第352回 令和4年 交通安全スローガン

2021/12/31
今日は令和3年最後の日。
明日から始まる新しい1年も安全運転を心がけましょう。
年内最後の「なるほど!交通安全」は、
令和4年の交通安全スローガンをお伝えしました





令和4年で56回を数える「交通安全スローガン」は、
全日本交通安全協会と毎日新聞社の主催です。
3つの部門で公募を行ない、受賞作品の発表は11月の終わり。
内閣総理大臣賞を受賞したスローガンはポスターなどとして使われます。

今回は入賞作品のうち各部門の内閣総理大臣賞を紹介しつつ
出品者のスローガンに込めた思いをインタビュー素材でお伝えしました。





運転者や同乗者に呼びかける「一般部門A」。
内閣総理大臣賞を獲得したのは宮崎県 延岡市の会社員 椎屋 祐一さん。

手を上げる 子どもはあなたを 信じてる 

椎屋 祐一さんの職場の近くには小学校があり
通勤途中で信号のない横断歩道を渡ろうとしている小学生がいても
止まろうとしないドライバーも結構いるの見かけるそうです。
子どもたちに横断歩道を渡ってもらっても大きく遅れるわけでは無いので
常に運転する際は余裕を持って出発して心にゆとりある運転を心がけほしい。
そんな思いを込めてスローガンをつくったそうです。

到着時間に大差ないこともありますが
信号がない横断歩道に歩行者がいるのに一時停止しないことは道路交通法違反。
現在では運転マナーの問題ではなくなっていることを知っておいて下さい。

ちなみにこの問題についてはJAFが2016年に調査をスタート。
最初の年は一時停止をしたクルマの割合は全国平均で7.6 %!という衝撃的なものでした。
そこから認知度が広がり、一時停止率は上がっています。
とはいっても、10月に発表された最新版でも30.6%といまだ10台中7台。
日本人は諸外国の人々と比べてマナーが良いと自認している感がありますが
それは本当なのか?疑問に思ってしまうような数字です。
 




続いて、歩行者・自転車利用者に呼びかける「一般部門B」。
内閣総理大臣賞の受賞者は大阪府高槻市 横尾 伸子さん。

スマホじゃない 見るのは前でしょ 周りでしょ 

交番清掃のボランティアを6年やっているという横尾 伸子さん。
交番の前は車の通りが多い道路なのだそうですが
ドライバーも歩行者も「ながらスマホ」の率がとても多いとか。
子供どもにぶつかりそうな自転車のながらスマホも見かけたことがあり、
何とかして無くしたいと思って、このスローガンを作成しました。
また、お巡りさんから「ながらスマホ」が原因の事故が多いとも聞いていて
「ながらスマホ」がなくなることを願っています。





最後は子どもたちに交通安全を呼びかける「こども部門」。
この部門の応募資格は中学生以下です。
内閣総理大臣賞の受賞は、神奈川県横浜市の小学校2年生 杉山心咲さん。

とうげこう よそみ おしゃべり きけんがいっぱい 


杉山心咲さんが利用する通学路は道路が狭いのに多くの車が早いスピードで通るそう。
そのため、よそ見をしたり、おしゃべりをしながら歩くと危ないと思い
同じような通学路を使っている子どもたちへ注意を呼びかけようと作ったのがこのスローガン。
道を歩く時には車に注意して、安全を確認しながら歩いて欲しいですが、
目で確認するだけではなく、車の音にも注意してくださいと話してくれました。





子どもたちが交通安全スローガンを考えると
それ自体が自分のふだんの行動を見つめ直すきっかけになります。
子どもがいる家庭では家族の交通安全スローガンを考えてみてはいかがでしょう。

さあ、明日からの令和4年も安全運転でいきましょう。
このコーナーでは引き続き、みなさんに役立つ、交通安全の話題を発信していきます。