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SUNDAY'S POSTSUNDAY'S POST

『手紙から始まる物語。』
ここには、様々な思いが詰まった手紙が毎週届きます。
読むと、送り主のことがもっと知りたくなってきます。
日曜の午後3時、1通の手紙から始まる物語。
手紙の送り主にじっくりお話をうかがいながら、
手紙を受け取る喜び、手紙を送るワクワク感、
手紙に詰まった想いをラジオを通して全国に届けます。
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浪曲師 玉川太福さん/ポストカー 長崎ランタンフェスティバルの旅

  • ON AIR
  • 2020/02/09

新企画 ラブレター渡し隊 始動?

写真 薫堂さんが配達人となって、勇気が出ない人の代わりにラブレターを渡しにいく新企画「ラブレター渡し隊」。「企画に参加したい」という記念すべき1通目のお手紙が届きました。送り主は、19歳の大学生〈おと〉さんです。
写真 〈はじめまして。いつもバイト中に聞いています。企画が気になって、初めてお手紙書きました。
私は今大学1年生なのですが、ずっと忘れられない人がいます。高校の入学式の日、同じクラスで隣の席になった人のことがとても気になりました。席替えをしても何度も何度も隣の席になったのですが、話し掛けることができず、高校三年間ほとんど話しもできませんでした。それでもずっと気になってしまい、気付けば好きになっていました。
高校を卒業して、別々の大学に進学したのですが、奇跡的に連絡を取り合い、仲良くなることができました。しかし、すぐに彼に他に好きな人が居ることに気付いてしまいました。好きな人の目線には気付いてしまうものですね…。
もう諦めて、次の恋でも探そう!と思って、半年以上が経ちました。
どうしても彼以外の人が魅力的に見えなくなってしまいました。
この気持ちにちゃんと決着を付けたい、と思っています。勝算なんて1ミリもなくて、ただ自分のために終わりにしたいだけなので、勇気が出ません。本当に大好きだったことだけ伝えたいです。〉

宇賀「なんて素敵なお手紙!」

小山「おとさんのお手紙、連絡先が住所しか書いていないので、スタッフがいま手紙で連絡をしているところです」

宇賀「うまく連絡がついたら、渡しにいきたいですね」

小山「本当に渡してもいいというラブレターが届いたら、僕が責任を持って渡しに行ってきます」

浪曲師 玉川太福さんをお迎えして

写真 今回はゲストに、新潟県新潟市のご出身・浪曲師の玉川太福さんをお迎えしました。

小山「そもそも宇賀さん、言葉は知っていますが、浪曲がどういうものかわかっていますか?」

宇賀「あんまりイメージがつかなかったです」

小山「浪曲って、始まりは意外と最近なんですよね?」

太福「浪花節と浪曲は同じで、浪花節と呼んでいたのを大正の頃に浪曲と言い直したんですけど浪花節も成立したのは、明治の初年と言われていて。ただ急にその日ポンと出来たわけじゃなくて、それまでも脈々と続いていたりとか話芸の母体があるので、ルーツをずっと遡ると300年とか。演芸として浪花節が出来たのは明治なんですよね」

小山「新作が作られることもあるんですか?」

太福「私も新作と古典、半々でやっています」
写真 浪曲は三味線と節回し、歌、語りの要素が組み合わさったもの。三味線がないので、放送では「天保水滸伝」のさわりを披露いただきました。

初めての浪曲を聞いた薫堂さんと宇賀さんは……。

小山「なるほど! 歌も歌うし、ナレーションみたいなものがあって、会話もある。言ってみれば、お芝居を全部一人で、声で演じるということですね」

太福「わかりやすく説明してください、という時に私がいつも言うのが“三味線伴奏付きの和製一人ミュージカル”」

宇賀「わかりやすいですね。やっぱりお声がドンと体の内側に響きますね」

小山「いま恐らくラジオを聞いている方は、玉川さんを着物を着た、そこそこのお年の方と思われるかもしれませんが……今日は普通のプライベートな服装で、パーカーに『SAUNA IKITAI』と書いてある(笑)。サウナ、お好きなんですか?」

太福「サウナ、好きですね。今日は浪曲とサウナの魅力を伝えに来ました」
写真 小山「いま40歳なんですね。最初に浪曲に出会われたのは?」

太福「26歳で出会って27で弟子入りをしました」

小山「浪曲に出会ったきっかけはなんだったんですか?」

玉川「いちばんは、声の迫力、魅力というか。浪曲は古典の物語が基本的には多いんですね。そうすると『天保水滸伝』とか、26歳の古典好きじゃない人によっては全然知らない話なんですよ。でも30分聞いているうちに前のめりになって、きゃっきゃ笑いながら楽しく聞かされていて。物語はもちろんだけどそれ以上に話芸、話術、そして声の迫力。その引き込む力に魅了されて、飛び込んじゃったという」

小山「浪曲師は、どうやって弟子入りするんですか?」

太福「噺家さんのを聞くと、ご自宅を突き止めて伺って、『うちは取んねえから』『そこをなんとか!』って通いつめたりとか、出待ちをしたりとかあると思うんですけど……私は意気地がなくてですね。浪曲協会という事務所があるんですけど、そこに電話をしまして。『あのー、浪曲師になりたいんですけど』と」

小山「(笑)そうしたら、『紹介するよ』と?」

 そのまま浪曲協会の事務局に行き、師匠となる二代目玉川福太郎さんに弟子入りをした太福さん。当時、一門は全員女性で、太福は初の男性、しかも20代という若さだっため、とても歓迎されたのだとか。
 しかし、太福さんが弟子入りをして2ヶ月で、師匠の玉川福太郎さんが不慮の事故でこの世を去ってしまいます。

太福「本当に信じられないというか。師匠は初めて出会った時から全身全霊で受け止めてくださった感じで。『師弟は親子以上だからな』とかわいがってもらって、その人が急にぱっと目の前からいなくなったので、夢というか現実感がなかったのがいちばんですね」

小山「その時に、『もう無理だ』とは思わなかったんですか?」

太福「思わなかったですね。亡くなる前日くらいにも芸を稽古してもらっていて、丸々一席覚えていたので、『今月、初舞台だな』みたいな話をしていましたので」

小山「じゃあもう独学で」

太福「音源や映像は残してくれていたので、それで目と耳を養いながら、あとはいろいろな師匠にお稽古をつけていただいて。(玉川)みね子師匠の三味線で稽古できたというのがいちばんでしたね」
写真 宇賀「いま、浪曲師の方は何名くらいいらっしゃるんですか?」

太福「演者と曲師、三味線弾きを合わせて80人から90人くらいですね」

小山「それだけしかいないんですね」

太福「全盛期の時は、本当かどうかわからないですけど、3000人いたらしいですね。演者、浪曲師だけでは50、60人くらいでしょうね」

小山「50人しかいない職業って貴重ですね。新作は自分で創作されるんですよね? どんな物語なんですか?」

太福「私が作っていちばん評価していただいているのは、現場仕事の30代と50代の2人組が、お昼の休憩時間にお弁当を食べていて、そのおかずを交換するという。それだけで20分くらい行きます」

小山「うわ、聞きたい! 聞かせてもらえますか?」

放送では太福さんの「地べたの二人」の浪曲も披露いただきました。
写真 小山「さわりだけでも面白いですね!」

太福「最新作は、この二人がサウナに行って熱波を浴びるという話です」

小山「いま、まさにサウナでやればいいじゃないですか、と言おうと思っていました(笑)」

太福さんは現在、JFN「ON THE PLANET」火曜日のパーソナリティーを務めていらっしゃいます。浪曲師がナビゲートするラジオ、どんな内容なのでしょうか?

太福「1時から4時の深夜放送で、1時台に7、8分いただいて浪曲の質問に答えるのと、毎週、名人の音源のさわりを聞いていただくという。浪曲は1人1ジャンルと言われるほど、全然個性が違うんですよ。私のお弁当のおかずの話にハマる人もいればそうじゃない人もいるだろうし。いろんなものを聞いていただくと、必ずどなたがリスナーの方のお耳に合う浪曲が絶対にあると思うんですよ」

そして、太福さんの心に残った手紙についても、お話伺いました。

太福「師匠が亡くなってからいちばんご指導いただいたのが、大利根勝子という女流の師匠なんです。師匠は目が不自由で全く見えないんです。師匠のところに4年間くらい毎月お稽古にうかがって。『そろそろ通うのも遠いし、稽古は一旦区切りにしよう』となった時に、点字でお手紙をいただいて。それがやっぱり宝物ですね。旦那様がまず文字に起こして、それをまた改めて、勝子師匠が一文字1文字点字で打っていくという心のこもり方がすごくて」
写真 このあと、サウナの話でも盛り上がった3人。ちなみに太福さんのおすすめは、入谷の「サウナセンター」とのことです(笑)。

玉川太福さん、ありがとうございました!

▼玉川太福さんの口演情報はこちらから
https://tamagawadaifuku.tokyo

twitter.com/tamagawadaifuku

手紙文化を盛り上げよう! ポスト会議#33

写真 今回のポスト会議では、日本各地の絵はがきにしたい風景をめぐる「ポストカー」の旅をお伝えします。
今回、おじゃましたのは1月25日から2月9日まで開催された「長崎ランタンフェスティバル」です。
写真 小山「僕、去年と一昨年、行きました。すごくいいですよ。街中にたくさんランタンが飾ってあるんですけど。長崎の冬の風物詩なんですね。街全体が会場みたいな感じです」

宇賀「今回、ポストカーがおじゃましたのは長崎市の眼鏡橋近くということです」

長崎市を中心に開催される長崎ランタンフェスティバルは今年で27回目。点灯式はあいにくの雨でしたが、それでもたくさんの人が集まっていました。
写真 もともとは、旧正月を祝う中国の“春節”の門前にランタンを飾る風習をイメージして生まれたランタンフェスティバル。長崎の中華街を盛り上げるために始まったイベントで、今年で開催27度目を迎えました。
毎回、その年にちなんだものや中国の吉祥の印を取り入れた新しいデザインのランタンを製作。100年続くお祭りになるよう、年々規模も拡大しているとのことです。
写真 雨にも関わらず、たくさんの人がポストカーを訪れ、手紙を書いてくださいました。
写真 写真 スタジオには、ポストカーで「想いを伝えたい人への手紙」を書いてくださった方々のお手紙も届いていました。亡くなられて3ヶ月のお父さんへメッセージを書いてくださったピノキオさん、そして天国にいる母親に書いてくださったヨーレンさんのお手紙を紹介しました。

小山「精霊流しとか、亡くなった方への想いをお祭りの形で表現しているのってすごく素敵だなと思うんですよね。たとえばバスの運転手さんだったら、バスの形をしている船を作って、それを引っ張ったりするんですよね。それぞれ『どんな方だったのかな』と見ている側は想像しているんですよね」

宇賀「長崎ならではなのでしょうかね」

ポストカーに遊びに来てくださった皆さん、ありがとうございました!
写真 ▼そして、番組では新企画の参加者も募集しています!

〈音の絵画コンテスト〉…音だけを聞いて、その音を想像して描いた絵をリスナーの皆さんから募集! 初回は、薫堂さんが録音した「温泉のお湯の音」から想像した絵を募集します!

〈ラブレター渡し隊〉…ラブレターを渡す勇気がない……そんな人を応援する企画。小山薫堂があなたが書いたラブレターを、意中の相手に渡しに。想いを届けるお手伝いをします。お相手の情報やラブレターの概要を合わせて書いてください。

〈文通企画〉…番組スタッフと文通したい方を募集! 文通相手のスタッフはランダムです。薫堂さん、宇賀さんから返事が来ることもあるかも?

住所・氏名・電話番号を忘れずに明記の上、お手紙か番組サイトのメッセージでご応募ください。
お手紙の宛先は【郵便番号102-8080 TOKYO FM 「SUNDAY’S POST」】です。

今週の後クレ

写真 今回のメッセージは長崎県〈長崎白木郵便局〉梅原涼子さんでした!

「平成20年に郵便局に採用されてお仕事を始めました。長崎白木郵便局は亀山社中から上の方にある郵便局です。いろいろなお客様が来られるのですが、『雨が降ったから雨宿りに来た』とか『買い物に行くのに早く出過ぎたから、休ませて』というお客様が座っている時に、みんなでお話をしたり。郵便局を愛用してくださる方が多くて、顔見知りになってかわいがっていただいています。」
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