ドライバーの皆さん、
数ある「道路標識」を、きちんと認識していますか?

運転免許証をとる時に学んだ「道路標識」。
でも、実際の種類と数は本当に多く、
中には滅多に見かけないものもあり、
100%わかるドライバーは少ないのかもしれません。





国土交通省によると「道路標識」には大きく4種類あります。

案内標識  

警戒標識

規制標識  

指示標識



この4種の道路標識がどんなタイプのものか見ていきましょう。


【案内標識】

種類にすると85タイプ。
目的地・通過地の方向、距離や道路上の位置を示す標識です。
例えば・・・







種類にすると85タイプ。
上のような<方向と距離><国道>のほか
<市町村>案内や高速道路の<入り口の予告>などがあります。


【警戒標識】 

「注意深い運転」を促すもの。
黒枠で囲まれた黄色いひし形の中に注意すべきものを想起させるデザイン。
例えば・・・

<学校、幼稚園、保育所等あり>




<動物が飛び出す恐れあり>




【規制標識】 

これは禁止・規制・制限などの内容を知らせるもの。
例えば・・・

  <車両進入禁止>
 



  <駐停車禁止>





【指示標識】 

「特定の交通方法ができることや道路交通上決められた場所」などを知らせるもの。
例えば・・・

   <駐車可>




   <停車可>



それでは、以下の道路標識が何を意味しているかわかりますか。   
考えてみて下さい。

  ー 第1問 ー



  ー 第2問 ー



  ー 第3問 ー
     


〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 


ー 第1問 答え ー 

指示標識の「優先道路」

太い道路と細い道路を模したもので、
 この標識のある道路が優先であることを示している


ー 第2問 答え ー 

規制標識の「追い越しのための右側部分はみだし通行禁止」

片側1車線の道路でよく見かける標識。
「追い越し禁止」の標識と認識する人が多い。
正しくは「追越しのための右側部分はみ出し通行禁止」。
車線をまたいでおいこしてはいけない、
逆に言えば、車線をまたがなければ追い越しして違反にはならない


ー 第3問 答え ー 

指示標識の「安全地帯」

その先にプラットホームのない路面電車の停留所や
道路を横断する歩行者のための安全地帯があることを示す標識。
安全地帯内に歩行者がいれば、車両は通る際に徐行する。
安全地帯の左側と、その前後10m以内は駐停車禁止。


「道路標識」について自信がないと思う方、
国土交通省ウェブサイトなどに詳しい情報が掲載されています。
時間がある時に、チェックしてみることを、お薦めします。


クルマで買い物に出かけたショッピングモールの駐車場。
ドライブで遠出をした行楽先の駐車場。

到着した安堵感でホッとしたり。着いてからすることに気が移ったり。
あるいは買い物や遊びを終えたばかりで少し興奮状態にあったり。
ドライバーは駐車場内でのクルマの作動を疎かにしがちかもしれません。





駐車場内で起こる車両事故は全体の3割近くになります
2年前に行われた「東北6県の車両事故実態に関するモニタリング調査」によると
車両事故のうち26.2%が駐車場内で発生していました。





ここで注釈をつけておくと
ショッピングモールの駐車場やコインパーキングなど、
不特定多数のクルマが通行できる駐車場は道路交通法の適用内。
車両事故があった場合「交通事故」となります。

一方で、自宅ガレージや月決めの駐車場など、
特定の人や車両だけが出入りする駐車場は一般的に道路交通法適用外。
車両事故ですが「交通事故」とはなりません。
さらに「盗難」や「落書き」なども、ここには含まれています。

平成28年に 交通事故分析センターが行なった調査では、
「駐車場事故」は交通事故全体の3.8%、約4% でした。

とは言っても、車両事故の1/4が駐車場。
交通事故全体の4%も決して少ない数字ではありません。
「駐車場は気をつけるべき場所」と認識しておくべきでしょう。





さて、本題に戻り
駐車場内ではどんな「車両事故」が多いのか?
小数点以下、四捨五入で紹介すると
     
施設との接触 (壁・フェンス・街灯など) 30%
車両同士 55%


そして、駐車場内の「交通事故」は、
公益財団法人 交通事故総合分析センターによると年間およそ6千件。
その内訳は2016年のデーターを見ると

車両同士 66%
人対車両 28%
車両単独  6%


駐車場内は基本的に徐行しているといっても
死亡者が発生する事故も起きています。





<ケース1>

今年3月、神奈川県藤沢市のコンビニエンスストア駐車場で、
49歳の男性が軽乗用車にひかれ、頭などを強く打ち間もなく死亡。


<ケース2>

今年5月、千葉県市原市の公園駐車場から発進したクルマが
道路を挟んで向かい側にある公園に突っ込み、園児をかばった保育士が怪我。



駐車場といえども、
重大な事故が起こることを覚えておきましょう。
その予防策を考えてみましょう。





【慌てない】
 
駐車スペースを確保したい、駐車スペースに早く停めたい。
はやる気持ちはわかりますが、事故を起こせば、それどころではなくなります。


【徐行する】

ザベススピードを出さず、しっかりと徐行する。
心がけるのは時速10km以下の運転です。


【目と耳で安全を確認】

慣れない駐車場だとミラー越しの確認では死角に人がいるかもしれません。
自分の目で、耳で、近くに危険がないか感知するようにしましょう。


【ブレーキとアクセルに踏み間違いに気をつける】

あまりスピードが出せない環境とはいえども
ブレーキとアクセルの踏み間違いは大きな事故になりかねません。

   
駐車場の危険と、事故を起こさないための対策。      
わかっていただけたでしょうか。
油断と焦りと慢心から事故は起こります。
充分に気をつけて下さい。





さまざまな分野への活用が進むAI。
交通の分野も例外ではありません。

データの認識・解析を人間よりも早く、正確に、疲れずに行えるAI。
うまく取り入れれば、交通事故の対策にも有効でしょう。

実際にもうすぐ、AIを活用して、
交差点の危険をあぶり出そうという実証実験がスタートします。
舞台は石川県 金沢市。

実証実験を主導するのが金沢工業大学 AIラボ所長 中沢実教授です。
専門はセンサーネットワーク技術、画像処理技術、ロボット技術などの研究。
その応用として、地元企業と連携して交差点の交通量計測を画像認識によってできないか?
金沢市からの委託を受けて障害者就労施設ではたら障害者が、
どのような活動をしているかを音で把握することはできないか?
といったことに取り組んできた方です。





そして、新たなに金沢市から依頼を受けたのが今回の実証実験です。
金沢市は戦争で被害を受けずに昔からの道が結構残っていて形状が複雑。
画像と音を使用し、交差点の状態を比較状態を含めて、
見える化として実証実験で進めていこうというのです。

映像と音で交差点を見える化するとはどういうことか。
交差点での交通には車はもちろん人、バイク、自転車などが関わっています。
録画をすれば読み取れるシーンもたくさんありますが、
映像だけではわからないことも少なからずあります。
映像に加えて音があることで、例えばブレーキの音が聞こえた、
人が驚きの声を上げたなど、交通状態の理解はさらに深まります。
そうした状況を収集していき、事故が起きなかったいわゆる「ヒヤリハット」も
すべて把握して、交通事故予防に役立てたいというのが今回のプロジェクトの目的です。





まずは、来月から2ヶ月間、
金沢市内の交差点で「音声」と「映像」のデータ採取と
AIによる解析テストをして、検証と修正を行います。
その上で来年1月から実証実験に入るという流れ。
得られた結果は市民に情報として周知することを目指します。

災害時のハザードマップは都道府県、区市町村などが発信していますが、
交通事故の危険が潜む箇所の情報といったものを得られる機会はほぼありません。
金沢市はオープンデーターに積極的に取り組んでいるので
得られた結果を市民への周知に役立てたいと考えています。

AIによって道路上の危険を可視化していく試み。
交通事故対策の有効な方法になることが期待されます。

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