私はADHDのグレーゾーンで、苦しい学校生活を送ってきました。
2022
放送後記

私はADHDのグレーゾーンで、苦しい学校生活を送ってきました。

こもり校長

毎週月曜日のこの時間は、『SOCIAL LOCKS!』。生まれた環境のこと、性のこと、障がいのこと、さまざまな生徒の声を届けていきます。

ぺえ教頭

今夜、声を届けてくれるのは…!

雑学女子こと、さっちゃんです。

愛知県 19歳 専門学校1年生 RN 雑学女子こと、さっちゃんです。

私はADHD(注意欠陥多動性障害)のグレーゾーンです。
子供の頃から落ち着きがなく、9歳の時に病院で診断を受けました。グレーゾーンとは、ADHDの診断基準を満たさない項目があって、ADHDと診断されているわけではないので、障害手帳を持つことができなくて、サービスを受けられなかったりします。それは学校生活でも同じです。小中学校の時は普通学級でみんなと同じように学校生活を送ることになります。でもそれは私にとってすごく大変なことが多くて、10分に1度は大きな壁にぶち当たるような感覚でした。

例えば、授業を聞きながらノートを取ることができませんでした。計画性がないので、宿題を忘れることもよくありました。そして多動症もあるため、授業中落ち着いて座っていることも大変でした。席に座りながらよく足を動かしてしまうので、周りの人は迷惑だったと思います。そんな私は同級生から「不思議ちゃん」と言われたり、いじめられたりもしました。それでも私のいる場所は普通学級で、先生に相談することもできず、苦しい学校生活を送ってきました。

普通学級にも、人それぞれいろんな特性を持っていたり、いろんな悩みを抱えている子がいると思います。外見は健常者に見えても、中には私のようにグレーゾーンの子もいると思います。そんな子たちが、困っていることや悩みを相談できるような場所があったらいいなと思います。

こもり校長1
こもり校長

「ADHD(注意欠陥多動性障害)のグレーゾーン」という言葉を初めて聞いた生徒もいるかもしれない。

ぺえ教頭

私も初めて聞いたわ。

こもり校長

校長も初めて聞いたけど、さっちゃんが教えてくれたように、みんなと同じ普通学級で学校生活を送っているけれども、その中にはそういう(診断)基準を満たしていないとか、お医者さんに診断されたわけではなく、でも自分の中では間違いなくそれに悩んでいるって生徒は、きっと自分たちが気づいてないだけでたくさんいるんだろうね。

現にこうやってさっちゃんが言ってくれたみたいに、同級生の子から「不思議ちゃん」って言われたり、それが原因でいじめられてしまったり…ということもあるんだろうけど、自分たちと同じ中にいるからこそ、その子だけが抱えてる悩みというものがわかりづらくなってしまうのかなと思う。

ぺえ教頭1
ぺえ教頭

自分が見えている景色だけが普通だと思わないで生きていきたいなと思うよね。

こもり校長

そうだね。小さい頃、僕もそういう(落ち着きがない)タイプだった。ずっと動いてたり、小学校の時とかは、授業中ずっと座ってられなくて、急に立ち上がっちゃったりとか。

ぺえ教頭

周りには何か言われなかったの?

こもり校長

だから「落ち着きのない、じっとできない子」って括りだった。授業参観でもそれをやっちゃっていたから、お母さんに怒られたりとかもしていたけど、今となればそれがきっかけになって、どんどん「動きたい!」「音楽を聴くのが好きだ!」「音楽を聴きながら動くのが好きだ!」になって、ダンスに繋がったりもしたから、一概に悪いことだけではない。だから、そういうことをみんなと共有しながら、どんどん理解が広がっていくといいなと思います。
やっぱりこういう風に声を届けてくれることありがたいなと、改めて感じます。

こもり校長

声を届けてくれてありがとう!
『SOCIAL LOCKS!』では、引き続き色々な生徒の声を届けていきます。

ぺえ教頭

みんなにわかってほしいのにわかってもらえないこと、毎日の中で“もっとこうなればいいのに”と思っていること、ぜひ直接届けてください。特設サイトで待ってます!

2022.1.17私はADHDのグレーゾーンで、苦しい学校生活を送ってきました。
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