第176回 高齢者が被害者となる事故

2018/08/30

交通事故死亡者の数は減っています。
ところが、高齢者が亡くなる交通事故の割合は増え続けています。




       
平成元年の交通事故死亡者数は 11,086 人でした。
去年、平成29年は 3,694 人。およそ30年で3割。

一方、「高齢者」=65歳以上の交通事故死亡者数を見ると
平成元年 2,520 人。平成29年 2,020人。
減ってはいるものの30年前の8割。
       
その結果、交通事故死亡者全体に占める高齢者の割合は増えているのです。
平成元年の 22.7% だったところが平成29年は 54.7% 。
半数を超えています。





JAF 東京支部 事業課 交通環境係 高木孝 さんによると
交通死亡事故で高齢者が被害に遭った時の状態別で圧倒的に多いのが歩行中。
65歳以上の場合48.1%。次に多いのが自動車乗車中で28.7%、
自転車乗車中16.1%。原付乗車中、自動二輪乗車中と続きます。





データを見ると高齢者は道路を横断する時に事故に遭うことが多い。
信号のない交差点で間に合うだろうと判断して横断を始める。
しかし、実際は車のスピードが予想以上に速い。
渡りきらないうちに車と接触してしまう状況が想像できます。

歩行者は夜間は車はヘッドライトをつけているから
ドライバーから自分は見えているだろうと思いがち。
しかし、着ている服の色が暗い色だとすぐには気づきにくいもの。
ドライバーは全ての歩行者が目立つ色の服を
着ているわけではないと理解して運転する必要があります。





クルマは時速40キロで走っていると1秒で11m進みます。
2秒で22m、3秒で33m。高齢者が横断にまごつけば、すぐ近づく速度。

対策としてはドライバーはクルマの速度を控えて運転する。
夜間になったら必ずヘッドライトをつける。
対向車や前に車がなければハイビームにする。
しっかり前方の視界を確保しましょう。

大切なのはドライバーの「思いやり」。
それはドライバー自身をも事故から遠ざけて大きなメリットになるはずです。