クルマを運転中、気がつくと道路の前方に落下物!
そんな状況に出くわした事のある人はいるでしょうか。
そのまま無事に通り過ぎる事ができれば問題ありませんが、
落下物の大きさによってはクルマへの接触はもちろん、
その後の重大な交通事故に繋がりかねません。
クルマからの落下物は私有車ではなく
トラックなど業務用大型車からが多いもの。
日本自動車ジャーナリスト協会 会長で
日本自動車連盟 交通安全委員会 委員菰田潔さんによると
トラックから落下した鉄骨に乗用車が乗り上げてしまい
停車したところ、燃料が漏れて、火災になった例もあります。
他にはベニヤ板が荷台から舞い上がって後続車にぶつかってしまった例も。
運転中の前方に、鉄骨・ベニア板・ビニールシートが落下してきたら
大抵の人はパニックになることでしょう。
プロのドライバーの方は、積荷が落下しないよう細心の注意を払って下さい。
そして、一般のドライバーの方は、
「落下物が道路に落下してくる事も稀にあり得る」ということを
常に頭の片隅に置いておきましょう。
その上で、落下物があっても避けられる、
事故に巻き込まれないといった事前の準備が必要です。
高速道路で前の車が落下しそうな荷物を積むトラックなら
車間距離をいつもよりも空けるように心がけましょう。
菰田さんによると、前を走るクルマとの車間距離は2秒間を取るべきとされていますが
できればその先のクルマ、4秒から5秒先を見て走るようにします。
しかし、車間距離もあけて走っていても、目の前に物が落下してくることがあります。
この時には緊急回避の操作が必要で、まず急ブレーキで減速するか、
ハンドルで左右いずれかに避けるかして危険に取り込まれないようにします。
一般道の場合は、自分の車線の前方に落下物があるなら、まずブレーキで減速。
その後、対向車が来なければセンターラインをオーバーして回避することが可能です。
対向車が来ているのであれば、止まってやり過ごす。
逆に対向車線に落下物があったら対向車がセンターラインをオーバーして
こちらに来る可能性も考えて走るという余裕も必要です。
もし、運転中に落下物を発見した時は、
どこに通報すればよいのかも覚えておきましょう。
スマホで連絡するのは「#9910」。
同乗者がいる場合は同乗者に電話をかけてもらい
一人のパーキングエリアやサービスエリアにとまってから連絡しましょう。
落下物の危険度が高いという場合は、
最近のクルマであればSOSスイッチを押すとオペレーターに繋がります。
大事故に繋がりかねない、クルマから道路上への落下物。
まずはクルマで荷物を運ぶ方は、くれぐれも注意して下さい!
そして、一般のドライバーの方は、今日の情報を参考に、
上手に危険を回避しましょう。