クルマを運転している時、大切なことの1つが、危険予測。
危険を予測できれば、事故回避の可能性が高まります。

今週はJAFが公式Webサイトで無料提供する
「実写版 危険予測トレーニング」を紹介しました。

いま、アップされているのは55本。
クルマの走行中を中心に、自転車に乗っている時、歩行中、
55のケースで、映像を見て事故の危険を学習できます。

JAF東京支部 事業課 交通環境係 高木孝さんによると
運転とは「認知」「判断」「操作」。
このどこかの過程でエラーがあると事故の危険が高まります。

エラーを防ぐためには認知の前に予測する習慣をつけておく。
そうすることで判断の精度が上がり危険回避に繋がります。

危険予測がいかに大事か?
時速40キロで走行する車をあなたが運転しているとしましょう。
    
危険予測をしていない場合、驚いて危険に気づく「反応時間」+
ブレーキを踏む・ハンドルを持ちかえるなどの「動作時間」は1.5秒。

一方で危険予測をしているドライバーは、危険に気づく「反応時間」 +
ブレーキに足を移す・ハンドルを持ちかえるなどの「動作時間」は合計0.75秒
危険を予測できていないと「2倍」の時間がかかるということが
これまでのJAFの調査結果で出ています。

そして、高木さんは日々の積み重ねで
危険に関する感度は確実に上がるといいます。
そのために、現状55の危険パッターンを動画で紹介。
その中にクイズ形式でシチュエーションに潜んでいる危険を
伝えているのがJAFの危険予測トレーニングです。

例えば1つの動画を説明すると・・・
住宅街を走る片側一車線、対面通行の道路。
前方に見通しの悪い右カーブがあります。
ふと見ると、対向車線のちょうどカーブのところに
ハザードを出してクルマが停車している。

さあ、どこに注意したらいいでしょう?

答えは対向車線からカーブに入ってきたクルマが
停車しているクルマに気づいて中央線がわに進路をとり
ともするとこちらの車線まではみ出してくる可能性があること。
その可能性を考えず中央線ギリギリに走って行っては
衝突してしまう恐れもあります。

こうした、危険の可能性を常に考える習慣をつける。
それは事故を回避するための第一歩。
他にも、交差点編、住宅街編、雨天(うてん)編など、シチュエーションは多彩。
危険予測能力を高めるためJAFの「実写版 危険予測トレーニング」を
体験してみては、いかがでしょう?



毎年、夏休みには小学生の自転車事故防止活動の一環として
全日本交通安全協会主宰「交通安全子供自転車全国大会」が開催されます。

今年も、今月7日 水曜日、東京ビッグサイトで行われました。
今週は、54回目となる大会の優勝校インタビューをお届けしました。

「交通安全子供自転車全国大会」は 47都道府県で
代表の座をかけた競技会が行われ代表校1校が全国大会に進出。
頂点を目指して競います。全国大会の競技種目は3つ。


学科テスト

「交通規則」「道路標識・表示」「自転車の安全な乗り方」
各20問、計60の問題を30分で回答します。
1問10点。全問正解だと600点。


自転車の安全走行テスト

「信号機のある交差点」「信号機のない交差点」
「一時停止の標識のある見通しの悪い交差点」における右左折時(うさせつじ)などを
正確に行えるかを競います。減点方式で、減点がなければ、350点。


自転車の技能走行テスト

「遅乗り走行」「S字走行」「八の字走行」「ジグザグ走行」などを競います。
これも減点方式で、減点がなければ、250点。
3つのテストがパーフェクトだと1,200点満点になります。


先日の第54回大会で目覚ましい結果を残したのが埼玉県代表の本庄東小学校。
各小学校4名が出場しますが「個人総合優勝」「団体優勝」
学科と安全走行テストの合計点が最も高いチームが獲得する「文部科学大臣賞」
なんと3冠を達成したのです!


チームを指導する峯岸秩父先生によると
1200点満点中マイナス65点という好成績で優勝しました。
今回、参加した児童は120名の中から募集。
何度かの選考試験で選ばれた9名のうち4名が選手として出場したそうです。

4年生の秋から約2年間練習を続け、
去年も全国大会に出場したところ11位という悔しい結果に。
悔しい思いを晴らすため、しっかり練習した結果、優勝することが出来ました。
来年も大会はあるので優勝メンバーと下級生の面倒を見て優勝したい。
そして、本庄市、埼玉県、日本で自転車に乗る子供達の
交通事故がなくなることを願うと話して下さいました。

キャプテンをつとめた楊田千和さんにも電話でインタビューしました。
全国大会ではみんなで力を合わせて頑張ることが出来たといいます。
学科試験が終わった後、みんな笑顔だったので、優勝できるかもしれないと思ったそうです。
キャプテンとして心がけていたことはみんなをまとめて引っ張っていくこと。
交通ルールを少しでも知ってもらい、事故が少しでも減るよう、
友達にも正しい自転車の乗り方や交通ルールを知ってほしいと話してくれました。

そして、個人優勝した清水日乃さん。
団体だけはみんなで優勝しようと誓っていたとか。
個人については自信ありませんでしたが、
狙えたら狙ってねとコーチに言われていたので、内心は少しだけ目指していたそう。

その結果での優勝。
嬉しかったが、驚きの方が大きかったといいます。
この経験を生かして事故防止をいろんな人に伝えていきたいとも話してくれました。
「自転車は左側通行、歩道は歩行者優先、ヘルメットをきちんと被る、車は早めのライト点灯、
この4つをよく守り、互いに譲りあいや思いやりの気持ちをよく持ちましょう」。
清水さんからのメッセージです。大人も顔負けじゃないですか? 笑

「交通安全子供自転車全国大会」に出場する子どもは、
交通安全の意識が高い大人に成長するはず。
全国でいま以上に参加する児童が増えるといいですね。

お盆休み期間もそろそろ終わり。
これから週末にかけて、高速道路のラッシュがあるでしょう。
今週は、先週に続く「混雑時の高速道路利用」の後編です。





前回は「出発前の点検ポイント」に重点をおきました。
今回は混雑・渋滞する高速道路でクルマを運転する時の注意点です。

高速道路各社によると、渋滞発生時、事故は10倍以上になります。
そして、高速道路で起こる事故の約3割が渋滞に関わっています。

渋滞中の運転はイライラして少しでも先に行きたいもの。
また、長時間の運転で疲労したり、眠くなったりするもの。
ハンドルを握る方は事故を起こす可能性を少しでも排除しましょう。
そのためのポイントを5つ、お伝えします。





車線の選択 〜 身勝手な運転をしない

渋滞中の高速道路は「少しでも先にいきたい」と「追い越し車線」を走りがち。
でも、多くのクルマが「追い越し車線」を走ったとしたらどうでしょう。
むしろ「走行車線」のほうが、早く進むかもしれません。

「我、先に」というクルマが増えれば、それだけ事故の危険も高まります。
できるだけ走行車線を選んで走りましょう。

時折、ほんの少しの隙間を見つけて、
網の目をくぐるように、車線変更を繰り返すクルマもあります。
そうしたクルマの「入れるまい」として車間を詰めるクルマもあります。

冷静に考えればわかることですが、それは事故のもと。
かえって渋滞を悪化させる原因にもなります。
身勝手な運転は控えましょう。



車間距離をとる

今ではずいぶんと知られるようになりましたが、
専門家によると車間距離が40メートルより近くなると
渋滞が発生しやすくなります。

スムーズに走行を続けるために
40メートルに近い車間距離をとりましょう。
前のクルマとの車間距離が縮まっているほど
追突する可能性は高まりますし一石二鳥です。


ブレーキを踏みすぎない

前のクルマがブレーキを踏んでブレーキランプが点灯すれば、
あとに続くクルマもブレーキを踏み、その後ろもまた・・・・
と、ブレーキ使用は連鎖し、円滑な流れが滞り、そこかしこに危険が発生します。
エンジンブレーキを上手に活用しましょう。

ただ、エンジンブレーキはブレーキランプが点灯しません。
後続車がすぐうしろにいる時などは追突される危険もあります。
周囲の状況をよく確認してブレーキとエンジンブレーキを使いわけましょう。





サグではスピードを上げる

「サグ」は窪地の意味で下り坂だった道路が上り坂に切り替わるポイント。
それまでの下り坂と同じようにアクセルを緩めているとスピードが落ちます。

後続車が「サグ」を意識していた場合、
前がつっかえた状態になり、ブレーキを踏まざるを得なくなります。
それが引き金で渋滞が発生、あるいは悪化して、追突の危険も生まれます。

下り坂が登りに変わるところを意識して、
意図的にスピードを上げるようにしましょう。



運転に対する集中力を失わない

イライラする、疲れる、眠くなる。
そんな状態は、事故を回避する能力を、あなたから低下させます。
上手に気分転換する、しっかりと休憩をとる、場合によっては仮眠をとる。
できるだけ心身ともにフレッシュな状態でハンドルを握るようにしましょう。





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