第154回 日本一の教習指導員が語る交通安全 実技編

2018/03/08

今週は先週に続く「日本一の教習指導員が語る交通安全」。
「実技編」をお送りしました。

出演は長野県須坂市 ドリームモータースクール須坂の小野寺雄哉さん。
去年6月に開催された『第17回 全国自動車教習所 教習指導員 安全競技大会』
四輪部門で総合優勝した方です。

この競技大会 小野寺さんによると
指導員の技術向上や経験、ノウハウを各自動車学校に持ち帰り
学校のスキルアップにつながるもの。

「フィギュア」「コーススラローム」「方変縦列」「ブレーキング回避」。
出場する指導員は4つの部門で競い 順位が決まります。
1人は3回までしか出場できないというルールがあり
小野寺さんは1回目、2回目と悔しい思いをした中
最後の大会で優勝できて非常に嬉しさを感じていました。

話し方や声色に誠実な人柄が出ていた小野寺さん。
教習指導員として生徒にいちばん身につけてほしいと思うことを伺うと
「技術も大事ですが もっと大切なのは事故の怖さや悲しみを知ること」という返答。
絶対に事故を起こしたくないという気持ちをまず身につけること。
それが安全運転に繋がると思って日々教習をしているそうです。

免許証をとれば生徒たちは巣立ってしまうもの。
何かを教え、伝えられるのは、短い期間ということもあるのでしょう。
小野寺さんの声には真剣な思いがありました。





小野寺さんが仕事の中でちょっと心配だなと思う生徒。
まず 危険の発見が遅れてしまい ブレーキが遅いと感じるタイプ。
技術的な部分で少し心配だと感じるそうです。

性格的なところでは感情をそのまま運転に出してしまう様なタイプ。
怒ってしまったら煽るとか そんな運転をしかねないからです。
ただ これはなかなか教習では見抜けないそうです。
いま教習所に通っている人も これから通う人も
すでに運転免許証を持っている人も
自分が感情的なタイプだと思うのであれば
ハンドルを握る時はくれぐれも感情的にならないように。
運転している時に激情にかられていいことに繋がることはありません。

そして 運転免許証を手にして初心者マークをつけて公道を走る時。
小野寺さんが気をつけてほしいとして話して下さったのは
「何年も運転している人に比べれば運転技術は上手ではない」と自覚すること。
「車間距離をあける スピードを控えめに走る 十分に気をつけて下さい」。

「初心者マークをつけていれば
周りの車は気を使ってくれると思う人もいるかもしれません。
でも 逆に軽視してくるドライバーもいます。
しっかり危険を予測しながら運転してほしいです」と小野寺さん。

中西さんも最後に言っていたように車は楽しく便利な乗り物。
ただ その重量は人間に比べるととてつもなく重く
ぶつかってしまうと人間はひとたまりもありません。
免許を手にしたら義務と責任を負うことを忘れないで下さい。