第395回 愛知県警察バイシクルユニット

2022/10/28
環境への配慮や健康志向から増える自転車の利用者、愛好者。
日本の自転車保有台数は、1970年の2万8千台が、
2019年には6万8千台になったと推計されています。





一方で、自転車関連の交通事故は減少しています。
平成21年の、およそ15万6千件が、令和元年には、ほぼ半減の8万件。





ただ、ここ数年の減少率は足踏み状態。
「自転車対歩行者」「自転車相互」「自転車単独」の事故件数は、むしろ増えています。








自転車に乗る方には注意してほしいところ。
ということで、今回は愛媛県警察の自転車専門部隊「バイシクルユニット」を紹介しました。
お話を伺ったのは隊長の長野宏展です。


バイシクルユニットが誕生したのは平成 24 年、今年で 10 年目。
愛媛県では自転車利用者のルール、マナー違反に対する県民の声、
自転車が加害者となる死亡事故が発生するなど対策が喫緊の課題となっていた時期。

ちょうどその頃、しまなみ海道で世界的規模のサイクリング大会の開催が計画されました。
愛媛県ではしまなみ海道を中心とした世界的な自転車の聖地化を目指すことが提唱さ れ
台湾の自転車メーカーのGIANT 社から自転車の提供を受けることになります。
愛媛県警察はこれを自転車の交通秩序を実現する絶好の機会と捉えて
提供を受けた自転車 16 体を使用した全国の警察で初のバイシクルユニットを編成しました。





愛媛県の今治市と広島県尾道市を結ぶ
通称、瀬戸内しまなみ海道は、
瀬戸内海の島々を9つの橋で繋いだ全長およそ60kmの道路。
自転車道路があって、潮風を感じながらのサイクリングは最高。
楽しんだことがある方もいるかもしれません。





現在のバイシクルユニットの編成は、県警本部交通部に正規隊員 5 人、予備隊員 8 人、
警察署交通課の隊員 16 名が各警察署に 1 人ずつ配置されていて合計 29 人。そのうち女性隊員が2人。

主な活動内容は、1つ目が交通安全教室における指導、 通学路などの街頭指導。
2つ目はサイクリングしまなみ、愛媛マラソンといった各種イベントの警戒警備活動。
3つ目は行楽期の街頭活動、しまなみ海道の道の駅でのサイクリストへの直接指導です。

バイシクルユニットの皆さん、
日々、事故撲滅に向けて活動していますが、それでも事故はあります。
最近、起こったケースを紹介していただきました。


 ー転車が交差点を直進進入した際に横断していた歩行者と衝突
  歩行者が頭を地面に強打して重傷を負ったケース
  原因は自転車が交差点に進入する際、脇見をしていて前をよく見ていなかったこと。


◆ー転車が一時停止標識のある交差点を直進する際に一時停止をせず
  しかも安全確認をせず交差点に入り、右から来た自転車と出会い頭に衝突したケース 
  一時停止しなかったこともそうですが、自転車が道路の右側通行をしていたのも事故の原因。


 自転車がスマートフォンの画面を見ながら運転していたところ
  自動車と正面衝突して自転車の運転者が鎖骨骨折などの重傷を負ったケース。



「最近よく見かける自転車のながら運転は絶対にしないようにお願い致します」と隊長。
また、愛媛県では条例で自転車利用者のヘルメット着用を義務付けられていて
高校生のヘルメット着用率は100%に近く。
自転車と車の事故が発生した際に自転車の高校生が頭部を強打したにも関わらず
ヘルメットをかぶっていたため命が助かったということもあったそうです。

自転車乗車中の交通事故で亡くなる方の 6 割が頭部に致命傷を負っているデータもあります。
今年4月に公布され、1年以内に施行される道路交通法の一部改正で
すべての自転車利用者にヘルメットの着用義務が課せられることになりますが、
施行前でも安全な自転車ライフのためにヘルメットを積極的にかぶってください。

そして、自転車は車両。
便利、楽しい、気持ちいいだけではく、
そのことをきちんと認識し、ルールを守って乗るようにしましょう。