第221回 ヒューマンエラー

2019/07/12

うっかり気がつかない、認識違い、動作の間違い。
人間はミスをするもの。しない人はいません。

ただ、それがクルマの運転でのこととなると
些細なミスが大きな事故に繋がることもあります。
今週は『ヒューマンエラー』がテーマでした。


  


アメリカ運輸省が2015年に発表した全米で起きた交通事故の調査結果。
事故原因の94%がドライバーに起因するとしています。
他は自動車2%。環境2%。不明2%。

事故の要因は1つに限られないことも多いなどの観点から
この統計を疑問視する意見もありますが94%というのは多いです。

一方、日本の運輸省は「ヒューマンエラー事故防止のための
予防安全型技術導入ガイドライン」で交通事故に関わる
「ヒューマンエラー」の定義を


人と機械が協同して目的を達成するためのシステム
(ヒューマンマシンシステム)の中で、
人に期待されたパフォーマンスの水準を満たすことに失敗したため
システム全体がトラブルを起こしたり、
システムダウンになったものをいう



としています。
そして、このガイドラインでは・・・


状況を的確に把握する手がかりとなる情報が、
運転者の目の前にすべて提示されていても、
運転者は状況認識に失敗することがある



と、指摘します。
その上で・・・


運転は、認知→判断→操作の一連の繰り返し。
その過程で「認知」が不完全なら、
それに引き続く「判断」は正しくありようがなく、
「操作」も状況にそぐわない不適切なものになる可能性がある
その意味で「認知」は全ての基本であるということができる



と、しています。
運転に際しては、まず「認知」の部分で間違えない。
このことを心にとめておいてください。





去年、日本で死亡者が発生した交通事故は3,449件。
かなりの割合で車の運転者には法令違反が見られます。
その中には多くのヒューマンエラーのあることが想像されます。

どんな法令違反が多いのか? 
多い順に挙げると

【漫然運転】  →  ぼんやりとした状態で運転すること

【運転操作不適】→  ペダルの踏み間違い、ブレーキ操作の不適、
          ハンドル操作が適切でないなど運転上のミス
【脇見運転】 

【安全不確認】 → 必要な安全確認を怠った

【歩行者妨害など】

【最高速度違反】

【信号無視】



「ヒューマンエラー」は、いま様々な分野で考えられている課題。
その解決の研究もされています。
「ヒューマンエラー」の原因となるパターンから
クルマや二輪の運転に関わるものを拾うと・・・


「無知・経験不足」 →  交通ルールを十分に理解していますか?
             運転に不慣れなことを自覚していますか?

「慣れ」 →  運転に慣れた人にもヒューマンエラーはあります
        それは‘慣れ’によって間違いが引き起こされるからです

「不注意」 → クルマ、二輪の運転時には、運転に集中し
        周囲の状況に細心の注意を払いましょう

「機能低下・疲労」 → 体調の自己管理をしてコンディションを整えましょう



どんなドライバーも、いま挙げた原因には、
いくつか心当たりがあることでしょう。
そこから起こる「ミス」が重大な交通事故を起こしかねないことを認識しましょう。

ドライバーの皆さんは自身の性格、
「怒りっぽい」「すぐ気が散る」など
運転に影響がありそうな自分の性格をいちど省みて下さい。
また、運転の癖を見つめ直して見てください。

その上で、毎日の運転をする時には、
自分の運転技術を過大評価しない。
事故なんて起こすはずがないと過信しない。

同じ道を通っていても同じシチュエーションは2度とない。
いつも注意深さを忘れず、ハンドルを握ってください。
そして、疲れている時や気になることがある時は運転を控えましょう。