第262回 令和2年 春の全国交通安全運動 前編

2020/04/03

今年も「春の全国交通安全運動」が、
来週月曜日、4月6日から15日水曜日までの10日間実施されます。

今週と来週は、警察庁 交通局 交通企画課
渡辺友佳子さんに、その大切なポイントをお伝えします。

今回の重点ポイントは3つ。


<子供を始めとする歩行者の安全の確保>
        
<高齢運転者等の安全運転の励行>

<自転車の安全利用の推進>



今日はそのうち「子供を始めとする歩行者の安全の確保」について伺いました。
いま交通事故死亡者で最も多いのが「歩行者」です。
その歩行者が車との事故で亡くなった7割は道路横断中。
多くのケースで、横断歩道以外で渡る、
走行中や停止中の車の直前や直後で渡るなど、
交通ルールを守っていませんでした。





歩行者も交通ルールを守らなければ交通事故に繋がります。
横断歩道以外の道路の箇所でクルマはスピードを落とさずに走るもの。
渡ることはとても危険なので横断歩道がある場合は必ず利用しましょう。
横断歩道がない場合は十分に安全を確認してからにして下さい。


そして、4月から入学や進級を迎えた
子供たちも交通事故には十分気をつけてほしいところです。
特に小学生は学校生活に慣れ始める5月に
下校中や遊びに行くような場面での事故が最も多くなります。

事故の多くは飛び出しが原因。
道路を渡る時には必ず立ち止まる、右や左から車が来ないかよく見るなど、
お父さん、お母さんは子どもに繰り返し教えてください。





そして、いま大きな問題になっているのが、
信号のない横断歩道で一時停止するクルマが少ないこと。
横断歩道は歩行者優先が原則で安心して道路を渡れるべきところです。
ドライバーは横断歩道に近づいたらスピードを抑える、
横断歩道に人がいたら止まる、この2つを必ず守って下さい。

去年の交通安全ファミリー作文コンクールで
内閣総理大臣賞を受賞した八幡葵子さんはこんなこと書いています。


家の近くに信号のない横断歩道があります。
車がたくさん通るので、なかなか渡れません。
もっと大きく手をあげると、運転手さんが気づいて、
車が止まってくれるかなと思いました。

そこで夏休みに調べてみました。
まず、横断歩道の横で、手を上げずに立ちました。
100台調べて、止まった車はたったの5台でした。
次は、車がきたら、大きく手を上げました。
すると、100台中19台が止まってくれました。
でも、目の前をたくさんの車が通り過ぎていきました。
それでも手をあげない時より4倍くらいの車が止まってくれたので、
手を上げることは、大切なのだと思いました。

ー 中略 ー

私は、おじいさんやおばあさんが横断歩道の手前を渡ったり、
道路を斜めに渡っているのを、よく見かけます。
私は「どうして横断歩道を渡らないのだろう」と思います。
車の人がびっくりするからです。
びっくりして、アクセルとブレーキを間違えて踏んでしまうかもしれません。



歩行者もドライバーも、交通事故を減らすために、
ぜひ交通ルールやマナーを守ってください。