みらい図鑑

VOL.148 「パトラン」 福岡県

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今回の話題は、地域の安全を守る取り組み「パトラン」です。

「パトラン」とは、「防犯パトロール」と「ランニング」を合わせた造語。

2013年に福岡県宗像市でスタートしたこのアクション、
その名の通り、“ランニングをしながら、地域の見守りをおこなう”というもので、
現在では、全国36の都道府県にまで広がっています。

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子どもや女性が安心して暮らせるまちづくりを目指し、
2つの時間帯に分けて「パトラン」を実施。

ひとつは、子どもの下校時間に合わせる“下校時間パトロール”、
もうひとつは、帰宅途中の女性や、塾帰りの子どもの安全を守るための“夜間パトロール” です。

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NPO法人改革プロジェクト。
「パトランJAPAN」の代表・立花祐平(たちばな・ゆうへい)さんにお話を伺いました。

「ぼくらは“一石三鳥”という風にパトランを表現していて、
それは自分自身の健康にもつながるし、地域の安全にもつながりますよね。
そして、参加する人たちの仲間づくりにもつながるのがこの活動だと思っています。」

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ただのパトロールではなく、ランニングをしながら地域を見守る。
そんなパトラン、女性の参加者が4割にも及ぶそうです。

「30代から40代の働き盛りの人って、仕事には一生懸命だし、家庭もあります。
なかなか時間が取りづらいっていう現状もあると思うんですが、
そのなかでも、自分が出来る範囲で、できる時間で、
パトランを通じて、地域に関心を持つきっかけができればいいかなと思っています。」

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防犯意識を高め、犯罪を未然に防ぐだけでなく、
パトランに参加することで仲間が増え、結果として、地域に関心を持つ若者が増えていく・・・。
このポジティヴなスパイラル、全国にもっともっと広がっていってほしいですね。

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VOL.147「ハンドメイドの革手袋」 香川県 

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メイドインジャパンの手袋。
その90%は、香川県の東かがわ市で生まれています。

日本の手袋産業発祥の地として、この土地に手袋工場が作られてから120年。
皮や繊維など、素材の特性を生かした縫製の技術が受け継がれ、
ファッション性の高い手袋を始め、スポーツ用手袋、消防や工業用の特殊手袋など、
様々な手袋が作られています。

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そんな東かがわ市に、昭和46年から工房をかまえる「平田商店」。

産地の技術を守りながら、フィット感や耐久性を高めるための独自の工夫に磨きをかけ、
オンリーワンの皮手袋を作っています。

代表の平田哲也さんに伺いました。

「ほんとに細かい技術が必要になってくるんですよ。
手袋自体、カーブが多いので、曲線を一眼ずつ、ミシンで1個ずつ進んで行って、
手袋を仕上げなければいけないので、
そのあたりがいちばん難しいところだと思います。」

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はめ心地とフィット感を追求して、
ひとつひとつ、身につける人をイメージしながら、手袋を作っていくという平田さん、
革の縫製は、縫い直しのきかないので、
一針一針丁寧に縫い合わせていく必要があるといいます。

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「こうやって、ぼくが、手袋づくりができるのも、やっぱり地元にあるミシン屋さんとか、
金型の抜き型屋さんとか、糸屋さんとか、
そういうお店がたくさんあるおかげですし、
それが、この産地の良いところだと思っています。」

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日本一の手袋の産地として、長年に渡って、ものづくりを継承、発展させてきた東かがわ市。
完成度の高い商品が生まれる理由は、地域のつながりの中にあったんですね。

職人さんの誇りがたくさんつまった手袋。
この季節、贈り物にもステキですね。

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※平田商店の革手袋は、現在、ふるさと納税にも出品されています。
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