年の瀬が押し迫ってきました。
2023年も残すところあと3日。
安全運転を全うして新年を迎えましょう!
年内最後は交通安全のボランティア活動を2つ、ご紹介しました。





最初の話題は香川県 西部にある三豊市の三豊警察署の正門横に
来年の干支「辰」の絵と「安全運転で交通事故を断つ」という文字が書かれた
幅およそ2m、高さ1.5mの絵馬が飾られたというもの。

設置した三豊交通安全協会の会長 青井秀男さんにお話を伺ったところ
三豊交通安全協会では春・秋の全国交通安全運動と年末年始の交通安全県民運動に
合わせて1年に3回、いろんな交通安全活動しているそうです。

その一環として運動スローガンや重点項目を「見て啓発をする」を目的として
こうしたモニュメントを手作りして設置。
通行する車両、歩行者、警察署への来訪者に交通安全を呼びかけているとのこと。





上の写真がそのモニュメント、巨大絵馬。
擬人化されて青い紋付に黄色の袴の辰が、
「STOP !」とでもいうように右手のひらをこちらに差し出し
『辰年は安全運転で交通事故を断つ』という言葉。
標語はこの年末年始の交通安全県民運動の基本が
「交通死亡事故の抑止」というところから作られたそうです。

設置のセレモニーは例年、交通安全協会と警察署で行っていますが
今年は三豊警察署の近くにある高瀬中央保育所の24名も参加。
「信号を渡るときにはよく右左を見て手を挙げて渡りましょう」といった
彼らが子ども目線で書いた交通安全への思いや標語の絵馬も飾りつけられました。





そして、もう1つ紹介したのが静岡県三島市の
「太陽」というボランティアグループが
今月に入って手作りの交通安全マスコット200個を市に寄贈し
2000年から続けた取り組みは累計1万個に到達したという話題。

「太陽」は高齢者施設での音楽療法と交通安全マスコットづくりをしてきた団体。
代表の伊藤博美さんによると、きっかけは伊藤さんが手芸をやっていたこと。
人形を作ると可愛いとメンバーに評判で、何かに使えないかという話になり
交通安全の標語をつけて市へ寄付しようという話になったそうです。

伊藤さんはご主人を病気で亡くし辛い経験をした方。
交通事故はお互いに注意をすれば必ず防げること。
「1人でも多くの人をなくさないように」という思いで始めたのです。





上の写真が寄贈した人形ですが大きさは約10cm。
帽子を被った可愛らしい女の子。
シートベルトのように白いタスキをかけていて
そこにドライバーへの交通安全メッセージが見えます。
「歩行者に気をつけてね!」「安全運転してね!」など。
このマスコットはクルマのルームミラーにくくりつけたり、
フロントガラスに接着できます。

ボランティアグループ太陽の交通安全マスコットづくりは
1万個に達したことやメンバーの高齢化で、今年で一区切り。
それでも多くのドライバーに交通安全の思いが伝わったことでしょう。





お話を伺ったお2人に全国のリスナーの皆さんへ
交通安全のメッセージをお願いしたところ

「お忙しい時ほど一呼吸して安全運転に心がけていただきたいと思います」

「運転する側もきちんと一時停止のところは止まるなど
交通事故で亡くなる人が一人でも減るよう皆で努力をしていきたいと思います」


と、おっしゃっていました。
年末年始も交通事故に気をつけて!
気持ちよく2024年をスタートしましょう。
   
おととい12月20日は「道路交通法施行記念日」でした。
1960年(昭和35)12月20日にそれまでの道路交通取締法が廃止され
新たに「道路交通法」が施行された日。
今回はそんな道路交通法とその意味についてお伝えしました。





日本の交通事故で亡くなった方の数の推移は、
最初に統計をとった昭和23年(1948年)が3,848人。

そこから増えて最初のピークは昭和45年(1975年)の16,765人。
その後、いちど減少していきますが、
昭和58年(1983年)から再び増加傾向に転じて
昭和63年(1988年)には、また1万人台を超えてしまい
2度目のピークが平成4年(1992年)の11,452人。
そこから今に至る減少へと入っていき、去年は2,610人でした。





まだ1年で2,610 人も交通事故で命を落としていることを考えると、
全く喜ぶことは出来ませんが、ここまで減ってきているということは、
様々な人が、それぞれの立場で、努力してきたこの積み重ねでしょう。

そして、法令は時代とともに実社会に対応できるよう改正されます。
道路交通法も、毎年何かしらかわるもの。
2023年の改正で主なものを紹介していきましょう。

まず、これまで安全運転管理者は、
運転前後の運転者の状態を目視等で確認することにより
運転者の酒気帯びの有無を確認すること
酒気帯びの有無を記録して1年間保存することが求められていました。

そこから、この12月からは運転者の酒気帯びの有無の確認を
アルコール検知器を用いて行うこと
さらにアルコール検知器を常時有効に保持することが義務化されました。





そして、4月1日からの改正で、
自転車に乗る人のヘルメット着用が努力義務化されました。
「努力義務」なので罰則はありません。

でも、都内でクルマに乗っていると、
ヘルメットをかぶっていない子どもを前後に乗せて、
自分もヘルメットを着用しないで、急いでいるのか? 
結構なスピードで自転車に乗っているお母さんを見かけることがあります。
万が一、自動車と衝突したら勿論のこと、何かの拍子で転倒した時も危険。

警察庁によると、自転車乗用中の交通事故で亡くなった人は、
およそ6割が頭部に致命傷を負っています。
また、2017年から2021年までの5年間を見ると、
自転車乗用中の交通事故でヘルメットを着用していなかった人の致死率は、
着用していた人のおよそ2.2倍です。
ご自身も、お子さんも、ヘルメットを着用するようにして下さい。





そして、今回お話を伺っている交通ジャーナリスト 
今井亮一さんが懸念しているのが電動キックボードについての新たな交通ルール適用。

7月1日から電動キックボードは大きさなどによって、
「一般原付」と「特定小型原付」、2つの区分に分けられるようになり、
「特定小型原付」に当てはまる電動キックボードであれば、
16歳以上であれば運転免許証が無くても乗ることが出来ます。

ただし、厳しい条件があります。
大きさが長さ1.9m以下 幅60cm以下。
10cm X 10cmの新たな特定小型原付のナンバープレートをつけること。
国土交通省の基準を満たす保安部品を装着していること。
保安部品はブレーキ、クラクション、最高速度表示灯、ウィンカー、
ヘッドライト、テールランプ、ブレーキランプ、リフレクターなど多数あります。





いま挙げた基準を1つでも満たしていなければ、
「特定小型原付」ではなく「一般原付」となり、
免許証もヘルメットも必要です。
走ることができるのは車道だけ。最高時速は時速30キロ。
電動キックボードを利用する人は、いま一度、ルールを確認してみて下さい。

クルマ社会のルールを守る。
それが自分自身や同行している子ども、家族、友人、知人の安全に繋がり、
さらに他の人を怪我させたり、ともすると命を奪ってしまったり、
多くの悲劇を避ける手段です。
   
師走の忙しい時期ですが、今日は交通ルールを守った安全運転をお願いします。
そして、年末・年始、お酒を飲んだら絶対にハンドルを握らないようにして下さい。

「日本カー・オブ・ザ・イヤー 2023 - 2024」が発表されました。
今、どんなクルマが評価されているのか? 
安全性能はどのくらい進化してきているのか?
今回はお伝えしました。





「日本カー・オブ・ザ・イヤー」は、前年11月からその年の10月までの1年間に
日本国内で発表・発売された市販乗用車が先行対象。今回は34台ありました。

選考は二段階ああります。
第1次選考は、モータージャーナリストを中心とする
60人が上限の選考委員の投票で「10ベストカー」に選ばれます。
  
今回の「10ベストカー」は「トヨタ プリウス」「BMW X1」
「ホンダZR-V」「トヨタ アルファード/ヴェルファイア」
「日産 セレナ」「三菱 デリカミニ」「SUBARU クロストレック」
「アバルト 500e」「フォルクスワーゲン ID.4」「マセラティ グレカーレ」です。

日本自動車ジャーナリスト協会 会長で
日本カー・オブ・ザ・イヤー 選考委員 菰田潔さんによると
元祖ハイブリッドカーのプリウス5代目あり、日産セレナのようなミニバンあり、
「アバルトの502e」というフィアット500の電気自動車版ああり、
「三菱デリカミニ」軽自動車あり、高級SUV「マセラティ グレカーレ」あり、
電気自動車の「フォルクスワーゲン ID.4」ありということで
過去にないような多くのタイプがエントリーされました。

「10ベストカー」は試乗会が行なわれ、その後の投票の結果、
「カー・オブ・ザ・イヤー 2023 - 2024」に選ばれたのは、
2位に110点差をもつけて360点を獲得した「トヨタプリウス」。

菰田さんによると最近のプリウスはハイブリッド車が当たり前になった中で
今までの燃費がいいという部分だけではなく
本当にデザインも凝っていて目立つ車になったとのこと。
「かっこいいから選ぶ」とされるようになったと感じているそうです。





プリウス360点に続く2位は250点を獲得した「BMW X1」。
「BMW X1」は「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」に輝いています。

菰田さんによるとBMWのSUVの中で一番小さいモデルのX1には
上級クラスに備えていた機能が標準でついてるところが豪華だとのこと。
例えば「ドライビング・アシスト・プラス」。

「高速道路」「60キロ以下」「先行車がいる」の3つの条件が揃うと
アクセルとブレーキを離していても走る「アダプティブ・クルーズ・コントロール」と
さらにハンズフリー機能もあります。

さらに狭い道に入り込んでしまって「バックしないと出られない」という時に
50mは軌跡を覚えていてバックで戻る際にハンドルは車がやってくれる
ユニバーサルアシストという機能もついています。





クルマの安全装置、安全機能は著しく進化しています。
それはユーザーとして喜ばしいこと。
しかし、日本には交通事故死亡者の割合が歩行者に多いという特徴があります

横断歩道を渡ろうとしている人がいても
そのまま通過してしまう車が、今もまだたくさんあります。
この原点のところをドライバーが直していかなければ
いくら車が安全になっても死亡事故ゼロにすることはできないと菰田さん。
歩行者保護をきちんと守っていくっていうのが第一歩だとおっしゃっていました。

年々、進化するクルマ。
それに合わせドライバーの安全意識もバージョンアップさせて、
楽しいカーライフを送りましょう。
ドライバーはクルマの安全性能に甘え過ぎてはいけません。
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