第353回 車内に備えておくべきもの

2022/01/07
新年を迎えて1週間が経ちました。
2022年も安全運転で事故を起こさないように気をつけましょう。
今年最初の「なるほど!交通安全」は、
“もしも”の時に備えて車に積んでおくアイテムを
自動車ライター 工藤貴宏さんにお話をお聞きして伝えました。





車に乗っている時に地震、火山の噴火、土砂崩れ、大雪などの災害や
何かしらの事故に巻き込まれることも考えられます。
工藤さんが挙げてくださった3つのマストアイテムは
懐中電灯・窓を割るハンマー・三角表示板。

トンネルに閉じ込められた時や、
夜間や暗いところで身動きが取れなくなった時のための懐中電灯。
視界を確保したり、灯りで安心感を得ることが出来ます。
LEDを使ったタイプが明るさと電池の消費を考えるとおすすめ。





大雨が多発する昨今、
車から脱出しなければいけない事態も考えられます。
そんな時に必要なのがウィンドウを割るハンマー。
シートベルトカッター付きがいいかもしれません。





三角表示板は組み立てると一片が40センチぐらいの
車の後ろに置いて車が止まっていることを後続車に伝えるためのもの。
後ろから衝突されるのを防ぎ、夜はライトを反射します。
車に積んでおく義務はありませんが、高速道路で路肩に緊急停車する時には
三角表示板を使わないと違反になるので車に載せておくべきものです。





そして、できれば車内に準備しておいたほうが良いものが4つ。
電池式発煙筒・ブースターケーブル・牽引ロープ・消火器です。

発煙筒はどの車にも積んであると思いますが、標準装備のものは持続時間が短い。
電池式を用意しておけば、長い時間、危険を伝えることができます。

ブースターケーブルはバッテリーが上がった時に
他の車から電気を分けてもらい、エンジンを再びかけることができます。
JAFのロードサービス出動理由の4割がバッテリーが上がったこと。
そうした面倒と無駄な出費を避けられます。

牽引ロープは雪道などで動けなくなった時に車で牽引する時のため。
自分が助ける側でも、助けてもらう側でも使うことができます。
特に雪道を走る時には用意しておきたいところ。

消化器は車から火が出たときに使います。
実は年間1500件ぐらいの車の火事が起きています。





そして、今の季節は雪への備えも考えましょう。
例えば積雪や吹雪で車を動かすことが出来なくなった時のための体を温める毛布。
緊急救命の現場でも使われているエマージェンシーブランケットが工藤さんのおすすめ。
薄く、小さく、畳めるアルミ製がコンパクトで車に積んでおくのに良いということです。
また長時間、車内に閉じ込めらた時のための飲料水・保存が効く食料があると安心です。
根本的なところでは、心配なのが立ち往生したときに燃料切れ。
エンジンが止まるとヒーターも使えなくなるので燃料切れは避けたい。
特に降雪地域にお住まいの方はできるだけ燃料を満タンにしておきましょう。





万が一、幹線道路や高速道路で事故の当事者になってしまった場合、
まず、考えなければいけないのが自分の安全確保。
車を止めてエンジンを切り、車から降りる時は後続車をしっかり注意すること。
その上で後ろから衝突されないように表示版や発煙筒で事故と停車をアピールします。
路肩に止まっている車には常に後ろから衝突される危険があることを念頭において下さい。
それから怪我人がいれば救護と警察や消防への連絡。
高速道路で助けを待つ間はフェンスを越えて道路の外で待っているようにしましょう。
後続車に追突される二次災害を防ぐためです。





いちどクルマに載せている緊急グッズを確認しつつ、
足りないモノがあれば買い足すようにして下さい。
日頃の準備を怠らず、“もしも”の時は落ち着いて行動しましょう。
2022年のカーライフも、ご安全に!