
環境ホルモン研究の第一人者でその名付け親
井口泰泉 (いぐち たいせん)

環境ホルモンとは生物の体内に入り込んで生殖能力を奪ってしまう化学物質のことである。これは工場排水や農薬に含まれると言われている。
日本で最初にこの環境汚染に注目した井口は、それを「環境ホルモン」と呼び、世間に対して警告を鳴らした。
その言葉は大きな社会問題になり、環境省は、ダイオキシン類をはじめ環境ホルモンと疑われる物質67種類をリスト化して注意を呼び掛けた。
しかし今から2年前、人間に有害性が認められなかったとして、「環境ホルモン」のリストは取り下げられてしまう。
しかし人間が合成している化学物質はこの地球上に1500万種類あるという。そのなかに環境ホルモンはまだまだあるかもしれない。
「人間に影響がない」と言っている場合ではない。動物が住めない環境に、私たち人間が住めるわけがない。井口は、全ての生物の視点から、今日も環境ホルモンについて研究を重ねている。
参考文献: 『 内分泌かく乱作用が疑われる化学物質の生体影響 データ集』
|
|
|
|