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花粉症と森林問題を告発するジャーナリスト
奥野修司 (おくの しゅうじ)
日本の10人に1人とも、5人に1人とも言われている花粉症。
その原因は、ご存知スギ花粉である。

日本は、1960年代、戦後の経済復興の中、林業が盛んになり、天然の広葉樹林を国策によって育ち易いスギに代えていく。

しかしその後の経済成長で、国内の需要に国産の木材が追いつかず、海外の安い木材が輸入されるようになると、国内の林業は衰退し、人工林のスギも手入れをせずに放置されるままになる。
この放置されたスギが、今、大量の花粉を飛ばしているのだ。

花粉を減らすためには、スギ自体を減らさなければならない。
そして、空いた土地には本来あった広葉樹を植えてゆく。
つまり経済活動のために人工的に私たちが変えてしまった森を本来の姿に戻してやる必要があるのだ。


自分の国の自然を有効に使うこと、海外から後先考えずに伐採された安い木材を使わないこと。
つまり日本が花粉症に対して真剣に対策をとる事は、日本の林業と自然、世界の森林を守ることにもなると、奥野はその著書「花粉症は環境問題である」で語っている。

参考文献: 『 花粉症は環境問題である 』