離島ひとり旅と、オリジナルインクづくりの続き
- 2019/05/19
リスナーからの手紙
1通目に紹介したのは、神奈川県相模原市にお住まいの松本さんからのお手紙。手紙に貼って使う「アドレスラベル」をつくる会社で働いている松本さん。「ポスト会議」でゲストに招いた画材店・月光荘と、文具専門店・カキモリとのコラボ商品のアイデアをたくさんいただきました。そして、2通目にご紹介した熊本県合志市の上田さんからのお手紙では、市内を走る「レターバス」の話題が。合志市を走るコミュニティバスのデザインに、「市民の想いを運ぶ手紙のようなバス」というコンセプトが込められていることから、「レターバス」の愛称で呼ばれているのだとか。上田さんは遠方に住んでいる人に手紙を書く「レターバス・レターセット」をつくり、広めているのだそうです。
小山「本当にたくさん、お手紙が届きますね!」
宇賀「便箋や封筒もすごくこだわってくださって。うれしいです」
小山「そしてみなさん、すごく字がきれいで……逆に、字が下手な人の手紙も読みたい(笑)。『自分、字、下手だな〜』という方からも、お待ちしています」
離島ひとり旅 大畠順子さんをお迎えして
今回、ゲストにお迎えしたのは「離島ひとり旅」をされている大畠順子さん。昨年、これまでの旅をまとめた初の著書『離島ひとり旅』(辰巳出版)も刊行されました。大畠さんがはじめて訪れた離島は、新潟県の佐渡島。8年前に、SNSで「ちょっくら新潟までお寿司を食べに来ました」とつぶやくためだけに、ふと訪れたのだとか。旅の思い出を知り合いに話すうちに、同じ新潟県の粟島という離島を勧められ、そこを訪ねたことが「離島ひとり旅」のきっかけだったと言います。 宇賀「いままでいくつの島に行かれたのですか?」
大畠「60を超えています」
宇賀「60! そもそも、離島っていくつあるんですか?」
大畠「人が住んでいない島は、日本に6847島。そのうち、人が住んでいるのが、いま現在で416島ですね」
小山「そんなにあるんですね!」 そんな大畠さん、どんなお仕事をされているのかというと……じつはTOKYO FMの社員! 広報のお仕事をする傍らで、休日を利用して、離島の旅を続けています。
小山「大畠さんが平成最後に行った離島はどこですか?」
大畠「山口県の周防大島と、その周りの五島ですね。昨年、スーパーボランティアの尾畠さんが暮らしていることでも、話題にもなりました。周防大島は『瀬戸内のハワイ』とも言われていて、瀬戸内ジャズムガーデンという、移住した方がつくっているジャムが欲しくて行きました。」
小山「離島の御朱印帳のようなものはないんですか?」
大畠「そうですね、私の知り合いでは、郵便局で通帳に1000円を入れて記帳をして、それを記録の代わりにしている人がいましたね」
小山「なるほど!」 大畠さんは、離島から自分に宛てて絵はがきを出して、自分とはがきのどちらが先に東京に着くか、“競争”をよくしているとか。島の消印が、記録の代わりです。
宇賀さんのお気に入りの離島は、伊豆諸島の神津島。学生時代に2度、訪れたことがあるようです。宇賀さんも大畠さんと同じく、ひとり旅が好きなのだとか。 宇賀「旅って誰かと行くと、結局、東京と同じ話をしてしまいがちじゃないですか。でもひとり旅だと、居酒屋に行けば町の人が話しかけてくれる。だから、じつはひとりじゃないんです」
小山「居酒屋がおすすめの離島なんてあるんですか?」
大畠「あります、伊豆諸島南部の青ヶ島ですね。 飲食店がほぼなくて、島に2つある居酒屋に、島の人のほとんどが集まるんです。お祝い事も、その居酒屋でよくやっています」
宇賀「大畠さんの本にも、日本一人口の少ない村だと書いてありますね」
大畠「東京だけど、人口がいちばん少ない自治体なんです。住所がなくて、郵便物も『青ヶ島』の下に、名前を書けば届くんですよ」 そんな青ヶ島は、船の欠航率が冬場は7割、夏が5割と、たどり着くまでのハードル高い島! 大畠さんは9席しかないヘリコプターのチケットをなんとか取って、島に渡ったとか。薫堂さんも宇賀さんも、大畠さんのこの話に興味津々。いつか取材で行こう! と盛り上がりました。
他にも、たくさんの離島のエピソードを教えてくれた大畠さん。最後に、離島の旅の魅力をうかがいました。
大畠「知らない日本に会えるところ。行ってみると、手のついていない自然があって、知らなかった文化が残っていて。そこに住んでいる人には普通なんですけど、自分の感覚とは違う感覚の日常や文化を味わえる。そんなところが魅力です」
手紙文化を盛り上げよう! ポスト会議#06
いろいろな人を巻き込みながら、手紙文化や郵便局を盛り上げる企画を考える「ポスト会議」。現在、進行中のプロジェクトが、「暑中お見舞いを書くとき」のインクづくり。先週に引き続き、薫堂さんと宇賀さんは、蔵前にあるオーダーメイドでインクがつくれるお店「inkstand by kakimori」にお邪魔しています。引き続き、オーナーの広瀬さんと、店長の菅原さんにお付き合いいただきます。
いよいよインクづくりに取りかかる2人。「暑中お見舞いを書くときの色」、いまどんなイメージが浮かんでいるのでしょうか。
小山「ベースはブルーだと思っているんですけど……でも、ありきたりすぎて面白くないなという気もしますし。これ、僕と宇賀さんのそれぞれで色をつくって、インクの売れ行き対決でもしましょうか?」 まずは店長の菅原さんに、インクづくりの流れを教えてもらいます。
菅原「17色のインクの色から、お好きな組み合わせで最大3色まで選んでいただきます。インク瓶のキャップがスポイトになっているので、1滴ずつカップに入れて、ガラス棒で混ぜて、色をつくっていただきます。出来た色はガラスペンで試し書きをしていただいて、最後にお好きな色を決めていただく流れになります」
小山「ボールペンも置いてありますが、これは何のためのものですか?」
菅原「お色が決まったときに、私たちにそのレシピを教えていただくので、その色のお名前と、どのインクを何滴入れたのか、メモをとるためのペンです」
悩みながら色を何度も調合して、夢中で試す2人……。 宇賀「これ、どんどん無言になりますね。全然ラジオ向きじゃない(笑)」
オーナーの広瀬さんいわく、無言になる人もいれば、盛り上がってにぎやかになる人たちもいるとか。 そして、完成した2人の「暑中お見舞いを書くときの色」のインクは……。 小山「僕のイメージは……夏の水たまりに太陽が映り込んで、そこに青葉が一枚ひらひらと落ちたような色」
宇賀「私はオレンジなんですけど……ちょっと茶色っぽくもある色。イメージは、サンセットビーチです。夕暮れの砂浜かな? あんまり強すぎる色って、目がちかちかするじゃないですか。でも、夏の色は残したかったんです」 小山「色の名前を、それぞれ『SUNDAY’S POST BLUE』と『SUNDAY’S POST ORANGE』にするのはどうですか?」
宇賀「いいですね、そうしましょう!」 いよいよ完成した「暑中お見舞いを書くときの色」のインク。今後、どうやってみなさんのお手元に届くのか……追ってお伝えします!
今週の後クレ
今回のメッセージは、<豊島郵便局>の、飯山健二さんでした!「池袋サンシャインシティの近くにある東京でもトップクラスの配達量を誇る郵便局で配達をしています。
日々、沢山の手紙をお届けしていますが、一通一通にはお客様の気持ちが込められていると思い、丁寧に迅速に配達する事を心がけています。
沢山の「ありがとう」と感謝の言葉を言って頂ける事が嬉しいと思っています。
こんな私でも人のためになっているのだなと日々感じさせて頂いています。郵便配達は私にとって生きがいです。」
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この番組ではみなさんからの手紙を募集しています。
全国の皆さんからのお便りや番組で取り上げてほしい場所
を教えてください。
〒102-8080 東京都千代田区麹町1−7
SUNDAY'S POST宛