文房具トーク! ステーショナリーディレクターの土橋正さんが登場!
- 2023/09/03
ステーショナリーディレクターの土橋正さんをお迎えして
今回は、ステーショナリーディレクターの土橋正さんをお迎えしました。
小山「ステーショナリーディレクター、はじめて聞いた職業です。どういうお仕事ですか?」
土橋「文具メーカーさんから依頼を受けて、商品の企画をする、ということをしています」
小山「いろんなメーカーさんのお仕事をされているんですね」
土橋「いまやっているのは、手帳メーカーのダイゴーさんというところだったりとか」
小山「売り場とかもやられているんですか?」
土橋「売り場の中のコーナーを作るという依頼が結構ありまして。売り場って、ノートはノート、ペンはペンで全部分かれていますよね。私はどちらかというと、たとえば『考える時にいい文具はこれですよ』と、使うシーンを提案しています」
小山「土橋さんがいちばん、自分が強いなと思うのはどういうジャンルですか?」
土橋「仕事で使いやすい文具、仕事で使っていて気分が良くなる文具、みたいなところかなと思いますね」
宇賀「教えていただきたいです!」
土橋「実は自分が作ったものがありまして。最近企画したものなんですけど、〈エアフォルダーPage〉というダンボール構造の紙のボードなんですけど。仕事をしていて、ストレスだなと思うシーンが、ホッチキスをされた書類をクリップボードに留めると、留めたところが膨らんでしまうんです。原稿をチェックする時にどうしても不満だったので、それをフラットにできるように、斜めにカットされている内側に留めて、クリップで留めると完全にフラットで留めていけるんです」
宇賀「なるほど! これ、司会の時にいいかも」
土橋「すごくそう言われます。これは自分でメーカーさんに依頼して、自分で販売をするというかたちでの商品企画なんですけど」
小山「これはちなみにおいくらなんですか?」
土橋「1,350円プラス税です。私のオンラインショップ〈pen-info〉で販売しています」
宇賀「グッズも販売されているんですね」
土橋「やっぱりいろいろ見ていくと、『こういうものが欲しい』と本当にニッチなんだけども、刺さる人は絶対にいるな、というものがふとひらめくことがあって。メーカーさんに提案することもあれば、自分で作ることもあります」
土橋さんにはさらに、仕事で使うのにおすすめの文房具を教えていただきました。詳しくはぜひ、radikoでお聞きください(9月10日まで聴取可能)。
小山「日本のペンはやっぱり優秀なんですよね、聞いたことがありますけど」
土橋「そうですね、低価格のものでも書きやすい、クオリティが高い。何より種類が豊富というのがありますね。我々は当たり前に思っている、文具売り場の通路が全部ペン、または2通路、3通路が全部ペンっていうのは海外ではあまり見かけないですね」
宇賀「確かに。すごいことなのかもしれないですね」
土橋「あと、カスタマイズするペンというのもあって。ペンのボディだけ選んで、中身に入れるものを選ぶものも、日本は各社やっていたりしますね」
小山「日本の文具をお土産に買って帰る外国の方も多いですよね」
土橋「そうですね。この前、海外の人がお土産を買いに来るお店の人に聞いたんですけど、『面白いものが売れている』と言われて。消しゴムなんです。『ネコゴム』という消しゴムで。黒の消しゴムをイメージしていただいて、横のところに猫の目が金太郎飴的にあって。こすっていくと丸まっていきますよね。そうすると、やりようによっては猫っぽくなっていく。それが売れていると言っていました」
宇賀「日本の文房具の特徴ってあるんですか?」
土橋「私のところにいろんなメーカーからニュースリリースがメールで届くんですけど、その頻度がすごいですね。毎月とかのペースで商品がどんどん新しいものが出ている。商品開発のサイクルもすごく早い。全部が全部、それが残るかというと激戦で、残るのはわずかなんでしょうけど、出てくるものはたくさんありますね」
小山「出てくるものは全部試されているんですか?」
土橋「いや、ピンと来たものだけにしています」
小山「ピンと来るというのは何かきっかけがあるんですか?」
土橋「自分のウェブで紹介をする時に基準を作ろうと思って、4基準を作ったんですね。1つは、機能のためのデザインであること。ただデザインとしていいのではなくて、使いやすさがちゃんと踏まえられたデザインであること。2つ目が、価格が適正であること。そして、長く使えること。4番目が、使っていると存在が無になること。使いやすさの究極と思っていただくといいと思うんですけど、本当に自分に合っているペンって、ペンを持っていることを忘れて、生み出されている文字だけに集中できている空間ってあると思うんです。それくらいストレスなく使えるものがいいなと思います」
小山「最近、この4つを満たしているものはなんですか?」
土橋「製図シャープペンはやっぱりそうですね。ぺんてるの〈P209〉というペンです。P200シリーズといって、203が0.3で、205が0.5。207か209をよく使うんですけども、製図用シャープペンっていわゆる低重心がいいとか、いろんなこだわりポイントが実はあるんですけど、低重心云々を取っ払って、すごく軽くて。手に取った瞬間、私の中では無になる。海外のとある有名な設計家の方も愛用していると聞いたことがあります」
宇賀「気になる!」
小山「買おう!」
宇賀「この番組はお手紙をテーマにお届けしているのですが、『今、想いを伝えたい人』に宛てたお手紙を書いてきてくださっているんですよね」
土橋「人ではなく、ものです。私に『万年筆っていいな』と思わせてくれた万年筆、モンブラン146へ」
土橋さんが万年筆に宛てたお手紙の朗読は、ぜひradikoでお聞きください。
宇賀「今日の放送を聞いて、土橋さんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 土橋正さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
土橋さんの文具ウェブマガジン〈pen-info〉
〈pen-info〉オンラインショップはこちらから
土橋「文具メーカーさんから依頼を受けて、商品の企画をする、ということをしています」
小山「いろんなメーカーさんのお仕事をされているんですね」
土橋「いまやっているのは、手帳メーカーのダイゴーさんというところだったりとか」
小山「売り場とかもやられているんですか?」
土橋「売り場の中のコーナーを作るという依頼が結構ありまして。売り場って、ノートはノート、ペンはペンで全部分かれていますよね。私はどちらかというと、たとえば『考える時にいい文具はこれですよ』と、使うシーンを提案しています」
小山「土橋さんがいちばん、自分が強いなと思うのはどういうジャンルですか?」
土橋「仕事で使いやすい文具、仕事で使っていて気分が良くなる文具、みたいなところかなと思いますね」
宇賀「教えていただきたいです!」
土橋「実は自分が作ったものがありまして。最近企画したものなんですけど、〈エアフォルダーPage〉というダンボール構造の紙のボードなんですけど。仕事をしていて、ストレスだなと思うシーンが、ホッチキスをされた書類をクリップボードに留めると、留めたところが膨らんでしまうんです。原稿をチェックする時にどうしても不満だったので、それをフラットにできるように、斜めにカットされている内側に留めて、クリップで留めると完全にフラットで留めていけるんです」
宇賀「なるほど! これ、司会の時にいいかも」
土橋「すごくそう言われます。これは自分でメーカーさんに依頼して、自分で販売をするというかたちでの商品企画なんですけど」
小山「これはちなみにおいくらなんですか?」
土橋「1,350円プラス税です。私のオンラインショップ〈pen-info〉で販売しています」
宇賀「グッズも販売されているんですね」
土橋「やっぱりいろいろ見ていくと、『こういうものが欲しい』と本当にニッチなんだけども、刺さる人は絶対にいるな、というものがふとひらめくことがあって。メーカーさんに提案することもあれば、自分で作ることもあります」
土橋さんにはさらに、仕事で使うのにおすすめの文房具を教えていただきました。詳しくはぜひ、radikoでお聞きください(9月10日まで聴取可能)。
小山「日本のペンはやっぱり優秀なんですよね、聞いたことがありますけど」
土橋「そうですね、低価格のものでも書きやすい、クオリティが高い。何より種類が豊富というのがありますね。我々は当たり前に思っている、文具売り場の通路が全部ペン、または2通路、3通路が全部ペンっていうのは海外ではあまり見かけないですね」
宇賀「確かに。すごいことなのかもしれないですね」
土橋「あと、カスタマイズするペンというのもあって。ペンのボディだけ選んで、中身に入れるものを選ぶものも、日本は各社やっていたりしますね」
小山「日本の文具をお土産に買って帰る外国の方も多いですよね」
土橋「そうですね。この前、海外の人がお土産を買いに来るお店の人に聞いたんですけど、『面白いものが売れている』と言われて。消しゴムなんです。『ネコゴム』という消しゴムで。黒の消しゴムをイメージしていただいて、横のところに猫の目が金太郎飴的にあって。こすっていくと丸まっていきますよね。そうすると、やりようによっては猫っぽくなっていく。それが売れていると言っていました」
宇賀「日本の文房具の特徴ってあるんですか?」
土橋「私のところにいろんなメーカーからニュースリリースがメールで届くんですけど、その頻度がすごいですね。毎月とかのペースで商品がどんどん新しいものが出ている。商品開発のサイクルもすごく早い。全部が全部、それが残るかというと激戦で、残るのはわずかなんでしょうけど、出てくるものはたくさんありますね」
小山「出てくるものは全部試されているんですか?」
土橋「いや、ピンと来たものだけにしています」
小山「ピンと来るというのは何かきっかけがあるんですか?」
土橋「自分のウェブで紹介をする時に基準を作ろうと思って、4基準を作ったんですね。1つは、機能のためのデザインであること。ただデザインとしていいのではなくて、使いやすさがちゃんと踏まえられたデザインであること。2つ目が、価格が適正であること。そして、長く使えること。4番目が、使っていると存在が無になること。使いやすさの究極と思っていただくといいと思うんですけど、本当に自分に合っているペンって、ペンを持っていることを忘れて、生み出されている文字だけに集中できている空間ってあると思うんです。それくらいストレスなく使えるものがいいなと思います」
小山「最近、この4つを満たしているものはなんですか?」
土橋「製図シャープペンはやっぱりそうですね。ぺんてるの〈P209〉というペンです。P200シリーズといって、203が0.3で、205が0.5。207か209をよく使うんですけども、製図用シャープペンっていわゆる低重心がいいとか、いろんなこだわりポイントが実はあるんですけど、低重心云々を取っ払って、すごく軽くて。手に取った瞬間、私の中では無になる。海外のとある有名な設計家の方も愛用していると聞いたことがあります」
宇賀「気になる!」
小山「買おう!」
宇賀「この番組はお手紙をテーマにお届けしているのですが、『今、想いを伝えたい人』に宛てたお手紙を書いてきてくださっているんですよね」
土橋「人ではなく、ものです。私に『万年筆っていいな』と思わせてくれた万年筆、モンブラン146へ」
土橋さんが万年筆に宛てたお手紙の朗読は、ぜひradikoでお聞きください。
宇賀「今日の放送を聞いて、土橋さんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 土橋正さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
土橋さんの文具ウェブマガジン〈pen-info〉
〈pen-info〉オンラインショップはこちらから
SUNDAY’S POSTデザインの年賀状が登場!
2024年(令和6年)の「郵便局の年賀状印刷」に、SUNDAY’S POSTデザインの年賀状が登場します。番組ディレクターの〈まろたん〉のイラストによる、番組ではおなじみの「薫くんとなっちゃん」が龍に乗って、新年を一緒にお祝いします。「賀正」の文字は薫堂さんが書きました。
年賀状の中央には「2024年の目標」が書き込めるようになっているので、いつもの年賀状とは一味違う、「目標宣言年賀状」を出すことができます。全国の郵便局に置かれている「年賀状印刷カタログ」限定の販売です。Webでの販売はありませんので、ご注意ください。
11月7日までの申し込みで、印刷代金が15%割引になります。
カタログにはその他にも、たくさんの年賀状が掲載されているので、どの年賀状にするか迷いながら、2024年最初のお手紙を楽しみましょう!
皆さんからのお手紙、お待ちしています
毎週、お手紙をご紹介した方の中から抽選で1名様に、大分県豊後高田市の「ワンチャー」が制作してくださったSUNDAY’S POSTオリジナル万年筆をプレゼントします。引き続き、皆さんからのお手紙、お待ちしています。日常のささやかな出来事、薫堂さんと宇賀さんに伝えたいこと、大切にしたい人や場所のことなど、何でもOKです。宛先は、【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】までお願いします。
今週の後クレ
今回のメッセージは、群馬県〈岩鼻郵便局〉澤田志保さんでした!「岩鼻郵便局が所在する場所は赤城山や浅間山など、山が周りに見える地域で、山から吹き下ろす風がとても強いです。 仕事の時は、お客さまのお話をよく聴くということを大切にしています。 当局にいらっしゃるお客さまの中には、お越しになった際やお帰りになる際に、手を振ってくださる方がいらっしゃいます。ご友人のお宅に来るように親しみを持って郵便局をご利用いただいているように思いとても嬉しいです。 」
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この番組ではみなさんからの手紙を募集しています。
全国の皆さんからのお便りや番組で取り上げてほしい場所
を教えてください。
〒102-8080 東京都千代田区麹町1−7
SUNDAY'S POST宛