第114回 12月21日「傘」前編
2025.12.21

傘の歴史については諸説ありますが、一般に起源とされているのは4000年ほど前。
エジプト、ペルシャ、中国などの古代文明の地で使われ、
壁画などにその様子が残されています。
ただ、それは王族や貴族が、雨ではなく日差しを避けるための日傘で権威の象徴。
今のように閉じたり、開いたりもしなかったようです。
開閉機能のある傘が考案されたのは13世紀のイタリア。
この時もまだ使う目的は日除けで、ヨーロッパの貴婦人に開閉式の日傘が広まりました。
傘が雨具として使われるようになったのは16世紀頃で広く普及するのは18世紀。
きっかけはイギリスの商人・作家・慈善家のジョナス・ハンウェイという人物でした。
ハンウェイさんは、2つの点で傘の革命を起こしています。
1つは、女性が使うものだとされていた傘を男性が差したこと。
もう1つは雨具として傘を使ったこと。
傘を差して歩くハンウェイさんを見て、市民は驚き、時に嘲笑したといいますが、
これをきっかけとして、傘を雨の日に使うことと男性も使うことが広まっていきました。
日本にいつ傘が伝来したのか。これにも諸説がありますが、
奈良時代に完成した日本書紀には儀礼用の傘が登場しています。
庶民が持つようになったのは12世紀頃で、その後の安土桃山時代に
竹の骨組みに和紙を貼り、油を塗った和傘が発展しました。
近代になると長崎の出島経由で洋傘がもたらされ、
明治時代以降、国内でも生産が始まって市民にも普及していきます。
エジプト、ペルシャ、中国などの古代文明の地で使われ、
壁画などにその様子が残されています。
ただ、それは王族や貴族が、雨ではなく日差しを避けるための日傘で権威の象徴。
今のように閉じたり、開いたりもしなかったようです。
開閉機能のある傘が考案されたのは13世紀のイタリア。
この時もまだ使う目的は日除けで、ヨーロッパの貴婦人に開閉式の日傘が広まりました。
傘が雨具として使われるようになったのは16世紀頃で広く普及するのは18世紀。
きっかけはイギリスの商人・作家・慈善家のジョナス・ハンウェイという人物でした。
ハンウェイさんは、2つの点で傘の革命を起こしています。
1つは、女性が使うものだとされていた傘を男性が差したこと。
もう1つは雨具として傘を使ったこと。
傘を差して歩くハンウェイさんを見て、市民は驚き、時に嘲笑したといいますが、
これをきっかけとして、傘を雨の日に使うことと男性も使うことが広まっていきました。
日本にいつ傘が伝来したのか。これにも諸説がありますが、
奈良時代に完成した日本書紀には儀礼用の傘が登場しています。
庶民が持つようになったのは12世紀頃で、その後の安土桃山時代に
竹の骨組みに和紙を貼り、油を塗った和傘が発展しました。
近代になると長崎の出島経由で洋傘がもたらされ、
明治時代以降、国内でも生産が始まって市民にも普及していきます。



