第468回 大型車と乗用車の事故

2024/03/29
このところ、たびたび耳にするのが、
大型車と乗用車の接触事故・追突事故の報道。
どんな事故が多いのか? 事故を避けるにはどうすれば良いのか?
今週は探りました。





今年1月には、神戸市 東灘区の阪神高速湾岸線で
大型トレーラー、タンクローリー、軽自動車、大型トラックの順で走っていたところ
大型トラックが軽自動車に追突して軽自動車乗車中の2人が死亡する事故が起きています。

また、2月には東京 足立区を走る首都高速で追突事故があり
乗用車が大型トラック2台の間に挟まれました。
乗用車のフロント部分は潰れましたが
運転していた男性は命に別状はありませんでした。

割合的には圧倒的多数の乗用車ドライバーからすると大型車は怖い存在です。
注意を払うべきポイントを抑えておきましょう。





今回、お話を伺った日本自動車ジャーナリスト協会 会長で
日本自動車連盟 交通安全委員会 委員も務める菰田潔さんによると
乗用車と大型トラックが衝突した場合に大きな被害を受けるのは乗用車。
それはエネルギーの大きさが違うからです。

エネルギーは、簡単に言えば「重さ × スピード」。
立っている相撲力士に子供が走って体当たりしても跳ね返されてしまいます。
力士が走ってきてぶつかったら大人でも太刀打ちできません。

大型トラックは荷物を積むと20tから25tの重量があります。
同じスピードで走行していたとしても1tから2tの普通乗用車の10倍以上のエネルギー。
乗用車同士の追突事故では、リアバンパーやトランクが緩衝材となって、
人が乗っているキャビンには生存空間が残るので助かることが少なからずあります。

しかし、前方の大型トラックに追突してしまった後に、
後ろから大型トラックに追突されてサンドイッチされたら、
キャビンまで潰れて重大事故になってしまうというケースもあるのです。

圧倒的にエネルギーの大きさが違う大型車と追突して
乗用車が勝てるわけはありません。
乗用車のドライバーは、大型車と接触・追突しないよう
心がけつつハンドルを握る必要があります。





注意点は、まず車間距離を取ること。さらに死角を考えて走ること。
大型トラックの直前はトラックドライバーが意識しないと見えず
アンダーミラーがありますがドライバーが意識的に見なければ確認は出来ません。

また、サイドミラーも死角があるのでトラックの横を走り続けるのは避けましょう。
走っている位置が死角になっていて、トラックが何かあった時にこちらに寄って来て
接触するという可能性を避けるためです。

さらに、トラックは後輪からボディーの後ろまでの長さがあるので
小さな角を曲がる時には後部を大きく振るというケースがよくあります。
従って、トラックの後ろをぴったりくっついて走っていると衝突の危険があります。





一方で、社団法人 全日本トラック協会が発行している
「トラックドライバーのための安全運転の基礎知識」によると
【追突事故を防止する運転】として以下のチェックを行うとしています。


前車に接近しすぎていないか?
スピードを出し過ぎていないか?
交差点では前車の減速や停止に注意しているか?
周囲の車の動静に注意しているか?


さらに「トラックは運転席が乗用車より高いことによって、
前車との車間距離は長く感じやすく、実際の車間距離が短くなる。
そのためトラックが起こす事故の中で特に追突事故が多くなっている」と
注意を喚起しています。

トラックドライバーで、番組を聴いて下さっている方は、
こうした点を気をつけて下さい。

大型車と乗用車の追突事故は、重大なものになる危険性大です。
最新の注意を払って事故を招かないようにしましょう。