第265回 自転車での登・下校に気をつけて

2020/04/24

全国の中学校・高校が臨時休校になっていますが、
本来なら新年度を迎えたばかりのこの時期、
新たに自転車通学を始めた学生がたくさんいたはず。

その人たちは緊急事態宣言が解除されると自転車で学校に通い出すでしょう。
でも、気をつけて下さい。中高生の自転車登・下校は、なかなか危険です。

今週は自転車安全利用コンサルタント 北方真起さんにお話を伺い
『自転車での登・下校に気をつけて』をお送りしました。





自転車関連の交通事故は全国的に減少傾向にあります。
少子化の影響で中高生の人数も減少しています。
そんな中で中学生・高校生自転車事故の割合は全国で増えています。

数で言うと平成30と死亡重傷事故に遭った人は1162人。
そのうち命を落とした人は19人いました。
時間帯別に見ると朝の7時台・8時台が最も多く、
次いで夕方4時台・5時台・6時台が多くなっています。
つまりは登・下校の時間。





北方さんによると気をつけてほしい事故例のパターンは大きく2つあります。

1.事故の多発箇所、裏道交差点の事故。
  その事故の相手方の大半は、車、そして出会い頭の事故がほとんど。
  ポイントとして「裏道」「出会い頭」「車」。


2.中高生が加害者となる自転車が関連した死亡事故です。
  中高生の通学時の自転車事故のうち、全体の約2割が自転車側の中高生加害者。
  自転車事故と聞くと被害者のイメージを持つ方人が多いかもしれません。
  そうではないので、加害者にならないようにという意識が必要。



過去5年の「自転車 対 歩行者」事故を自転車運転者の世代別で見ると
10歳〜19歳が555人、36%と最も多くなっています。
北方さんから自転車を利用する中高生へのアドバイスは4点ありました。

1.自転車は車両であるという意識をしっかり持って利用する
  前後左右の安全確認をしっかりする。
  自転車乗用中のスマートフォン、ヘッドホンの使用は禁止。


2.しっかり整備点検を行う。
  ライトて点灯するか? ブレーキが効くか? 
  出会い頭の事故、加害者にならないためにも、この2点の確認は入念にする


3.ヘルメットを着用する。
  ヘルメット着用の有無で死亡率を比べるとしていないほうが2.4倍。
  中高生になるとヘルメットをかぶりたくない割合が増えますが
  保護者の方も子供がヘルメットをきちんとかぶるよう促しましょう。

4.自転車保険に加入する。
  これは子供自身がが行うことではないので保護者がしっかり行なう。



自転車保険の加入に関しては、
“義務化”されている都道府県も少なくありません。
その点、ご注意ください。

中高生はもちろん、他の世代の方も、
自転車に乗る時には充分に気をつけましょう。