福祉学部の1年生。





東近江警察署によるとびわこ学院大学は管内で唯一の大学。
そして、教育福祉学部は幼稚園や小学校の教師等を目指す学生が所属。
いい経験になるのではないかと考えたこと
地域のボランティアが高齢化しているので
活性化も諮りたいと委嘱を始めました。

これまでには例えば

▶︎ 七夕イベントで交通安全をPRする
       
▶︎ 管内の保育園で自作紙芝居や寸劇による誘拐防止教室を行う

といった活動をしています。


子供たちも警察官だとちょっと怖かったりするかもしれません。
そのあたり、大学生のお兄さん・お姉さんなら、大丈夫でしょう。
そしてビワガク・セイフティ・リーダーの存在は、
地域の大人たちにも刺激を与えているようです。





東近江警察署によるとビワガク・セイフティ・リーダーは
園児や保護者にシートベルト、チャイルドシート着用の啓発や、
高齢者を対象者とした交通安全教室に参加。
対象者から「若者が交通安全や防犯に真剣に取り組む姿を見て
自分の考え方を改めるようになった」という声も聞こえているとか。
今後も積極的に啓発活動に参加してほしいと考えています。





新聞の報道によると
今回、ビワガク・セイフティ・リーダーを託された5人は

「地域の細かいところまで目を向けて活動したい」

5月に踏切内の事故で知人を亡くしたというメンバーは
「遮断器が閉まりかけているのに行ってしまう人がいる」

「狭い道でスピードを出す車が多い」

「遊び感覚で交通安全を伝える工夫ができれば」

「交通事故への知識を深め、
子どもたちを守れるようにしておきたい」と語っています。





9月21日から展開される秋の全国交通安全運動で5人はデビュー。
こうした市民、しかも若者の関わりで、
さらに交通安全への意識が高まるといいですね。



夏休みに車で遠出をする時期。
もうすぐお盆で帰省という人もいるでしょう。
一般道より遥かに速く走る高速道路は気をつけましょう。


  


JAF 東京支部 事業課 交通環境係 高木孝さんによると
2017年のデータで高速道路で一番多い事故は「追突事故」で全体の63%。
特に多いのは「車線停止車」=道路で停まっている車への衝突で38.9%。
お盆が近づいて渋滞が発生しやすくなっている時期。
前の車の動きによく注意して運転してください。

車線上で停車している車への追突に次いで多いのが「走行車」への追突。
前を走っている車が何らかの理由で速度を落とす。
後続車がそれに気づかずに速度を落とすことなくぶつかるケース。
上り坂道やトンネルに差し掛かった時などにしばしば見られます。
後続車は早い段階で察知しないといけません。





さらに高速道路での事故の特徴は単独事故の多さ。
交通事故全体中の割合を見ると車両単独事故は2.7%。
それが高速道路に限ると12.9%。
特に高速道路での死亡事故の4割は車両単独事故です。

高速道路は一般道より速度が出ています。
ちょっとした認識・判断・操作のミスが大きな事故に繋がるもの。
そのことを念頭に置いてハンドルを握って下さい。





高速道路における事故で第一当事者に最も多い法令違反は
「前方不注視」で43.7%を占めています。
単調な直線道路を走っていると刺激が少ないことから
ついボーッと漫然運転してしまうことは誰しもあるでしょう。

そういう時は前を向いてはいても認知がしっかりできていません。
前の車が止まっているのに止まっているという判断に結びつかず
対応が遅れてしまい事故になってしまうということがあります。
「見る」というのは目を向けているだけではダメ。
しっかりと認知して判断に結び付けないといけません。





高速道路の運転は必要以上にスピードを出しすぎない。
前の車との車間距離をきちんととりましょう。
時速100キロなら100m、時速80キロなら80mが目安です。
夏休みの高速道路、安全に運転しましょう。

«Prev || 1 | 2 | 3 |...| 59 | 60 | 61 || Next»