第231回 危険予測トレーニング

2019/08/30

クルマを運転している時、大切なことの1つが、危険予測。
危険を予測できれば、事故回避の可能性が高まります。

今週はJAFが公式Webサイトで無料提供する
「実写版 危険予測トレーニング」を紹介しました。

いま、アップされているのは55本。
クルマの走行中を中心に、自転車に乗っている時、歩行中、
55のケースで、映像を見て事故の危険を学習できます。

JAF東京支部 事業課 交通環境係 高木孝さんによると
運転とは「認知」「判断」「操作」。
このどこかの過程でエラーがあると事故の危険が高まります。

エラーを防ぐためには認知の前に予測する習慣をつけておく。
そうすることで判断の精度が上がり危険回避に繋がります。

危険予測がいかに大事か?
時速40キロで走行する車をあなたが運転しているとしましょう。
    
危険予測をしていない場合、驚いて危険に気づく「反応時間」+
ブレーキを踏む・ハンドルを持ちかえるなどの「動作時間」は1.5秒。

一方で危険予測をしているドライバーは、危険に気づく「反応時間」 +
ブレーキに足を移す・ハンドルを持ちかえるなどの「動作時間」は合計0.75秒
危険を予測できていないと「2倍」の時間がかかるということが
これまでのJAFの調査結果で出ています。

そして、高木さんは日々の積み重ねで
危険に関する感度は確実に上がるといいます。
そのために、現状55の危険パッターンを動画で紹介。
その中にクイズ形式でシチュエーションに潜んでいる危険を
伝えているのがJAFの危険予測トレーニングです。

例えば1つの動画を説明すると・・・
住宅街を走る片側一車線、対面通行の道路。
前方に見通しの悪い右カーブがあります。
ふと見ると、対向車線のちょうどカーブのところに
ハザードを出してクルマが停車している。

さあ、どこに注意したらいいでしょう?

答えは対向車線からカーブに入ってきたクルマが
停車しているクルマに気づいて中央線がわに進路をとり
ともするとこちらの車線まではみ出してくる可能性があること。
その可能性を考えず中央線ギリギリに走って行っては
衝突してしまう恐れもあります。

こうした、危険の可能性を常に考える習慣をつける。
それは事故を回避するための第一歩。
他にも、交差点編、住宅街編、雨天(うてん)編など、シチュエーションは多彩。
危険予測能力を高めるためJAFの「実写版 危険予測トレーニング」を
体験してみては、いかがでしょう?