2010
Feb
07

『クールランニング』もびっくり!エチオピアのテクレマリアム選手

Category:オンエア10:40
今日からスタートした『Vancouver Library』。
第一回目のオンエアでは、エチオピアのクロスカントリー選手、
ロベール・テクレマリアム選手に注目しました。

南国ジャマイカのボブスレーチームの活躍を描いた映画『クールランニング』もびっくり!
雪や氷とは縁のない国・エチオピア出身のテクレマリアム選手は、
エチオピア・スキー連盟の会長で、選手で、監督、
それにワックスマンも兼任し、自らを<ワンマンチーム>と呼んでがんばっています。

ワンマンチームだからこその苦労も・・・。
例えば今シーズン、スキーがロシアのレース会場に届かず
出場をキャンセルしなければならないという事態に見舞われました。
ヨーロッパで行われる次のレースの手続き、飛行機もホテルも
すぐに変更しなければならない・・・でもスタッフは彼たったひとり。
途方にくれる彼を、アメリカ、スイス、日本、
世界中にいる家族や友だちがサポートしました。
彼は北海道 でスキーのインストラクターをしているので、
代わりのスキーは、急遽日本から長距離輸送され、
間一髪で間に合い、次の大会に参加できたそうです。

この話で私は、
アテネ五輪のアーチェリー会場での、ある光景を思い出しました。
当時「日本はアーチェリーが強い!」といわれてなかった状況の中、
強豪国の選手相手に次々と勝ち星をあげていったのが山本博選手。
「ヤマモトってどこの国の選手?」
「え?ジャパン?!珍しいねぇ〜」と次第に観客席がざわつきはじめ、
国籍や人種を越え、どんどん日本の応援団が増えていったんです。
決勝戦では自分の国の国旗を置いて、日本コールをしてくれる観客の姿も。
そして試合を終えた山本選手を、国境のない温かい拍手が包みました。
忘れられない光景です。

バンクーバーでもテクレマリアム選手の周りでは、
きっとあの温かい応援の輪が広がっていくことでしょう。
遠い日本から、そう願っています。